今年で芸能生活40周年を迎える“こえぴょん”こと桂小枝が、今年も『桂小枝の会 全国ツアー2014』を開催することが決定しました！ 今回は、東京・名古屋・大阪・徳島・博多に加えて、北海道での開催も決定。7月12日（土）の名古屋公演を皮切りに、全国6カ所を巡ります。
5月28日（水）、『桂小枝芸能生活40周年記念興行 桂小枝の会 全国ツアー』開催発表記者会見が開かれ、本人の口から『桂小枝の会』の内容や会に対する思いなどが語られました。ひとまず桂小枝から「今日はお忙しいなか、そしてちょっと暑いなか、お集まりいただきありがとうございます」とご挨拶。そして、全国6カ所を巡るツアーであることの説明を終えたあと、ゲストについても語ります。「各会場でゲストも考えておりまして。とくに東京、大阪はビッグゲストを予定しております。正式には今日明日には決まるらしくて、まだ言えないんですが…。大阪は、大物目玉ゲストかもしれません（笑）」とゲストの正体を匂わせる発言も!? ゲストの正式発表もどうぞお楽しみに！
前回の全国ツアーでは、来場したお客様にお菓子の「小枝」をプレゼントしましたが、今回は？「小枝チョコレートをお配りしたときは、夏場だったもんでチョコレートが溶けましてね（笑）。今回のツアーはお配りするものはとくに…。まごころぐらいですかね（笑）」とのことです。
さらにネタの話も。「同じネタは出さないようにしていて、今回も今まで出していないネタを用意しようと思っています。一席は『軽業講釈』、もう一席は『船弁慶』か『高津の富』を。各会場、そのときごとに代えさせていただこうと思っています」とのこと。また、落語の随所に“小枝風”を盛り込んでいるとも語り、小枝ならではの落語に期待が膨らみます。「師匠が残してくれたネタを一個でも多くやっていこうと思っています。でも、時間的にも無理があってなかなか追いつかなくて。とくに『軽業講釈』は難しい言葉が全編にわたりいっぱいあって、それを頭の中に入れるだけでも半年ぐらいかかりました」と苦労話も。
また、40周年をふり返り、今の思いを尋ねられた小枝。「入門してからテレビやラジオの仕事をしていたりとか、フワフワしていまして。前の会見の時も言いましたが、師匠が亡くなって8回忌になるんですが、『師匠に申し訳ないことをしたな』と、それから意識し始めまして。桂小枝を、落語家として弟子に取ってくれたのに、僕はなにをしてるんやろう、と。師匠の死がきっかけで、恩返しというか、一所懸命落語をやらんと師匠に申し訳ない気持ちでいっぱいで、それからやるようになりました」と師匠の桂文枝（五代目）と落語への思いを語りました。また、落語をやればやるほど「師匠はすごい」と実感する、とも。「師匠にはかなわん、とつくづく思います。ちょっとでも師匠に近づけたら、と思って一所懸命やってますけど、なかなか…。四天王と呼ばれた方々は本当にすごいです。うちの師匠は20代、30代の頃から落語がうまくて風格もあって、ネタもいくつも持ってました。僕はその年齢をはるかに超えて、僕は今まで、なにをしてんのう（四天王）、と。これがオチなんですが…」とダジャレも交えて思いを馳せました。
40周年をふり返って一番うれしかったこと、つらかったこと、最大のピンチなどを尋ねられるひと幕も。「最大のピンチは…去年いろいろあったんですけど（笑）、それもピンチっちゃあピンチでしたが、一番つらかったのは弟子っこ時代ですね。自由な時間がなかったですし、底といえばその時期ですね。そのあと、『TVジャック』という番組で『小枝の美人数珠つなぎ』というコーナーをやらせてもらうようになって、そこから皆さんに覚えてもらえるようになって。それからは順風満帆と申しましょうか、今に至ります」と話し、「師匠が亡くなったときも、心情的には底だったかもしれません」とふり返りました。
