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2016年2月26日 (金)

劇団スーパー・エキセントリック・シアター 斬新活喜歌劇「恋の骨折り損」初日公演レポート!

2月24日(火)、東京・紀伊國屋サザンシアターにて劇団スーパー・エキセントリック・シアターの斬新活喜歌劇「恋の骨折り損」の初日公演が開幕しました。
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2002年の初演後、約5年間全国各地で上演され、東京芸術劇場のミュージカル月間で優秀作品賞を受賞した本作。今回は世界的に活躍し、日本のダンス界を代表するHIDEBOHやDIAMOND☆DOGSのリーダー・東山義久さん、舞台で活躍中の大山真志さんなどをゲストに迎え、9年ぶりの再演となりました。

シェイクスピア原作の本作の舞台は第二次世界大戦直前のヨーロッパ。ナヴァール国王ファーディナンドは、宮廷を学問の園とするべく3年間女性を遠ざけ、週に1度は断食し、1日3時間しか眠らないという禁欲的な生活を3人の廷臣(ビローン、ロンガヴィル、デュメーン)とともにすごす誓いを立てるのですが、すぐに問題が起こります。なんと、フランスの王女が外向問題の交渉のためにナヴァールに向かっていることをすっかり忘れていたのです! しかたなく城外でフランス王女と3人の侍女と接見する国王はじめ3人の廷臣たちでしたが、その場で全員が恋に落ちてしまい......というラブストーリーに、歌やダンスが随所に織り込まれます。
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最大の見どころは、HIDEBOH振付によるナヴァール国王と3人の廷臣によるリズムパフォーマンス。物語の中盤、4人の息の合ったタップの音が会場に響き渡るシーンは圧巻で、客席からは自然と大きな拍手が起こります。また、ラストシーンでの男性約10名によるリズムパフォーマンスはさらに迫力が増し、会場中がダンスの魅力にどんどん引き込まれていくのが手に取るように感じられました。
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"斬新活喜歌劇"らしく、4組の男女のラブストーリーの中に、歌や踊りだけでなく、コメディ要素もふんだんに織り込まれている本作。国王と3人の廷臣がそれぞれ恋に落ちてしまい、「3年間恋愛禁止」という誓いを自分だけが破っているのではないか? と順番に苦悩する場面では、本人が苦悩すればするほど端から見ると滑稽な姿に見えてしまい、客席の笑いを誘います。特にビローン役の東山さんの、恋に落ちて矛盾した行動や発言をしてしまう自分自身に呆れ「パニックだ!」と倒れ込むシーンは爆笑もの! 他にもアドリブらしい一言にクスクス笑いが起こったり、ちょっとした言い間違いにツッコミが入ったりと、リラックスした雰囲気が会場を包みます。
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他にも細かい笑いは随所にあるのですが、中でも国王の剣の指南役・アーマードとその従者・モスとのやりとりや、アーマードが恋に落ちる相手・ジャケネッタとその先生・ホロファニーズ、ジャケネッタの監視役の巡査・ダルの3人による会話の面白さが物語のいいアクセントとなっていました。

今回、振付だけではなく、旅芸人・コスタード役で出演もしているHIDEBOH。公演終了後、カーテンコールでのトークでは、公演のパンフレットの写真について触れられ、「HIDEBOHさんの肌の色が黒すぎて松崎しげるさんみたい」「練習で緊張していても、あの写真を見ると癒される」などと、口々にイジられていました(笑)。
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千秋楽の28日以外はまだ若干残席があるとのことで、「毎回どこかしら違うかもしれませんので、よかったらもう一度観に来られませんか(笑)?」と冗談まじりの宣伝も交えつつ、カーテンコールは終了。

観ていると、自然に微笑ましく愛らしい気持ちになれる「恋の骨折り損」は2月28日まで絶賛公演中。ぜひ、足をお運びください!

●公演概要
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斬新活喜歌劇「恋の骨折り損」

劇団スーパー・エキセントリック・シアター

日時:2016年2月24日(水) ~ 28日(日)

会場:紀伊國屋サザンシアター (東京都)

問い合わせ:チケットスペース:03-3234-9999

原案・原作:W.シェイクスピア 翻訳:小田島雄志 劇作・脚本・演出:八木橋修

ゲスト:東山義久 大山真志 石井雅登 港幸樹 野田久美子 三森千愛/HIDEBOH

出演:赤堀二英 白土直子 白倉裕二 服部紗弥 西郷みゆき 沼尻里美 星嶺美 森内翔大 辻大樹 時松研斗 安川里奈 山城屋理紗 大村沙亜子 畑敦