7月13日(日)、東京・ヨシモト∞ホールにて『ダイナマイト関西NEXT~東日本新人王決定戦~』が開催されました。
同大会は、ダイナマイト関西の館長ことバッファロー吾郎・A曰く、「若手で粋のいいヤツから誰が面白いか決める」ものだとか。レフェリーであるザ・プラン9・浅越ゴエに「簡単すぎる!」と指摘されると、より詳しく説明。「1000人の応募からメールで絞った」という難関を勝ち抜いた若手約50名が、今回の大会に集結。5ポイントルールでグループ予選を行ない、先にポイントを取った1名が決勝トーナメント進出。敗者の中から選ばれた“館長推薦枠”そこで勝ち残った1人が、8月16日(土)に東京・浅草公会堂で行なわれる『ダイナマイト関西NEXT 全日本新人王決定戦』への出場切符を獲得できます。
“館長推薦枠”については、「館長1人に任せていいのか」(浅越)と不安の声も。前日に行なわれた西日本新人王決定戦で選ばれた“館長推薦枠”の芸人(アイロンヘッド・辻井)は館長しか笑わないという事態を発生させ、「推薦で選ばれたのに、最後はお客さんに“すいませんでした”って謝ってた」(竹若)とか。「私が決めると言っているのに、今日の参加者の誰1人、菓子折りを持って来ない!」と悪ノリして答えるバッファロー吾郎・Aでした。
早速、予選がスタート。
ブロック1に出場したのは、インモラルアニマル・猪野、キャンディハウス・在間、あおいしんご、スキヤキボーイズ・宮田、忍ケンタウロス・熊崎、若月・亮、ギャルズ・ベーグル吉村、やさしいズ・佐伯(以下、全員の敬称略)。最初にポイントを取った佐伯が、連続でポイントを奪取し、リーチに。熊崎が追いかけるも、2問目で3ポイント目をゲットした佐伯が勝ち抜きます。「ドキドキのみです。ドキドキドキドキしてます」と恐縮しきりの佐伯です。
ブロック2に登場したのは、貴婦人・ナウマン、ドドん・石田、モダンボーイズ・長岡、ビッグタスク・ちはるちゃん、ねこせんちゃ・内藤、ジェミニ・伊藤、マスオチョップ・松本、グランジ・五明。思いつくままにペンを走らせ、答えを重ねた長岡が決勝トーナメント進出。大喜利をしているときはストイックな雰囲気をかもしていた彼ですが、ゴエに感想を求められると柔らかい口調で「この大会~好きなんで~~欲張っちゃいました」とコメント。「放っておけないキャラです!」と宣言するゴエです。
続くブロック3では、ギャルズ・戦艦蓮見、シューレスジョー、少年少女・坂口真弓、ぽ~くちょっぷ・篠木、パタパタママ・木下、マッハスピード豪速球・坂巻、インポッシブル・蛭川、イワイガワ・井川が対戦。これまでの2ブロックとは異なり、じっくりと答えを考える面々。木下、井川がリーチとなってからも、坂口が1ポイントを奪取し食らいつきますが、独特な視点の光った木下が決勝トーナメントへ駒を進めました。
マルモポリシー・志田、ポアロ・伊福部、サヨナラダンス・中村、ブティックあゆみ、キャベツ確認中・キャプテン★ザコ、タナカダファミリア、フルーツおじさんとっしー、山崎淳矢が登場したブロック4も、しっとりとした戦いに。キャプテン★ザコの答えに、客席に設置された解説席から戦況を見つめていたバッファロー吾郎の2人が大笑いしていました。こちらは、伊福部が決勝トーナメントへ。
ブロック5に登場したのは鈴木策三、横浜ヨコハマ・新村、クロコップ・川合、アイカギ・福田、浜口浜村・浜村、魂の巾着・本多、ベイビーギャング・北見、しあつ野郎。竹若が「こんなに大勢がいると、自分らしさを出すことが大切ですよね」とアドバイスを送る中、浜村が見事に勝ち抜けます。
グランジ・大、しゃこ、プランカ・阿久津大集合、マリア・イーちゃん、カナリア・安達、フレンチブル・大西、なながまり・森下、くるくる・まつはらが登場したブロック6は、息つく暇もなく畳み掛けた阿久津大集合が早々と3ポイントをゲット。「ロン毛の連中には暴れさせません!」と宣言するも、浅越には「意気込みだけは伝わりました」と冷静に返されていました。
最後のブロック7では、鈴木幹也、増谷キートン、鬼ヶ島・アイアム野田、澤井俊幸、マスオチョップ・西園、寺田寛明、おほしんたろうが登場。
バッファロー吾郎・Aから「なんでお前、予選出てるねん!」とツッコまれたアイアム野田は序盤ペースを掴むも、アイデアが浮かばなくなったのか、途中から苦悶の表情を浮かべたまま。飄々と下ネタを入れつつ答えていくキートンも追い上げましたが、冷静にフリップへ向かう寺田が逆転勝ちし、最後と決勝トーナメントへの切符を手に入れました。
そして、最後の一枠“館長推薦枠”は、アイアム野田に決定!「あっぶねーーー!」と胸をなでおろしながら登場しました。
休憩を挟んで、いよいよ決勝トーナメントがスタート。
1回戦初戦は、やさしいズ・佐伯対モダンボーイズ・長岡です。「ドキドキドキドキがまだ止まってない」と緊張しきりの佐伯に対し、長岡は「わたくしごとですが、大喜という名前なので、大喜利を勝手に背負って戦いたい」と相変わらずの柔らかい口調でひょうひょうと語りました。