また、落語家人生の中でのピンチに遭遇したときに「師匠が生きていたら、頼る気持ちはあったか？」という質問が。「うちの師匠はわりと何を聞いても何も言うてくれませんね。弟子っこはみんなに『好きなようにしろ』と、わりとほったらかしというか。そんな師匠ですから、うちの一門はいろんな落語家がいます。米朝一門、笑福亭一門はそれぞれ色があると思うんですが、うちの一門はバラバラでいろんな色を持っていて、それでいて結束力が一番固い。それが師匠の育て方で、僕は師匠の弟子でよかったと思います。もし僕が米朝一門なら、とっくに破門になってるかもしれませんし（笑）。うちの師匠でよかったです」と改めて感謝の気持ちを語りました。かつて小枝が若い頃、上方落語会を衝撃で包んだ（!?）白塗り落語をしたときも師匠は「うちはやりたいようにやらせるんや」とかばってくれたと言います。「白塗り落語をして、頭になすびのちょんまげを付けて落語をするだなんて、ほかの一門なら即破門ですよね。ありがたいことで、うちの師匠やからやらせてくれた。島之内寄席で、三代目春団治師匠の前でも白塗り落語をやったことがありました。僕の落語の後に三代目春団治師匠は落語をされたんですが、いつもなら『あいもかわりません、バカバカしいお笑いを』という入り方をしはるんですけど、そのときは『私の方は白塗りもできませんし、小道具も出せませんので』と言いはったんです。僕としては、『三代目に違うことを言わせたで！』とうれしく思ったりもしました」。まさに40周年、人に歴史あり、です。また、六代桂文枝との思い出も飛び出しました。「文枝会長とは縁が深くて、僕が学生のとき、当時の三枝さんの家を探し出してピンポンダッシュをしたことがありました。インターホンを押して逃げようと思ったら、すぐにドアが開いて、奥さんが『いらっしゃいませ、どうぞおあがりくださいませ』って言うて、ジュースを出してくださった。『えらいことになってきたな』とジュースをよばれていましたら、2階から三枝さんが降りてきて、いろんな落語の話をしていただいて。それがきっかけで、落語会を見に行ったとき、三枝さんが出てるときは、三枝さんの家が池田で僕の家が宝塚の方なので、池田まで一緒にタクシーに乗せてもらったりしていました」と、過去をふり返り、爆笑の懐かしいエピソードが続々と飛び出す会見となりました。40周年を迎え、ますます磨きがかかる桂小枝の落語をぜひご堪能ください！
桂小枝芸能生活40周年記念興行 桂小枝の会 全国ツアー2014
■名古屋公演
日時：7月12日（土）開場18:00／開演18:30
会場：今池ガスホール
出演：桂小枝 桂三金、露の眞
料金：前売り2,800円、当日3,300円（指定席）
■東京公演
日時：7月13日（日）開場16:15／開演16:30
会場：浅草花月
出演：桂小枝 桂三金、露の眞
料金：前売り2,800円、当日3,300円（指定席）
■徳島公演
日時：8月3日（日）開場13:30／開演14:00
会場：オデオン座
出演：桂小枝 桂三金、露の眞
料金：前売り2,800円、当日3,300円（自由席）
■北海道公演
日時：8月23日（土）開場15:30／開演16:00
会場：さっぽろテレビ塔2階 「しらかば ・あかしや」の間
出演：桂小枝 ほか
料金：前売り2,500円、当日3,000円（自由席 整理番号なし）
■福岡公演
日時：9月7日（日）開場15:00／開演15:30
会場：IMSホール
出演：桂小枝 粗忽家直角、粗忽家酔書
料金：前売り2,800円、当日3,300円（指定席）
■大阪公演
日時：9月26日（金）開場18:30／開演19:00
会場：天満天神繁昌亭
出演：桂小枝 桂三金、露の眞
料金：前売り2,800円、当日3,300円（指定席）
【桂小枝】
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