4月13日(日)、東京・新宿シアターモリエールにて『トークストロング』が開催されました。
3月3日(月)に解散を発表したアームストロングの、コンビとして最後のライブ。舞台に登場早々、「解散しますと言ってから、いろんなライブをやらせてもらいました。ネタもやったし、いろんなところでも喋ったので、今日は特に喋ることはございません」と切り出した栗山。「今日はせっかくなんで、バカやって終わろうと。このライブは各月やってきましたんで、まずはそのときにやってた裁縫のおさらいをしたいんですよね」と、本ライブでつくった作品をビニール袋から取り出します。
じゃがいも、鮭の切り身、色の悪いおにぎり、ランチョンマット……。次々に出される作品を見ながら、「基本、食べ物が多いよね」と感想を口にする安村。栗山のいちばんのお気に入りは、大好きなパチスロのバー。「これはあげないけど、ほかのだったらいる人います?」と声をかけたことにより、栗山作裁縫作品を賭けたジャンケン大会がしばし行なわれました。
「モリエールに出るのも久々だけど、最初にネタやったのがここで。NSCのときだよね」(安村)「そうそう。ここで最後のライブをやるのは狭いかなと思ったけど。ルミネでやりませんか?とかも言われてたんだけど」(栗山)「埋まらなかったら恥ずかしいしね」(安村)「まぁ、最初にネタやった場所で、最後のライブがやれるんだからよかったよ」(栗山)と話す2人。
このライブの直前には、神保町花月の公演『マネキン村』に出ていたそうですが、「LLRの伊藤のバイクに乗せてもらってきたんだけど、あいつ気合い入ってて、大きい通りに入った瞬間、ヘルメットの前のヤツをカチャッと下げてた」と笑う安村でした。
「時間もあんまりないんで」という栗山に呼び込まれたのは、ロシアンモンキー、マキシマムパーパーサム、ピクニック、けんじるという同期の面々。出演していない同期の話をしている最中に、ブロードキャスト!!・房野が突然乱入!「観に来たら出ろって言われて……」とバッグを持ち、メガネをかけてない素の状態であたふたしていましたが、栗山に「じゃあ入って!」と促され、参加しました。
「最後に、俺のワガママを聞いてほしい。同期にお願いを聞いてほしい」と言う栗山。まず、マキシマムパーパーサム・つよしにはエピソードトークを懇願します。出演者全員が言うには、つよしのエピソードは嘘まみれなんだとか。本人は「嘘じゃない。俺が経験したことやから、自信を持って言える」と必死で否定しますが、オチが「で、死んでん」で終わることが多く、この日も「嘘つけや!」と全員にツッコまれるトークばかりでした。
ピクニックには、1年目でやっていた同期によるユニットライブ『ロッキー』で披露したかかしを全力で、とオーダー。
ロシアンモンキーには、1年目の時にやっていた“川口マンショー”というコントを。途中からNSCに入ってきた彼らに「なんだこいつらと思っていた」という栗山ですが、ネタを観て「こんなに面白いヤツらがいるのか!」と驚いたそう。「まぁ、そこから成長がないんだけどね」と笑うと、「NSCのトーナメントで優勝して“こいつらすぐ売れる!”と言われて、14年よ」とロシアンモンキー・すーなかも返します。舞台の端っこで同期が見守るなか、当時のネタを行なう2人。笑いながら観ていた栗山は「これをNSCでやってたんだからすごい! おもしろい!」と絶賛していました。
同じく『ロッキー』でやっていた“ドラえもんゲーム”の餌食になったのは、けんじる。グーにした状態のまま、接着剤で止めてしまうというもので、昔ライブでやっていたんだとか。栗山が「大丈夫。ライブ終わりにはちゃんと取れますから」とお客さんへきちんと説明します。
ここで、グランジ・大がいきなり登場! ライブにまた一人、出演者が加わりました。
房野の“一人バレーボール”でひとしきり盛り上がったあと、「ゲームコーナーで盛り上がりましょう」と声をかける栗山。ヨシモト∞ホールでやっていた『シチサンLIVE』で生まれた数々のゲームに挑戦します。
ここからは、ガリットチュウ・熊谷、LLR・伊藤、ライス、ベイビーギャングも加わりました。
「ワォーン」という声が最後まで続いた人が勝者となる「遠吠え」、使いかけのティッシュボックスからテッシュを抜き、最後の1枚を引いた人が負ける「終わりなき旅」、しゃがみ込んでストローを加えて、呼吸が続く限り1円玉を吸う「体育館裏」など、次々とこなしていくメンバー。
中でも盛り上がったのは「チャップリン」。口パクで伝言ゲームを行なうというもので、この日は全員で挑戦することに。ベイビーギャング・りんたろーから始まったのですが、“遊園地”という伝言を伝えるために相方・北見の顔を至近距離で見つめるという状態に、照れまくり。北見に肩を叩かれて振り向いた伊藤も、あまりの男前っぷりに照れ笑い。ギャップを感じたのか、伝言を伝えるライス・田所の顔を見た途端、吹き出します。
大から伝言相手にキスをするというルール(?)が加えられ、ゲームははちゃめちゃな展開に。結局、アンカーの安村に伝わった伝言は不正解。答え合わせをした結果、途中、熊谷が“祐天寺”というニアミスを見せるも、2番手の北見からすでに間違っていたことが判明しました。
終盤に駆け込んで来た囲碁将棋も加わり、いよいよ最後のゲーム「ハゲべガス」。帽子を被ったマキシマムパーパーサム・長澤がでんぐり返しをしたあと、ハゲているかハゲてないかに賭けるというもの。深く帽子を被り、ハゲないことをアピールする栗山と長澤。全員が“ハゲない”に賭けるも、長澤はあの手この手でなんとかハゲようと必死に工作します。そのたびに揉め事が起こるという茶番劇に、大盛り上がり!
このゲームをマキシマムパーパーサムに託した栗山。「これやるときだけ、僕、ライブ出ます!」と宣言していました。
エンディングでは、今後の発展を願って全員で万歳三唱を。その後、2人より挨拶がありました。
「ヤスはよしもとに残りますし、僕もまぁ表立ったことをしようと思ってます。お笑いブームがまた来たら、戻ってくるかもしれないですし、それくらいの気持ち」と飄々と語る栗山。客席を見渡し、「泣いてる方もいらっしゃいますけど、あんまり悲しい顔しないでください」と呼びかけます。
今後、ピン芸人として活動していく安村は「アームストロングとしてやってきて、いいこともそんなになかったかなぁって。たまにあったりもしましたけど、アームストロングというものを通じて出会った人もたくさんいました。アームストロングは僕ら2人でしたけど、この仕事で出会った人も多かったし、やっていてよかったなと思います」と粛々と話しました。
「どこかで会うこともあると思うんで、またその時は応援してください」という栗山のコメント後、最後は今まで応援してくれたお客さんのために2ショットの撮影タイムを設けて、イベントを締めました。
【アームストロング】