吉本新喜劇座長・小籔千豊が主宰する「KOYABU SONIC」、通称コヤソニ。自身が愛する“音楽”と“笑い”を融合させたオリジナリティあふれる内容で、今や関西の名物フェスに成長したこのイベントが、今年も9月15日(日)・16日(月・祝)の2日間にわたりインテックス大阪にて開催されます。そんな中、コヤソニにまたまた強力サポーターが出現! 関西を代表する情報誌『KANSAI Walker』で、“小籔千豊責任編集”による連載「コヤソニWalker」がスタートしました。しかも、開催直前となる9月3日(火)発売号では、なんと別冊付録にボリュームアップ! というわけで、さっそく小籔と『KANSAI Walker』編集長・玉置泰紀さんを直撃。今年のコヤソニ、そして今回の連載に秘めた思いなどをうかがってきました。
――まずは、今年のコヤソニについて聞かせてください。
小籔「アイドリング!!!さん、サンボマスターさん、中村一義さん、YOUR SONG IS GOODさんといった新しく出ていただく方たちがいらっしゃるというのは今までなかったことですが……あとは、去年は台風があったので(2日目に台風が直撃、イベント途中で会場を変更)、今年は天候の心配がない場所にしたことぐらいかな。それ以外は、去年より上回るとか下回るとか関係なく、いつもの雰囲気でやらせていただきます。パフォーマンスに関してはアーティストや芸人の皆さんにお任せしていますし、僕としてはこれまで同様、やさしい感じにできたらなと思ってます」
――確かにコヤソニには、毎年、自然とみんなが集まってしまう雰囲気がありますね。
小籔「そうですね。(ホフディランの小宮山)雄飛さんが『毎年、同窓会してくれるんです』みたいに、ほかの人たちに言ってくれてたんですけど、お客さんともども『今年もまたお会いしましたね』みたいな感じになっていけばうれしいですね。ビッグポルノで出演したあるフェスでは、会場でカップルになれるというか、婚活の要素があって、一瞬『ええな』と思ったんですが、やっぱり僕としては“緩めのソファとふわふわのじゅうたん”でゴロッとしてください、というのがベスト。ゲームや出会いを持ってきて……みたいなんも、ちょっとちゃうかなと思ったんで。コヤソニでは、居心地の良さだけを提供できたらなあ、と。そういう意味では、やっぱり売れなアカンなと思います」
――というと?
小籔「僕が東京のテレビで覇者になれば、ある程度の問題ってすべて解決できる。新喜劇の問題もコヤソニの問題も。ビッグポルノだって、僕がやってるより(明石家)さんまさんがやってるほうがCDは売れるわけですし、武道館への道も近づくわけですよね。東京のテレビで僕ができるだけビッグになるということが、周りの人へ恩返しにつながると思うし。いつまで出れるかわかりませんが、がんばろうと思います」
――もう一つ、コヤソニ名物の“アーティスト×芸人”コラボについてですが、去年は初めて小籔さん自身が挑戦、ドラマーとしてチャットモンチーさんと『シャングリラ』を演奏されましたが、今年も何か考えておられますか?
小籔「コヤソニの半年後、Zepp Nambaでのチャットさんのライブでアンコールに出させてもらい、2曲やらせてもらいました。そこで、おふたりに『もうチャットモンチーのサブメンバーですよ』みたいに言っていただいたので、もうよその人たちとコラボはできなくなってしまいました(笑)。ドラムの練習はずっと続けていて、またいつか、お姉さんたちから『やろうか』と言ってもらったときのために準備はしてます」
――実現の日が楽しみです! 続いて『関西ウォーカー』でのコラボ連載についてうかがいますが、きっかけは何だったんでしょうか?
玉置「僕はもともと関西の人間なんですが、15年ぐらい離れていて、ちょうどコヤソニがスタートした2008年に大阪に帰ってきて編集長になりました。その時、既に本誌では小籔さんに連載していただいていたし、僕自身、小籔さんのファンだったので、会場にも足を運んで見せていただきました。以来、毎年、取材もさせていただいて。そこで、じゃあ今年は僕らのハコ(誌面)を提供して、好きにやってもらったらどうかな、と。一番大きなポイントは、小籔さんが“責任編集”だということ。コラボだとは思っていません。コヤソニ直前の9月3日(火)発売号では独立した小冊子を作って、付録として入れる予定もあります。これは、そのまま会場へ持って行っていただけますよ」
小籔「僕は編集なんかしたことないですし、アゲアゲ雑誌にページをいただくなんておこがましいですけど、本当に助けていただいてなんぼのコヤソニですから。ありがたいなと思いますね。ポスターだけ見てたら『調子乗ってアーティストと芸人集めてやっとんな』としか思われないかもしれませんが、もとはといえば僕がビッグポルノを広めるために始めたことで、それを周りの皆さんが盛り上げてくださってここまで来れたわけです。だから、人とのつながりのありがたさとか、こんなしょうもない僕でも皆さんの協力でこんなことができるとか、地元を大切にするといったことがお客さんに伝わったら……。また日頃のストレスを少しでも軽減したり、人生の目標を見つけてもらえたらいいなと思ってるんです。そういった精神性みたいなところが、連載でより伝わりやすくなるのがうれしいです」
――編集長から「こんなことをやってほしい」というリクエストはありますか?
玉置「小籔さんがしたいことをしてほしい。いくつかいただいているお話で言うと、『なぜ始まったのか』というヒストリー的なことであるとか、今回の会場が小籔さんのホームグラウンドである住之江なので、地元について語ってもらってもええやん、とか。とにかく小籔さんが思うようにやっていただけたら楽しいなと思っています」
――小籔さんはいかがですか?