序盤から飛ばす長岡は、立て続けに相手ポイントをゲット。2問目に入ってようやく佐伯が1ポイントを奪うも、タイムオーバー。2対1で、長岡の勝利となりました。「やさしいズは同期ということもあって、意識してました」と勝ち誇る長岡に、「全然悔しくない!」と強がる佐伯。そのやりとりを観ていた浅越から「楽屋でやりましょう!」との提案が入りました。
続く1回戦第2戦は、木下対伊福部。
「昨日から嫁と揉めてまして……。嫁のケータイを観ちゃったんです。でも、(メールには)面白くない旦那が帰って来たとか、すべての“旦那”という言葉の前に“面白くない”が付いていた。優勝して、嫁を見返したい」と気持ちを高ぶらせる木下。
その言葉そのまま、奥様へのリベンジ心を大喜利にぶつけた木下が、あっという間に3ポイントを奪い、準決勝進出を決定。「今日、この場に奥様は?」というゴエの問いに、「いませんよ! 僕がここにいることも知りません!」と怒りをあらわにしていました。
1回戦第3戦では、親友だという浜口浜村・浜村とプランカ・阿久津大集合が対戦。両者、点を取り合う接戦に、竹若も「いいテンポの戦い」と唸ります。2対2の膠着状態が続く中、最後のポイントを奪ったのは浜村。「この人は本当に友達なので、楽しかった。ダイナマイト関西で友達と大喜利できるって中々ないでしょ!」と嬉しそうに観客に語りかける浜村に、阿久津は「悔しさもない。絶対優勝してね!」とエールを送りました。
1回戦第3試合は、寺田寛明対鬼ヶ島・アイアム野田。「ここで勝つと、マセキ(芸能社)の先輩である浜村さんと戦える。また、あの人(野田)と戦うのは嫌ですけど、がんばりたい」と意気込む寺田に対して、野田は「そんなに簡単にいきませんよ! FIFAワールドカップでも(強豪国は)うまくいかなかった。私は(死のグループを勝ち抜いた)コスタリカになります!」と力強く宣言します。
その言葉通り、先にポイントを取られた野田はポイントを取り返し、すぐさま追いつきます。
野田の表情やアクセントを駆使した答えの出し方には、常に笑いが。竹若が「言い方100点!」と言えば、Aも「さすが館長推薦枠!」と絶賛。答えのバリエーションも多く、「いろんな引き出しを持ってますね。幅が広すぎる!」と大いに湧かせましたが、淡々といい答えを出し、着々とポイントを奪った寺田が勝利。悔しさから同情を引こうと思ったのか、「昨日、誕生日だったんです!」と言い出し、最後までハチャメチャぶりを見せた野田。一方、勝者である寺田は「事務所の先輩、ボッコボコにします!」と意気込むのでした。
準決勝第1戦は、長岡対木下。「ここまで上がれたのが奇跡です~」と変わらずの柔らかな口調で答える長岡。対する木下は、「嫁を見返すためにも頑張ります」と気合いの入ったコメントを残します。結果、立て続けに3ポイントを奪った木下が勝利!「こんな晴れ舞台で……嬉しいです」と、ようやく顔をほころばせました。
事務所の先輩後輩対決となった準決勝第2戦・浜村対寺田。
浜村は「今までは楽しかったけど、後輩とやることになって急に負けられないプレッシャーが襲って来た」と目を剥きながらも「70キャパの劇場最後列に、声が届かないヤツには負けたくない!」と闘志をむき出しにします。そんな発言に苦笑いしながら、「ネタには自信ありま~す!」と答えた寺田。語尾の言い方から、ゴエに「小○方さんを意識したんじゃないですか?」とツッコまれていました。
竹若が「メールで受かって対戦するなんて、すごい確立ですよね」と述べた先輩後輩対決は、両者、譲らない展開に。寺田が先にポイントを奪えば、浜口は続けざまに2ポイント奪取するなど、緊張感漂います。Aも「いい戦い!」と見つめたこの試合は、浜村の勝利。先輩の威厳を守った浜村が「寺田くんは才能ある人」と言えば、敗れた寺田も「先輩なので祝福したい」と答えるなど信頼関係が垣間見える素晴らしい戦いとなりました。
いよいよ決勝戦! 木下と浜村は、5ポイントルールにて戦います。
「嫁にメールしたら返事がありました。“勝ったらすき焼きよ!”って。一生懸命やりたいと思います」と笑顔で宣言した木下。その言葉に、「僕が勝ったら、ご夫婦をすき焼きに連れて行きます!」と言い切る浜村。決勝進出者らしい2人のやりとりに、客席も拍手喝采です。
竹若が「答えのクオリティが高い。疲れが見えない」と感心した決勝は、集中力の高い好ゲームに。後輩を破り、プレッシャーから解放された浜村の答えは特に冴えており、大きな笑いを起こします。負けず食らいつく木下ですが、1ポイントが残っているだけだと知って驚きの表情を。気付いたAは、その様子を「大事に取っておいた海老フライがなくなった感じ」と表現。竹若は「そうなんです。集中してると、自分のポイントがいくら残ってるのかわからないんですよね」と同調します。
結果、浜村が優勝!
