「R-1ぐらんぷり」2年連続ファイナリストのゆりやんレトリィバァが、昨日5月1日、東京・ルミネtheよしもとにて、単独ライブ「ルミネやんレトリィバァ」を開催しました。
ゆりやんが東京で単独ライブを行うのは去年に続きこれが2回目。3月には大阪・よしもと漫才劇場にて1時間の単独ライブ「ユリバーサルスタジオジャパン」を行いましたが、今回は2時間なうえ「ひかりTV」の生配信も。ゆりやんの魅力を思う存分堪能できるまたとないチャンスです。
取材で「去年、東京の神保町花月でやらせていただいたときは『ルミネはまだ早いなあ』と言われていたんですが、1年後にできるなんて、涙涙涙」と自身の涙ギャグ付きで、ルミネ単独の喜びを語ったゆりやん。
オープニングコント「アカデミー賞」では、広い客席にドレスアップしていつのまにか座っていたゆりやんに突如スポットライトが当たり、動揺しながら舞台に向かう様子をカメラがルミネのスクリーンに映し出すと、会場内は拍手の嵐に。
「R-1ぐらんぷり2015」で人気を博したネタですが、会場の広さと相まってまさにゆりやんにとって晴れの舞台が実現。
感激のあまりしばらく言葉に詰まっていたゆりやんですが、やっと発した「サプラーイズ!」の一言に観客は惜しみない拍手と笑いを送っていました。
続くコントは、ゆりやんがおっさんの格好をした「文句言うおっさん」。おっさんが言いそうな不平不満を次々口にしますが、自分への言い訳とブリッジのダンスがなんともかわいらしい。
コント「サスペンス」では、不幸のどん底に陥った元令嬢としてシリアスな場面を演じるゆりやん。サスペンスドラマのような展開になるかと思いきや、そこは思い切り笑わせてくれます。
すべてある一言で片付けるテキトーOLが出てくるのはコント「恋愛相談」。「よくいる女性を演じるのは難しい。自分が人並の人生を送ってなくて、合コンとか全然行ったことないので(笑)」と語っていたゆりやんですが、「いるいる!」と言いたくなるOLの言動に観客の笑いが止まりません。
中盤にはコーナー「R-1チャンピオンへの道」を。
来年こそは「R-1ぐらんぷり」で優勝すべく、ネタの元となるものをここで披露し、観客の感触をうかがおうということに。
「アパレル店員」「映画の名シーン」「『探偵!ナイトスクープ』に送られてきそうな依頼」「帰国子女が歌ったら」など、どれも観客のツボを付き上々の反応。
途中、すぐにギャグを言い、すぐに1人ボケツッコミを繰り出す自由なMCっぷりもゆりやんの魅力の1つです。
最終的にもっとも好評だったのは、「CHANELのCMっぽいことをしたい」。挑発的な視線と仕草を、あのぽっちゃり体型でしなやかに繰り出すゆりやんに観客は大爆笑。この勢いで来年の優勝を勝ち取れるのか。
ぜひ来年の「R-1ぐらんぷり」をお楽しみに。
後半は、スパルタで情熱的なボイストレーナーを演じるコント「ジュピター」、怖い話をオブラートに包み過ぎる「オブラート包川淳二」、「R-1ぐらんぷり2015」で披露した「女スパイ」などが登場。どれもオチまでしっかりと練られた力作揃いです。
最後のコント「ピアノ発表会」は、お調子者の少年・アホ山アホ太郎くんが主人公。普段のゆりやんばりに、ボケまくるアホ太郎くんはなかなかピアノを弾きだしません。
ところが、ポーンと押さえた最初の鍵盤は誰でも聞き覚えのあるソ♯ソ♯。そしていきなりショパンの「幻想即興曲」を優雅に奏で始めたアホ太郎くんに、観客は笑ったり驚いたり釘付け。また新たな魅力を1つ植え付けました。
合間のVTRでは、YouTubeで人気の「吉本興業新入社員・ゆり山」が登場。
相変わらず"バタバタ"で、アインシュタイン河井のスケジュールを独特なケータイの持ち方で確認に次ぐ確認、おいでやす小田を売ろうと"思ったり思わなかったり"なマイペースぶり。「下ネタやめたって」では、楽屋の芸人たちのみならず、街頭のサラリーマンたちの何気ない一言を強引に下ネタに持っていきます。
「恋愛シチュエーション」では、ゆりやんが大好きなアキナ山名とイチャイチャ。隙あらば山名の唇を狙おうとするゆりやんに、会場からは歓声と悲鳴が。
ライブの最後は「落ち着いていきやー」でお馴染みの「R-1ぐらんぷり2016」決勝ネタで、観客の悩みにその場で回答。「人の顔と名前が覚えられない」という悩みに「メモしー!落ち着いていきやー」とアドバイスすると、その後も「給料が低い」には「転職しー!」、「顎がどんどん伸びる」には「病院行きー!」、「旦那の口が臭い」には「離れー!」と、単純明快な答えで観客をスカッとさせます。
エンディングでは、「私みたいなもんの単独に来てくれて......」と神妙な面持ちで顔に手を当てたかと思いきや、「涙涙涙」とギャグで御礼。「落ち着いて帰りやー!」と言うゆりやんに、会場中が別れを惜しんで手を振っていました。
ライブ後は「めちゃめちゃ不安でしたが、想像を超えるくらい来ていただいてうれしかったです」と安堵したゆりやん。
「私の単独に来てくださる方はみなさん優しいですよね。『あ、ここで笑ってくれるんや』とか、私も甘えてしまいました」と嬉しそう。
「ずっと単独のことばかり考えてきた日々だったので、終わった実感がないです。『あれ、終わっちゃった』という気持ち」と寂しがる場面も。気になる今後については、「大阪のなんばグランドで単独をさせてもらえるようになりたいですね。東京も私はいつでも来たいです!まずは『R-1』に向けておもしろい人間になれたら」と意気込み十分です。
今後もゆりやんは大阪の劇場を中心に活動。毎週土曜日22時から23時にはfmaiaiにてラジオ番組「ユリヤンスタジオランド」も放送しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
【ゆりやんレトリィバァ】