小籔「1回目からずっと出てくださっているスチャダラパーさんと、対談なんかもできたらいいですね。コヤソニが、いかにスチャダラさんの協力があって成り立ったものなのか。きっと堅いお話とかは嫌うような方々なんですけど、すごいやさしいすてきな兄さんに僕はかわいがってもらってこんなことができてるんだよ、と。それは会社や学校などのシチュエーションでも共感できるし勉強になる人もいると思う。すっちーや松浦真也なんていう、僕が推したいヤツとかのことも載ったりしたらいいですね」
――毎回、楽しみな内容になりそうですね。ところで、編集長から見たコヤソニの魅力とは?
玉置「いろんなフェスに行っていて、それぞれに良さがありますが、コヤソニに関して言うと空気感が全然違う。“コヤブ”という名前はついていますが、小籔さんひとりじゃなく、ビッグポルノのメンバーだったりスチャダラさんをはじめとする仲間感がすごい。がっちり毎回出る人がいて、そういうグルーヴというか場の感じがものすごくあって、それが気持ちいいと思う人が来てるフェス。これはものすごく特殊なことだなと思いますね」
小籔「フェスと言ってますけど、フェスをやってる気もあんまりなくて(笑)。例えて言うなら、バッファロー吾郎さんのホームラン寄席みたいな感覚。あのイベントはバッファローさんが面白いと思った人に来てもらって『どうですか、面白いでしょ』と言ってるわけですけど、コヤソニも同じ。小籔がそう言うなら行ったろか、というやさしい兄さん方が集まってくださっている。しかも皆さん『楽しかったです』とか『ありがとうございます!』って言ってくださって……考えられへんですね」
――ちなみに、コヤソニと『KANSAI Walker』の共通点を挙げるとすれば何でしょう?
玉置「結局、雑誌というのは編集長のものなんです。僕がやろうと思ったらやるし、売れなかったときに責任を取るのも僕。『KANSAI Walker』で編集長をやって6年ぐらいになりますが、基本的には『やりたいことしかやらない』『やりたくないことはやらない』。そういう意味では、コヤソニにおける小籔さんと精神的な立ち位置は近いのかな、と。すごくシンパシーを感じています」
小籔「僕も独裁が一番いいと思ってて。独裁は悪い人を指す言葉でもあるんですが、ほんまの意味は、ひとりのヤツが責任を持って決めるということやと思う。多数決って責任の所在がなくなるでしょ。ひとりのヤツが舵を切るというのはすごい責任あることやし、人のせいにはできないというリスクもある。つまり独裁とは、みんなのために自分がかぶって、みんなが幸せになるようにひとりでよき方向に導くということなんです。僕は新喜劇もコヤソニも、独裁でやらせてもらってる。さきほどの玉置さんのお話も、組織として一番美しい形やと思います。なので、コヤブソニックも『コヤソニWalker』も、責任を持って矢面に立って、みんなのことを考えて独裁したいです」
――ありがとうございました。では最後にひとことずつメッセージをお願いします!
玉置「9月のコヤブソニックで終わるのではなく、これから続いていくものにしたいですね。コヤブさんが作られているコミュニティの空気を継続できるようなものを、『KANSAI Walker』として一緒にやらせていただけたら。「コヤソニWalker」が、その新しいスタートになったらうれしいと思います」
小籔「フェスってなると『暑いんちゃうんか』『人いっぱいおるんちゃうんか』みたいに思ってはる人もいると思うんですけど、コヤソニは渋谷系のアーティストと僕がおすすめするお笑い芸人が出てくる初心者にも来やすいフェスです。そして、当日は『コヤソニWalker』を手に来ていただいたら、よりわかりやすいはず。ぜひ読んでから、足を運んでくださいね!」
『関西ウォーカー』にて「コヤソニWalker」好評連載中!
隔週火曜発売/現在、連載第1回掲載号が発売中
※9月3日(火)発売号は別冊版「コヤソニWalker」が登場!会場に持って行ってコヤソニをとことん楽しもう!
KOYABU SONIC 2013 公演概要
日時:9月15日(日)・16日(月・祝) 開場9:00/開演10:00(終演21:00予定) 会場:インテックス大阪5号館
【第一弾発表アーティスト】アイドリング!!!、AFRA、ET-KING、EGO-WRAPPIN’ AND THE GOSSIP OF JAXX、カジヒデキ、サイプレス上野とロベルト吉野、サニーデイ・サービス、サンボマスター、スチャダラパー、田島貴男(オリジナル・ラブ)、TOKYO NO.1 SOUL SET、中村一義、野宮真貴、ビッグポルノ(小籔千豊、レイザーラモン、宇都宮まき、今別府直之、男前)、ホフディラン、盆地で一位、YOUR SONG IS GOOD and more…(50音順)
料金:前売 1日券6900円、2日通し券13000円、子供料金2000円(いずれも税込・自由席) 早割 1日券6500円、2日通し券12000円、子供料金2000円(子供同額) (いずれも税込・自由席)
チケット発売日:早割実施日~7月15日(月・祝)23:59 ※ 早割実施はチケットぴあ、チケットよしもとのみ チケット発売所:チケットぴあ 発売日特電0570-02-9500/電話番号0570-02-9999/コード204-837 ローソンチケット 発売日特電0570-084-659/電話番号0570-084-005/コード55630 CNプレイガイド 発売日特電0570-03-9955/電話番号0570-08-9999 イープラス http://eplus.jp/ チケットよしもと 電話番号0570-041-489/コード204-785 お問い合わせ:キョードーインフォメーション ☎06-7732-8888(10:00~19:00)
KOYABU SONIC 2013 オフィシャルHP http://www.koyabusonic.com