【ライブレポート】やりすぎフェスタin京橋花月2011〜ジャルジャル座長公演
1月24日(月)からスタートした「やりすぎフェスタin 京橋花月2011〜劇場版芸人都市伝説」。超人気芸人7組がそれぞれ座長を務め、「都市伝説をモチーフにした芝居」と「豪華ゲスト出演者とのトーク」の2本立てで贈るこのイベントの、初日を飾ったジャルジャル座長公演をレポートします。
オープニングはテレビ東京系『やりすぎコージー』でおなじみの、スティーブン・セキルーグこと関暁夫がVTRで登場、都市伝説を語り下ろします。背筋がゾクッとするエピソードの数々と、「信じるか信じないかはあなた次第です」の決めゼリフに客席からは「エーッ」「怖い……」というざわめきが。暗転の後、いよいよジャルジャル座長公演「フクロトジ」の幕が開きました!
物語の舞台は、京橋大学の世界不思議研究会(SF研)部室。部員のジャルジャル・後藤と福徳が、大好きなメイド話に花を咲かせつつ、ダベっています。さすがはキングオブコント常連コンビ、導入部分のやりとりだけで、会場からは爆笑が起こります。そこにやって来る後輩部員のチョコレートプラネット・長田。どうやらSF研は、部員3人だけのサークルのようです。
さらに部室には、いつでもどこでもギター片手に歌い続けるフォークソング部員(アップ・ダウン・竹森)や、上下関係が厳しすぎるボクシング部員の先輩後輩コンビ(アップ・ダウン・阿部とチョコレートプラネット・松尾)らが次々に乱入。なんでも学生課から部室の共同利用が言い渡されたとかで、大混乱の部室にSF研部員3人は困惑するばかり。
音楽活動をしているだけあって、竹森のギターと歌のクオリティが高い! 歌詞は「子持ちししゃも」などボケまくりなのに、何故か耳から離れないキャッチーさで大ウケ。ボクシング部にはまったく見えない体型の松尾も、あの独特の声で悲鳴のような掛け声を発しつつ、舞台狭しと駆け回ります。
やがて後輩部員の長田が不甲斐ない先輩2人にキレて退部を宣言、仕方なく散らかった部室を片づけ始めたジャルジャルが「月刊フクロトジ」という見知らぬ雑誌を見つけたところから、事態は思わぬ方向へ。全ページが「袋とじ」のこの雑誌、袋を開いて中に書かれた事柄を読むと、それが次々と現実になり……。
2人の「理想の女性」として現れるメイド役の武内由紀子は、ピンクのフリフリメイド服に身を包み、今回の出演者のなかで最年長(!)とは思えない可憐な魅力を振りまきます。また、この日の日替わりゲストである浅越ゴエとあべこうじが、部活動の実態を調査する学生課スタッフに扮して登場すると、客席からは大きな拍手と歓声が。M−1や『めちゃイケ』の話題を織り交ぜて、ジャルジャルにからみまくる2人。お馴染みのコントのネタやあっち向いてホイ勝負、イスを使った太鼓演奏などムチャ振りの連続にも、しっかり応えて笑いに変えていくジャルジャルに、浅越は「何でもやってくれるなあ」と感心。このパートは、ゲストによってどういう味付けに仕上がるのか、全部見て、比べてみたくなりますね。
この後、ボクシング部との対立でさらなる危機を迎えたSF研ですが、メイドの暴走で信じ難い結末へと向かいます。ビックリして、見終わった後にゾクッとする……「やりすぎフェスタ」ならではのストーリーに、観客はすっかり引き込まれていました。
もう一つのお楽しみ、トークコーナーでは、お芝居から一転して、浅越とあべを囲んだ和やかな雰囲気に。ムチャ振りのなかに「モノマネがなくてよかった」と打ち明けた福徳は、自信があるという荒川静香さんの顔マネを披露。おもしろ顔を作ってみたものの、「普通にしてるほうが似てる!」とダメ出しされてしまいます。さらに浅越が「1万円札の裏に印刷されている鳥」、あべが五木ひろしさんのモノマネをするうち、いつしか「あべこうじとアップ・ダウン・竹森が似ている」という話題に方向転換。ほかにも松尾から「あべさんに憧れてこの世界に入った」という衝撃の告白が飛び出すなど、ここでしか聞けない内容に観客は大満足です。同期芸人がほとんどいないという浅越が、アップ・ダウンの芸歴を聞き、「やっと同期ができた!」と喜ぶ一幕も。
最後は再び暗転の後、全員揃っての決めポーズで終幕。客席から大きな拍手を受け、緊張の初日を大成功のうちに終えました。
ジャルジャル座長公演は、1月26日の休演を挟んで28日まで。さらにカナリア、ピース、チーモンチョーチュウ、フルーツポンチ、しずる、はんにゃと注目の座長が登場します。お楽しみに!