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2016年3月22日 (火)

笑いと涙が入り混じるアツアツ青春物語! 『佐藤太一郎の吉本新喜劇2026』

3月16日、なんばグランド花月で『佐藤太一郎の吉本新喜劇2026』が行われました。この『吉本新喜劇2026』シリーズは、今年から始まった若手座員中心の吉本新喜劇公演で、10年後の新喜劇の担い手を育成することを目的としています。1月から3月までは月に2回開催。毎回、一人が座長となってオリジナルの吉本新喜劇を上演してきました。1月は信濃岳夫と太田芳伸、2月は新名徹郎と吉田裕、そして3月は安井まさじと佐藤太一郎が座長に。このレポートでは、"佐藤座長"による『吉本新喜劇2026』の模様をお届けします!

タイトルは「プロフェッショナル ~佐藤の流儀~」と、どこかで聞いたことのあるような!? 「吉本食品」のコールセンターを舞台に、"クレーム処理の達人"佐藤太一郎の熱血物語を上演しました。真希(前田真希)と安世(井上安世)がクレーム処理の電話でに追われているところへ、啓之(清水啓之)と早苗(金原早苗)が会社に乗り込んでくるところから幕が開きました。「このお菓子、変な味がする!」とお怒りのふたりに、ボイスパーカッションで自己紹介する社員のレイ(レイチェル)に、ギターを弾き語ってふたりの気を静めようとする真也(松浦真也)と、新たなクレーム処理係が加わって早くもてんやわんやに。誠意が感じられないレイと真也に啓之と早苗も怒り爆発寸前。そこへ追い討ちをかけてきたのが、社員の藍(酒井藍)。啓之は時折声を飛ばしながら、3人にツッコミを入れまくっていました。

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仲裁に現れたのが処理係の裕(吉田裕)。どうにか啓之と早苗に謝り、丸く収めた裕ですが、課長の岳夫(信濃岳夫)によれば処理係の評判は社内でも思わしくなく、このままでは処理係解散という運命が待ち受けているとのこと。そこに登場したのが、クレーム処理画係りの達人、佐藤(佐藤太一郎)だったのです。

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お芝居と見間違うほど、熱い演技で魅せる佐藤。その熱は、登場人物の心情ともうまく絡み合い、裕以下のクレーム処理係との仕事に対するモチベーションの違いもくっきりと際立たせています。突然やってきて"佐藤流の処理方法"を押し付けるやり方も気に入らず、レイ、真也、藍は意地悪をして佐藤を追いやろうと画策します。中でも藍は強烈! 色仕掛けで迫ったり、嫌味を言いまくったりと、彼女の穏やかな表情からは想像できないほどの悪女に変身していました。

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レイも、懲らしめてやろうと佐藤が座ろうとしていたイスに画鋲を撒きます。が、顔色一つ変えず座る佐藤。よくよく見ると、空気イスでした。空気イス状態は2分以上続き、足の震えが分かるほど。思わぬ長さに佐藤も四苦八苦していましたが、なんとか崩れずキープ。会場からはよくやった!と言わんばかりの大きな拍手が沸き起こりました。その後、スクワットをするシーンがありましたが、そこでもプルプルと震える足でこなしていました。

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そんな佐藤を尋ねて会社に飛び込んできたのは、佐藤の兄、忠志です(西川忠志)。佐藤に負けず劣らずハイテンションの忠志。舞台をところ狭しと駆け回り、熱血兄弟を演じます。兄弟の掛け合いはまるで歌舞伎のようで、ふたりして大見得を切るシーンも。息ぴったりの大見得を切ったのは2回でしたが、2回とも会場から「待ってました!」との掛け声が飛び出すほど、拍手喝采が沸き起こりました。また、舞台袖に引っ込む際も、なかなか引っ込まない忠志。何かといえば、ピョンと飛び出して笑わせます。そんな予想外の忠志の行動に座員達も笑いをこらえ切れない様子。佐藤とはまた違うベクトルの熱さで会場を沸かせました。

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クレーム処理の達人と言われている佐藤ですが、チンピラ(太田芳伸、安井まさじ)が会社にクレームを言いに乗り込んだ際には、怖気づいて逃げてしまいました。それまで分かりきったような指導をしていただけに、社員からは総すかん。レイ、真也、藍の嫌がらせもますます激化。本人も意気消沈。なぜ、佐藤は逃げてしまったのか...。それは過去に起こった出来事のトラウマによるものでした。それを少しでも理解してもらいたいと、ハイテンションで飛び出してきたのは兄の忠志。切々と佐藤の過去を語っていたところへ、クレームをつけてきたチンピラが再び登場。しかも今度は兄貴を連れてきたというのです。

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その兄貴とは烏川耕一! サングラス姿がおかしいのか、舞台に出てくるなり会場も座員達も笑いが止まりません。そして口笛、ひょっとこなどおなじみの烏川いじりが始まり、会場を沸かせました。物語もここからがクライマックス、チンピラと烏川を前に佐藤は謝罪ができるのか...!? 自分自身のトラウマを乗り越えんとする佐藤に、会場のお客様も前のめりで固唾を呑んで見守ります。そして、汗だくになりがらも過去を乗り越えた佐藤に、会場から「よくやった!」と言わんばかりの大きな拍手が沸き起こり、お客様たちが物語にぐっと入り込んでいた様子が手に取るように伝わってきました。

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涙を誘う熱い一幕...。誰もが感動して泣いていると思いきや、一人だけ真顔の人物が。烏川です。「これ何なん?」とストレートなツッコミで一刀両断。感動に包まれるNGKの空気をスパッと豪快にぶった切っていました。そんな姿も笑いを誘い、しばし泣きながら笑うような時間が訪れました。

そうして大団円を迎えた本公演。最後は課長の岳夫が「よくやった」と労うのですが、「よくったったった!」と嚙んでしまって大爆笑。思わず拍手も起こりました。クレーム処理係も残留決定、裕も安心して婚約者の幸恵(鮫島幸恵)とめでたく結婚できると思いきや...! 奇しくも前回行われた『安井まさじの吉本新喜劇2026』同様の結末を迎え、裕の悲痛な叫びとともに「あ~あ」という落胆と笑いが会場中に充満しました。

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芝居色の濃い、熱血青春物語を繰り広げた『佐藤太一郎の吉本新喜劇2026』。座長によって色合いの全く異なる新喜劇が楽しめ、活きのいい若手たちの活躍も見ものの『吉本新喜劇2026』シリーズ。次回は6月に開催します。次なる座長は誰なのか、こちらもお楽しみに! また、1年を通して最も良かった座長公演が1つだけ、12月に再演されます。果たして誰が選ばれるのか、ご期待の上、お待ちくださいね!

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