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2016年2月12日 (金)

NON STYLE・石田明が「ネタの書き方」を指南! YCC作家コース授業

2月9日(火)、東京・神保町花月の上にあるYCC教室にて、NON STYLE・石田明を講師に迎え、YCC作家コースの授業が行われました。
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YCC(よしもとクリエイティブ カレッジ)とは、よしもとがスタッフ分野におけるオーソリティを育成すべく、2008年に開校した養成校。総合コースと構成作家コースの2つに分かれているのですが、今回行われたのは構成作家コースの授業で、テーマは「ネタの書き方」。テーマがテーマなだけに、会場にはYCCの生徒だけでなく、NSCの現役生もつめかけ、熱気にあふれた場となっていました。
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業界の第一線で活躍しているプロが講師陣として名を連ねているYCCでは、今回のような芸人による授業も行われています。今回講師を務める石田は2年前からYCCにて特別講義をしているものの、生徒にとっては大先輩の芸人でもあり、前回のパンクブーブー・佐藤の授業同様、授業の最初は緊張感が漂います。

自己紹介後、さっそく授業を始める石田。今回の授業のテーマである「ネタの書き方」について、基礎中の基礎を教えます、と話します。

「いちばん大事なのは、会話が成立しているかどうか。ちゃんと会話が成立しているからこそ、ズレているのが面白い」と話した上で、生徒が書いた漫才の台本を元に授業を進めていきます。
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事前に、課題であった生徒(10数名)が書いた漫才の台本に石田が赤入れをしたものが配られ、1本1本丁寧に赤入れの内容についての補足説明やダメ出し、そしてときには面白かったところについても触れながら進む授業。内容はもちろん、台本の書体や書式にまでアドバイスしていきます。台本はできるだけ普通の書体で読みやすく書くべき、と話す石田。「以前、ヘンな丸文字の書体で書かれた台本を見たとき、イラッとして読む気がせえへんかった」と、芸人としての立場から語る石田の話を、皆真剣な表情を浮かべ聞き入っています。
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「常識の前後で笑いを取るわけなので、世間の常識を見極めた方がいい」と話す石田。みんなが知っているわけではない(と思われる)単語については「説明を入れてあげるべき」、共感しにくい文章については「なるべく共感してもらえるような言葉を選ぶようにしましょう。そうじゃないと、そこが引っかかって内容が頭に入ってきにくい」など、的確な指摘が入ります。また、面白くて特に問題がないと思える台本についても、「面白いのに台本がわかりにくくて演者にもスタッフにも不親切」と話し、「自分を面白いと思ってる人ほど見せ方がヘタな人が多い(見せ方の努力を怠る人が多い)から、もっと伝える努力をしてください」とダメ出しをする石田でしたが「でも面白かったんよね~」と改めてつぶやいた後、「自分で書いた台本を、一回アホな人に見せた方がいい」 ともアドバイスしていました。
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また、女性コンビでの漫才を想定した台本を書いた生徒の設定が女子大生だったことについて、「女子大生の漫才師って......おる!? おらへんで。この設定見たとき、『マジか!? 正気かコイツ』って思ったもん(笑)。これさえなかったらもうちょっと読み込めたと思うんやけど......(笑)」と話し、台本の設定について、「作家の台本はどこで誰が読んでチャンスになるかわからないので、人に渡せるものをいっぱい作った方がいい。つまり、いろんな人に当てはまる台本を作った方がいい」と語ります。
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「台本は自分の財産やと思って、1本1本大事に作った方がいいと思います」と話す石田。全員の台本にアドバイスをし終わったあとは、時間が来るまで生徒の質問に答えることに。

小ボケと大ボケがわからないという生徒の「石田さんの中で、小ボケと大ボケはどう違いますか?」という問いには、「NON STYLEは小ボケばっかり。でも見せ方の違いだけじゃないかな。見せ方次第で小ボケを大ボケに見せられると思う」と話し、自分がいちばん面白いと思うところを面白く見せるためには、他のボケを下げることも必要だと語ります。あえて他を下げることによって、いちばん面白いところがより際立つ(=大ボケに見える)と話す石田に、生徒もなるほど!と納得している様子。

続いては、「このボケがやりたいというのが先にあって、それからネタを考える場合と、まず設定を考えてからネタを作る場合があると思うんですが、石田さんのネタの作り方はどんな感じなのでしょうか?」という質問。これには、自分自身はひとつのやり方ではなく、いろんなやり方でネタを作っていくということを話した上で、「今のところ、あんまり決めきって作らない方がいいと思う。自分のやり方を決めてしまうと、そのうちいっぱいいっぱいになると思うから」とアドバイスします。
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ローテンポの漫才についてのアドバイスを求める生徒に対しては、「ローテンポの漫才って、ハードルが上がってるようで、実は上がってない。なぜなら、お客さんは笑いたくて来てるから」と話し、「ず~っと0ポイントで来てるから、お客さんが今か今かとずっと待ってる。だから、丁寧に作れば作るほどドカーンとウケるはず」とした上で「ただ、オレも何回か作ったことあるけど、結構スベった。お客さんは待ってくれへんねんな。オレはそのネタ好きやねんけど、井上がやらしてくれへん」と珍しくグチ(?)をこぼします。
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また、滑舌が悪いという女性のNSC生からの「漫才の最初に"滑舌が悪い"ことについて触れてから漫才をした方がいいのでしょうか?」という質問には、「それは別に、最初とか決めんでもええんちゃう? だって、たとえば4分間の漫才で、お客さんがクスクスしてて、3分半すぎに『言ってなかったけど、私、滑舌が悪いんです』って言ったら『え、今(さら)言うの!?』ってなるし、絶対オモロいやん!」と答える石田。さらに「芸人って、欠点が長所になると思ってるから、全然武器になると思うよ。それに、いいラインやん。聞き取れるし。滑舌悪い女芸人は今いないから、キャラかぶりもない」と、見事に欠点を長所に変える素晴らしいアドバイスをしていました。
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2時間たっぷり、聞きごたえのある授業を展開した石田。YCC生はもちろん、NSC生にとってもかなり貴重な授業となったことは間違いありません。

現在、よしもとクリエイティブカレッジでは2016年度4月入学生の入学受付中! 構成作家や、テレビ・映像制作、デジタルコンテンツ制作を目指している人にとっては、充実した環境で勉強できる場となっています。説明会も東京・大阪では毎週開催しており、さらに全国説明会も開催中! 詳細はYCC公式HP(http://ycc.yoshimoto.co.jp/)まで。


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