2008年7月に行われた大阪城音楽堂での第1回公演以来、回を重ねるごとにスケールアップしている『KOYABU SONIC』が今年も、大阪・舞洲コヤブソニック特設会場で9月29日(土)、30日(日)の2日間、行われます。『コヤブソニック』といえば“音楽とお笑いの夢の競演”が人気の一つとなっていますが、今年も数々のコラボレーションがありました。
その一つがスチャダラパーさん×池乃めだかのステージ。めだかは、スチャダラパーさんのステージ終わりに登場。“見下げてごらん~♪”などいつものギャグで沸かせ、『今夜はブギーバック』をスチャダラパーさんとともに熱唱しました。歌詞一つ間違えることなく完璧に、そして渾身で歌い上げためだかの姿に、会場からは大きなめだかコールが響き、感動の嵐に包まれたのでした。
ステージ終了後、スチャダラパーさん、池乃めだか、小籔千豊に舞台の感想などを聞きました。
「今年、『コヤブソニック』の5回目をやらせていただき、こんな大きいイベントをやらせていただいて、人との繋がりのありがたみとか、人に優しくしていただくことのありがたみを感じて、やっと真人間になれることができました。台風が近づいているにも関わらずたくさんのお客さんに来ていただきまして、また、“J-RAP界のいとしこいし”ことスチャダラパーさんと吉本新喜劇の池乃めだかという御大にご協力していただきました。そして、『今夜はブギーバック』を終えると(宇都宮)まきちゃんもめだかさんも泣いて、お客さんも泣くという…。おじいちゃんが頑張っているところが良かったんじゃないかなと思います。このステージを快諾していただきましためだかさんとスチャダラパーさんに感謝したいと思います」と小籔が開口一番。
2011年は斉藤和義さんと『歩いて帰ろう』を、2010年にはチャットモンチーさんと『シャングリラ』を『コヤブソニック』で歌っためだか。スチャダラパーさんとの『今夜はブギーバック』の感想を聞いてみると…。
「最初にお話をいただいたとき、小籔くんが“今回は前回、前々回よりは比較的、覚えやすいと思います”と言っていて、“ああ、そうかそうか、OK、わかった!”と了承していたのですが、実は一番難しかったです。練習していくうちに、これは半端ないと思うようになって、日が近付くにつれてどんどん恐怖心が出てきましたね」と心情を吐露。
そんなめだかを見かねた小籔から「今回は辞めてもらっても全然、問題ありませんよ」とのフォローもあったそう。
「そこでお断りしたらものすごい楽やねん。楽やねんけど、そうしたら残された俺の人生に“ケツ割った”っていう気持ちが残るから、“いや、頑張る”と。ただ、スチャダラパーさんの舞台を壊したことになったりせえへんかなと思って。僕はお笑いやから笑われてもいいけど、“大事な舞台を壊しやがってと思われたらどうしよう”と聞いたら、“それは大丈夫です”と。それを聞いたら安心して、精いっぱい、おもろかったらいいなと思って、一気に心が晴れましたね」(めだか)
そして本番では、涙すら誘った感動的なステージで魅せためだか。そんなめだかの『今夜はブギーバック』を、スチャダラパー・BOSEさんに採点してもらいました。
「いや、もう100点に近いですよね。最初、入りがちょっとずれたところがありましたけど、ミュージシャンでも歌詞を間違えることがあるのに最後まで完璧で。それはもう本当にビックリしました!」とBOSEさん。曲が終わった直後も、すごい!と連呼されていました。
そんな感動を呼び起こしたコラボレーションでしたが、実はリハーサルなしのぶっつけ本番だったのです。
「吉本新喜劇も大概、ぶっつけ本番に近いような状態やからそんなに物怖じせえへんのですけど、ほんまのほんまにぶっつけ本番で…」とめだか。
それでも会場のお客さんからも助けてもらったことも大きかったそうで、「『コヤブソニック』のお客さんは、何かあったら一緒に助けてあげようというか、たとえば僕が困っていたら“このおじいちゃん、なんとか押して上げよう”とか、階段をしんどそうに上がっていたらそっと押してくれるような空気があるんです。それが嬉しかったです」と穏やかな笑みを浮かていました。
また、スチャダラパーさんの煽動で起こった“めだかコール”にも「あれも嬉しかったですね」と満足げでした。
“めだかコール”については「ぶっこんでみました(笑)」といたずらっぽい表情ではにかむBOSEさん。
「あんなことは吉本新喜劇ではないですよね。舞台を去った後に“面白かったよ”という拍手はありますけど」と小籔も“ナイスソニック”的シーンを振り返りました。
スチャダラパーさんにも、池乃めだかとのコラボレーションの感想を伺ったところ、「吉本新喜劇のようにからめただけで嬉しくて。さらに一緒に歌ってくれるなんて…。『コヤブソニック』のMAXが出たなと」とBOSEさん。
その言葉を受けて小籔も、「芸人方面で一番お世話になっている御大が『コヤソニ』ではめだかさん、アーティスト関係で一番お世話になっている御大がスチャダラさんということで、僕としてはお世話になっているお二方にコラボしていただき、来年からはちょっと困るかなというくらい、5年の節目に上出来のサプライズになったんじゃないかなと思います」と大満足の様子でした。
新喜劇テイストのやり取り関しても「嬉しい限りです。普通に音楽をやっていても絶対に辿りつけない場所なので、それはもう冥利に尽きました」とBOSEさん。
さらにBOSEさん曰く、「『コヤブソニック新喜劇』をいつかやらせていただきたいといつも話していて。普通にお店でうどんを食ってる役でミュージシャンが出るというのをやりたいって言っているんです」とのこと。
小籔も「本当に、それはぜひ、やらせていただきたいですね」と前向きに(!?)答えていました。
ミュージシャンと芸人の奇跡的なコラボが多数行われる、唯一無比の音楽フェス『コヤブソニック』。30日(日)も同会場で予定していますが、台風の影響による開催の有無を午前7時頃、『コヤブソニック』ホームページ(http://koyabusonic.com/)で発表します。こちらでご確認ください。
『KOYABU SONIC 2012』
9月30日(日)10:00開演(9:00開場)
会場:舞洲コヤブソニック特設会場
料金:当日券\7,500(税込・自由)
出演:(30日)AKTION a.k.a 真木蔵人 / AFRA / ET-KING / orange pekoe / カジヒデキ / Zeebra / スモールポルノ / HALCALI / ビッグポルノ / ホフディラン / 盆地で一位 / YO-KING / 麒麟 / 天竺鼠 / 中川家 / 2700 / 2丁拳銃 / 博多華丸・大吉 / フットボールアワー / ロバート / 笑い飯 / ダイアン ほか
お問合せ:キョードーインフォメーション 06-7732-8888
※中学生以上有料。小学生以下の入場は必ず保護者同伴の上、保護者1名につき児童1名まで入場可。
※本公演はフェスティバルの為、出演者が変更になる場合がございます。出演者のキャンセル及び変更、出演日やステージの変更に伴うチケットの払戻し等は一切致しませんので、予めご了承下さい。
【池乃めだか】【小籔千豊】