2016年から東京へ! 天竺鼠単独ライブ「今年、ちょっくら大阪から来たでごわす!! みんなが選ぶ天竺鼠のBESTネタ集」
4月1日(金)、東京・ルミネtheよしもとにて、天竺鼠が単独ライブ「今年、ちょっくら大阪から来たでごわす!! みんなが選ぶ天竺鼠のBESTネタ集」を開催しました。
今年から東京を拠点に活動することになった天竺鼠。東京での活動スタートを記念し、今回の単独ライブは「BESTネタ集」という、これまでの総集編的なライブとなっています。
"みんなが選ぶ"というタイトル通り、芸人仲間のリクエストに答える形でネタを上演する天竺鼠の2人。それぞれのネタ前に、2人で芸人仲間のもとへ直撃し、突然主旨を伝えてやってもらいたいネタを募るという、少々強引なやり方(笑)のVTRが流れます。
最初に突撃したのは藤崎マーケット・田崎。田崎がリクエストしたのは『キングオブコント2013』の決勝でも披露されたコント『お寿司』でした。子どもに大人気のイクラさんやたまごさんが次々と登場する中、光り物のお寿司も登場するのですが......。ダンスとともにお届けするシュール&キュートなコントです。
続いてはアキナ・秋山のリクエストで「結婚式」。大手企業の社長に扮した川原が結婚式でスピーチをするのですが、新婦の名前をド忘れし、悩んだ結果、「新婦の女性」という絶対にダメな表現を使うなど、カン違いやミスを連発する社長にお客さんは爆笑。
3本目に披露されたのは、千鳥・ノブのリクエストで「Bar」。ヒーローに扮した瀬下がとあるBarにやってきて、「最近世の中が平和すぎる。僕の存在意義はあるのか......」とためいきをつきます。そんなヒーローをなぐさめるマスター(川原)でしたが......。珍しくストーリー仕立てですが、やはり最後の着地はシュール!なコント。
かまいたち・山内のリクエストは「コンビニ」。おじいちゃんが働くコンビニに、やはりおじいちゃんの客がやってくるのですが、そんなのんびりした光景が一変するような出来事が起こるような起こらないような......(笑)。ほのぼのしたコントに見せかけ、実は怖い......と思わせて、でもやっぱりそうでもないような、印象が二転三転するコントにお客さんも引きつけられていました。
続いては2度めの登場となったノブのリクエストで「ショートコント」 。なぜか今回、ノブだけが合計3回もリクエストを聞かれていました。しかもその聞かれ方が、同じ日に時間をあけずに楽屋に突撃するという形式だったため、さっき帰ったと思ったらまたやってきて同じことを言う川原に「さっきも言うたやん!」とややうんざりしたようすのノブにお客さんから笑いが。
千鳥の持ちネタである「シンプルに口が臭い」をパクったあげく、「シンプルにホニャララ」と雑にぼかす、先輩を先輩とも思わないようすの川原に「オレ先輩やで!?」とキレ気味のノブ。しまいには撮影を担当している瀬下をノブの楽屋に置き去りにしたまま出て行ってしまった川原に、「相方ひとりで置いていかんといてあげて~!」とツッコんでいました(笑)。
そんなノブのリクエストで披露されたショートコントは、「ショートコントが始まるよ~!」と川原が歌うのですが、待てど暮らせどいっこうに始まりません。しばらくたって、やっと1本終わったと思ったら、今度は休憩と称し、お弁当を食べ始める自由な川原。
続いてはダイアン・津田のリクエストで「学校」。ものすごいボリュームのリーゼントの学生(川原)が、先生に反抗しているようで、実は......という、見た目と中身のギャップがおかしいコントなのですが、終わった瞬間、ひときわ大きな拍手が起こっていたのが印象的でした。
7本目はコントではなく漫才。天竺鼠といえばコントのイメージがある中である意味異色なセレクトをしたのは雨上がり決死隊・蛍原徹です。先輩後輩問わず、ほとんど皆が川原に振り回されっぱなしのVTRだったのに対し、さらにその斜め上をいくキテレツっぷりでさすがの貫禄を見せつける蛍原のようすを見ていると、なぜか川原が若干マトモに見えるから不思議です。
その漫才は、川原が「今日、時間あったんで喫茶店に行ってきたんですけど......」と話し始め、続きを聞こうと思った矢先「いやいや、ウソですよ(笑)? エイプリルフールですやん!」とまさかのタイミングでウソをついたかと思うと、今度は「温泉のマナーの悪い客を今からやるんで、あなた温泉やってください」と瀬下に言い、「え? どういうこと?」と、とまどう瀬下に「そこ引っかかんの?」と不思議そうに答えるなど、どこまでも自由な川原が際立っていました。
最後に披露したのは、コント「将棋」。リクエストしたのは3度目の登場、ノブです。しかもVTRでは、いったん笑い飯・西田の元に行きながら、くるりときびすを返し、ノブの楽屋に行くというものだったため、お客さんの何割かは「ノブはもういいから西田に聞いて!」と思ったに違いありません(笑)。
今回も川原に「ではお得意のモノマネでリクエストしてください」と無茶ブリされ、「ないんじゃ。お得意のモノマネはないんじゃ」と意気消沈するノブにお客さんは爆笑。川原とノブの相性が最高に面白いことを改めて実感するVTRとなりました。
将棋に扮した2人が結婚?と思わせておいて謎のダンスをする、という、言葉で説明したところでちんぷんかんぷんの、全体的にシュールなコント「将棋」を披露して、本編は終了です。
エンディングで改めて出てきた2人は、挨拶をしたあと「ほとんどのコントは1回きりのものが多いので、(今日披露したネタは)11年間でギリ残ってるまともなコント」だと説明します。
実は帰りにお客さんにおみやげがあると話す川原。全員に天竺鼠のポストカードが配られるのですが、1枚だけなぜかかまいたち・山内のポストカードが入っているんだそう(笑)。また、その他にも川原がやっているラジオのステッカーや、"マジ無期懲役~"と書かれているアイマスクなどが、全員にではありませんが、かなりの数のお客さんに配られると話す川原。
そして"恒例のイクラ投げ"と称し、イクラさんの被り物のイクラを1粒ずつ取り、サインをして客席に投げ込みます。
まぁまぁ投げた頃、川原が「全員にわたったんちゃいます?」と言い、瀬下に「どんな感覚しとんねん」と呆れられます。また、「瀬下さ~ん!」と声をかけられると、「はいはい」と返事をしながら声のする方へイクラを投げる瀬下とは対照的に、「川原~」と言われて「今、川原って言ったな」と呼び捨てに対する憎しみをあらわにしてイクラを投げつける川原を見て、「やわらかいから大丈夫ですよ~」と優しく、でもちょっとズレたフォローを入れる瀬下に笑いが起きていました。
「6月にまたどっかでできたらなと思ってます」という2人。東京での天竺鼠のこれからの活動に、目が離せません!
【天竺鼠】