12月3日(火)、道頓堀ZAZA HOUSEで笑い飯・哲夫の「笑いの原点に関する一考察⑥」が開催されました。第6回目となる今回のイベントで、哲夫がどんなものを考察するのか? 満員の客席は、静かな熱気に包まれていました。
オープニングでは、今回のテーマのヒントが盛り込まれた意味深な演出が。哲夫はお客さんの目の前で白衣に着替えながらこのイベントを説明します。「このイベントは僕が好きなことをやってまして。『昔の人はこんなことで笑っていたんじゃないか』ということを考えていくイベントです」とのこと。これまで「屁をこく」、「コケる」、「ひっぱり芸」、「記憶残し」など、さまざまなことを一生懸命考察してきたことを熱弁します。
イベントは二部構成。一部は、今回のテーマ「数字」について考察しました。哲夫は、たくさんの数字の中でも気になる数字があるといいます。さらに、「五七調」といった日本の数字の文化にも触れつつ、「数字」についての考察は続きます。哲夫が気になる数字のひとつが「4」。「『死ぬ』の4やから気になるというのもあるんですけど」と、笑うときに手を叩くときも4回になってしまったときはあえて1回足して5回目を叩く、というような工夫もしているとのこと。さらにもうひとつ、哲夫の頭から離れないという数字もピックアップ。その数字とは……?
さらに、その数字のおもしろさの「実証」を、歌やコント、クイズ、口屁訓練などを織り交ぜながら進めてゆきます。次第に、まるでお客さんの表情にも「納得」と浮き出てくるかのよう。一部の最後には、「今までのところまでで、『ちょっとここ分からんかった』という人は?」と、質問を受け付ける丁寧さ。まるで講義をきいているかのような第一部でした。
第二部は、前回のテーマ「記憶残し」の復習でした。「記憶残し」とは、日常によくある光景のなかに、このイベントでインパクトのある行動を見たことにより、その光景を見るたびにその行動を思い出してしまう、というものです。前回のイベントでは、きれいに半分に割れなかった割り箸を、糸ノコギリや接着剤を駆使してきれいな箸に作り直すというものでした。前回のイベントを見た人は現在も、割り箸を割ったときにうまく割れなかった箸を見るたび「哲夫さん、イベントであんなことやってはったな」と記憶をふり返っていることでしょう。
今回はその「記憶残し」を、ギャロップ・林、三浦マイルド、ヒガシ逢ウサカ・今井をゲストに招いて復習します。ヒガシ逢ウサカ・今井は、このイベントの第1回目からエキストラで出演していたそうで、大阪での公演は前回以外、ほぼすべて出演してきたとのこと。第1回目の頃、今井はまだNSC生。とうとうゲストとしての出演に、やや緊張気味!?三浦マイルドは「マッ!」と手短にご挨拶。一部は舞台袖で、哲夫の講義を聞きながら数字について勉強していたといいます。そして、「マイルドフラッシュ」、「マイッシュ」「マッ」と三段活用できる挨拶を披露。ギャロップ・林は「このイベントは、ずっと見に行きたかったんですけど見に来れなかったんです」と、念願だったこと、しかも出演できることを喜んでいるようでした。そして林もまた、哲夫の講義を聞いて数字について興味を示したようでした。
哲夫は3人に、あらかじめ「記憶残し」にまつわる宿題を2つ、出題していました。そのひとつが「記憶に残る大喜利」。哲夫から出題された大喜利に、記憶に残る答え方をするというもの。答え方も、これだけオーバーに見せたら記憶に残るのではないか? ということを検証する大喜利です。お題は「大阪城は昔、庶民から違う名前で呼ばれていた。いったい庶民は、大阪城を何と呼んでいた?」。
まずはお手本として、哲夫から。時代の枠にとらわれず、緊迫した空気の流れる大胆な演出でお客さんの記憶に残します。
トップバッターは三浦マイルド。三浦マイルドが運転するバスに乗る修学旅行生たち。大阪城に立ち寄り、バスガイドから大阪城の説明を聞きますが……。
2番手はギャロップ・林。「例のものがどこにあるか吐け!」と拷問にさらされる林。どれだけ脅されても、暴力を振るわれても口を割ろうとしません。そこに突然……!?
3番手はヒガシ逢ウサカ・今井。大胆な演出に客席からは笑いが。一問目の回答が終わったときに「答えが空に浮かぶようにしたらおもしろいと思った」というかわいらしい今井に「お前、ええ奴やな。めっちゃええ子」、「子供を喜ばすことができるタイプ」とメンバーもほめたたえます。
続いての宿題は、「日常によくある不快な音と映像」。
哲夫は「これから日常に不快な音や光景を見ても、これを思い出して笑えるとても平和的な企画です」とのことです。
まずは例により、哲夫からお手本を披露。「暴走族の音」が聞こえてきたときにふと思い出したい楽しい記憶。これからは、たとえ「うるさい!」と思っていても、きっと記憶に思い出して笑ってしまうはずです。
トップバッターはヒガシ逢ウサカ・今井。「ガムをくちゃくちゃと噛む音」を元に、楽しげな記憶を刷り込んでゆきます。これを見たお客さんは、ガムをかむたびに楽しい演出を思い出すでしょう。
2番手は三浦マイルド。公衆トイレで下痢をもよおした際、大胆な放屁などなんともいえない音が聞こえてきたときにぜひ思い出してもらいたいという思いが込められた清々しい回答でした。しかし、三浦マイルド自身が巨大な放屁の音に耐えきれなかったようでした。
3番手はギャロップ・林で「歯科医院での歯を削る音」。キュイーンという不快な音が響く中、ジェンガを楽しむ男女グループ。そこに、別角度からおもしろい恰好をした林が突然、乱入してきて……。
それぞれが、お客さんひとりひとりの心に強烈なインパクトを残した「記憶残し」を披露し、イベントは終了。今回も、哲夫の考察により、われわれの日常生活にまたひとつ、笑えることが増えた素敵なイベントとなりました。
12月10日には、東京でも開催! 「笑いの原点に関する一考察 考察ツアーin東京2」では、「数字」の考察とともに、過去のテーマも引き合いに出すなど、大阪とはひと味違う公演になっています。日常をもっとおもしろくできるこのイベントへ、いざ!
「笑いの原点に関する一考察 考察ツアーin東京2」
日時:12月10日(火) 20:45開場 21:00開演
会場:神保町花月
出演:笑い飯・哲夫
料金:前売1,800円、当日2,000円
チケットよしもと:http://yoshimoto.pia.jp/
【YNN動画】
笑い飯・哲夫の動画はこちら⇒http://ynn.jp/u/97/
ギャロップ・林の動画はこちら⇒http://ynn.jp/u/346
三浦マイルドの動画はこちら⇒http://ynn.jp/m/1005188
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