よしもとニュースセンター : ほとんど等身大のサブローが観られる!? 星屑の会『星屑の町完結篇』石井光三追悼公演

2月4日（木）、東京・下北沢本多劇場にて星屑の会『星屑の町完結篇』石井光三追悼公演の公開舞台稽古と囲み取材が行われ、太平サブロー、ラサール石井さん、小宮孝泰さん、渡辺哲さん、でんでんさん、有薗芳記さん、菅原大吉さん、新垣里沙さん、戸田恵子さんが登壇しました。

『星屑の町』は、地方回りの売れないムード歌謡コーラスグループ「山田修とハローナイツ」の悲哀を描いた人気シリーズ。2008年の新宿コマ劇場での公演を最後にしばらく公演を行っていませんでしたが、8年ぶりに完結篇として下北沢・本多劇場に戻ってくることに。ラサール石井さん、小宮孝泰さんが"おじさんのためのおじさんが楽しめる舞台を"の思いで1995年に立ち上げた本企画も20年余りが経ち、メンバーの半数が還暦を迎え、ますます"おじさん"に磨きがかかった今、満を持しての完結篇の上演となります。また、本作は『星屑の町』の舞台をこよなく愛し、全力でバックアップしていたという石井光三さんの追悼公演ともなっています。

本シリーズへの出演は15〜6年ぶりという大平サブロー。ハローナイツの元ボーカルであり、現在は大阪を中心にテレビのワイドショー等のMCで活躍中という天野真吾役について、「ほぼ等身大の私だと思ってもらえれば......（笑）」と、役柄と実際の自分との共通点が多いと話します。

でんでんさんは「久しぶりにみんなに会ったけど、みんな全然変わらない。見た目も、演技力も（笑）。変わったのは、私の髪の毛がちょっと増えたぐらい」とコメントし、みんなを笑わせます。元々本作のファンだったという戸田さんは、「久しぶりに出演させてもらったので、毎日稽古場に行くのが楽しくて。なんだか動物園みたいで......（笑）」と、共演者と息の合った様子をみせます。唯一の初参加となる新垣さんは、大先輩に囲まれて少し緊張した表情を浮かべながらも、「なかなかこんな大先輩たちと一緒にお仕事することがないので、勉強になりました。本番で成果を出せるようにがんばりたいです」と意気込みを語っていました。

ラサール石井さん曰く「役者さんが見に来る率が高いのも『星屑の町』シリーズの特長。ともすると客席の方が豪華なこともあります（笑）」と話し、取材陣を笑わせると、サブローが「以前、前川清さんが観に来ておられたとき、『中之島ブルース』を歌っていたら前川さんと目が合ってしまって。そしたら前川さんは、目が合ったとたんに帽子を目深にかぶられた......ということがあったので、今回は目が合わないようにしようと思います（笑）」と、過去の公演でのエピソードトークを披露。また、明石家さんまに今回の舞台のことを伝えたら「サブさん、セリフ覚えられんの!?」と言われたそうですが、「でも『行くわ！』とは言ってくれてました」とも話していました。

でんでんさんは、「今回、口パクを許してもらえたので、とっても幸せです（笑）」と語り、一同大爆笑。音を合わせることがなかなかできなくて、稽古に時間がかかりすぎてしまうため、なんとなく「でんでんさんは口パクでいい」という雰囲気になったそう。しかしなぜか歌の練習には出ていたようで、戸田さんに「意味がわからない（笑）」と呆れられていました。渡辺さんは「歌も踊りも多くて......（稽古で）結構痩せました（笑）」と笑顔で語ります。

また、本作が石井光三さんの追悼公演でもあることについて、「本作の上演をいちばん喜んでると思います」とラサールさん。「芝居やられたら赤字がなぁ......かなわんわ！とは言うんですけど（笑）」と、モノマネを交えつつ話してくれました。

「今回が本当に最後なんですか？」との質問には、「完結篇と言っているのでそのつもりですが、みんなで飲んでると、『またやろう！』みたいな話になったりすることもあるので、もしかしたらまたいつかやるかもしれないですね」と話すラサールさん。

戸田さんは、「今回久しぶりに出演することになったんですけど、それぞれのキャラクターがどこかで本当に生きていたんじゃないかと思うくらいの感動がありました。この作品の、独特の世界観を楽しんでもらいたいです」と語り、ラサールさんも、「どうしても客層は我々と同年代の方が多くなるんですけど、若い人にもぜひ見てもらいたい。ムード歌謡を知らない人には、"ボーカル以外の人がただ立っている"と思ってもらえれば......」と話し、笑いを誘います。

囲み取材後は公開舞台稽古が行われ、物語の後半のシーンの一部が演じられました。やっとみんなが揃ってのハローナイツのリハの最中、なにやら不穏な空気が流れ出し......というシーンが披露されたのですが、ほんのワンシーンを見ただけでも独特の世界観が伝わってくる、魅力的な舞台となっていました。

歌うために集まった冴えないおじさんたちが繰り広げる、可笑しくも切ないラストステージを、ぜひご覧ください！

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