「昨日、お笑いハーベスト大賞があって、決勝に残ったんです。11年やってるんですけど、途中でお笑いを諦めたりもした。けど、辞めなくてよかったです!」と喜びを爆発させました。
最後に、バッファロー吾郎が本日の総括を。
「東日本代表は、この気持ち悪い子に決まりました。西日本代表(の蛙亭・岩倉)は、見えないものが見える子。恐ろしい戦いになりそうです」と竹若。岩倉は、昨年末の5upよしもとのカウントダウンライブのために開かれたじゃんけんで予選を勝ち抜いた強運の持ち主。西日本代表は、「守護霊として宮沢賢治を連れてきました」と宣言して浅草への切符を手に入れたそうです。
また、館長であるAは「最初は芸歴制限を設けようという噺もあったんですけど、ダイナマイト関西の新人枠でええやないかということになって、制限をなくしました。その結果、2人の対決が観られてよかったなと思います」とまとめました。
終了後、8月16日(土)に東京・浅草公会堂で行なわれる『ダイナマイト関西2014 ~全日本大喜利選手権 決勝トーナメント大会~』に進んだ8名のトーナメント組み合わせ公開抽選会が行われました。
同抽選会には、バッファロー吾郎、浅越ゴエほか、伊藤修子、ケンドーコバヤシ、キングオブコメディ・高橋、ずん・飯尾、R藤本が出席。ピース・又吉とオードリー・若林は別の仕事のため、電話で抽選会に参加する運びとなりました。
「ここから戦いが始まる」(竹若)「強敵しかいない」(高橋)「試合の前に合宿でも開こうかなと。1人で」(伊藤)「今日は厳選な抽選会なので、襟付きを着てきました」(飯尾)「僕だけダイナマイト関西のTシャツ。できるだけ人気のある人と戦って、負けてもラジオとかで“あいつ強かったなぁ”って言ってもらいたい」(R藤本)とそれぞれ気合い十分。
ケンドーコバヤシは「ワールドカップの日本代表のように、浅草に前乗りさせてください! 気候に慣れたい!」と懇願。驚きの表情を浮かべたAは「さっき、コバに“爆弾発言させてもらう”って言われて、なんやろうと思ってたけど、これ? 前乗り? え? したら? 予算は出しませんけど、勝手にしたら?」とばっさり切り捨てました。
まずは各グループの2位通過者が、それぞれ引いた札に書かれている数字の低い順から対戦場所を選択。その後、1位通過者は希望の対戦相手を指名、もし他者とかぶった場合は札を引いて再度抽選し、数字の低いほうが第1候補を選べるというルールに。結果、以下のような対戦が決定しました。
・1回戦第1試合
バッファロー吾郎・竹若 VS 伊藤修子
・1回戦第2試合
ずん・飯尾 VS R藤本
・1回戦第3試合
キングオブコメディ・高橋 VS オードリー・若林
・1回戦第4試合
ケンドーコバヤシ VS ピース・又吉
・準決勝第1試合
1回戦第1試合勝者 VS 1回戦第2試合勝者
・準決勝第2試合
1回戦第3試合勝者 VS 1回戦第4試合勝者
・決勝
準決勝第1試合勝者 VS 準決勝第2試合勝者
「初めて戦うので楽しみ」という竹若。伊藤を大喜利に誘ったのは彼だそうで、「負けたら“修子さん”と呼びます」と言い切ります。飯尾と戦うR藤本は「明日、せきしろさんと日帰り温泉に行くので、湯けむり大喜利で対策したい」とキッパリ。高橋は、人気者の若林と対戦するということで、R藤本の言葉を借りて「ラジオで名前を出してほしい」とお願いします。
ケンドーコバヤシが「4試合目、オレしかいないでしょ!」と盛り上げると、「そんな言葉、草野球以来」と感心するA。「しかもオレ、打ちますって宣言して打ちましたよね?」(ケンドーコバヤシ)と草野球トークに盛り上がる2人を、「その話いいんじゃないですか?」と遮るゴエでした。
最後は、「いちファンとして楽しみ。正々堂々、戦ってください。拍手~!」というAの言葉で、抽選会は幕を閉じました。
●イベント情報
ダイナマイト関西2014 ~全日本大喜利選手権 決勝トーナメント大会~
日時:2014年8月16日(土) 15時開場/16時開演
会場:東京・浅草公会堂
チケット料金:ロイヤルシート1万5000円、S席7000円、A席6000円、B席5000円
公式サイト:http://www.d-kan.net
【バッファロー吾郎】