被災者との交流から生まれた「防災」への思いがテーマに!「宮川大助・花子ファミリー劇場」今年も公演決定
毎年秋に開催される「宮川大助・花子ファミリー劇場」が、今年もきたる9月3日(土)・4日(日)、大阪・テイジンホールにて上演されることになりました。東日本大震災発生直後からさまざまな支援を行い、大船渡特別復興大使も務める大助・花子。被災地を幾度となく訪問、笑いと元気を届けるとともに、今年からは日本各地で「防災シンポジウム」を自主開催する取り組みも始めています。今年、上演される宮川大助原案「妖精の里〜命の架け橋」も、そんな新たな挑戦のひとつ。6月15日(水)に開かれた記者会見では、ふたりが揃って「防災」の大切さや舞台を通じて伝えたいことなどを語りました。
「東北で仮設住宅に住む被災者の方々に話をうかがうと、『備えあれば憂いなし。何より大切なのは、家族全員が助かることと、近隣の人たちが助かること』と。命さえ助かれば団結して復興できる、それを伝えてほしいと言われた」と言う大助。これをきっかけに、南海トラフ地震が起こった際に危険度が高いとされる地域に足を運び、現地での防災の取り組みを取材したり、自主的に「防災シンポジウム」を開くといった活動を始めました。シンポジウムでは、地元の皆さんと連携し、専門家の方々とはまた違った角度から、より身近にわかりやすく防災について周知することを心がけているとのこと。花子の発案により、「信用、信頼、てんでんこ(ばらばらになっても避難しよう)」のキャッチフレーズを合唱するなど、楽しみながら防災を考えられるよう工夫。その一環として、舞台にも「防災」を取り入れることを決意しました。
また、東北の被災地では仮設住宅から出て新たな暮らしを始める「第2ステージ」に入る方が多いため、「芝居でその後押しをできないか」との思いも。「明日へ向かう一歩の勇気、夢、希望がほしいという声が多かったので、そういうお芝居をやろうと思った」そうです。
そのため今回は、第一部で南海トラフ地震危険地域に暮らすある家庭を中心にした「防災」の物語、第二部で「第2ステージ」へと向かうの「復興」の物語を描く予定。そのなかには、天国への手紙を投函する越前高田市の「漂流ポスト」や、現地での「復興花月」終演後に楽屋を訪ねてきたお年寄りの言葉、さらには被災者の方々の生の声など、ふたりが被災地で実際に見聞きしてきた出来事も多数盛り込まれています。「だから架空ではないんです。現地で取材してきたことをもとに、なるべく本当に近い形で表現したい」と花子。大助も「家族とは、近隣の人とは何なのか。生きるって何なのか。それが大きなテーマになっている。僕たちは、あくまでサブ。主人公はテーマそのものだと思っています」と説明しました。
公演終了後は、舞台の映像を各地に持参し、引き続き「防災シンポジウム」を行っていきたいとのこと。最後は「訪問するところを、被災地にしたくない。皆さんを被災者にしたくない。その思いが、舞台にも込められています」(大助)という言葉で、会見を締めくくりました。
話しながら、何度も涙で声をつまらせる大助に、「大ちゃん、自分でしゃべって泣いたらアカンやん」とツッコミつつハンカチを差し出す花子。
ふたりの、そして被災地からの熱い思いがつまった今年のファミリー劇場、ぜひ会場に足を運んでご覧ください。
【宮川大助・花子】
宮川大助・花子ファミリー劇場「妖精の里〜命の架け橋」
日時:9月3日(土)・4日(日)
いずれも 1回目公演13:00 2回目公演17:00
会場:テイジンホール(大阪市中央区南本町1−6−7 帝人ビル)
出演者:宮川大助・花子 ほか
料金:前売3500円 当日4000円
☆ チケットは6月25日(土)発売開始!