愛情ありクレームあり!「沖縄芸人サミット」で先輩の人となりが明かされる
9月19日(祝)、よしもと沖縄花月で「沖縄芸人サミット ウットーーーク~シージャの話をユンターーーク~」が開催されました。
前回は7月に行われ、大いに盛り上がった「沖縄芸人サミット」。今回は4つの芸能事務所(オリジン・コーポレーション、エンターサポート、ライジングプロダクション、沖縄よしもと)から芸人たちが集結。事務所の枠を越えて人気の沖縄芸人が出演するとあって、今回も多くのお客さまが会場に詰め掛けました。
本公演のタイトルにある「ウットーーーク」は、沖縄方言のウットゥ(年下)をもじったもの。先輩芸人と後輩芸人がチームを組み、後輩たちが愛すべき先輩(シージャ)のエピソードをおしゃべり(ユンタク)する、というトークライブです。舞台上は、前列に座る先輩の後ろをチームの後輩が固めます。
出演は、キャン×キャン・ゆっきーチーム(後輩:初恋クロマニヨン・比嘉、ノーブレーキ・ポジティブあゆむ)、空馬良樹チーム(後輩:利根川ホプキンス岩田、どさんこ室田)、ベンビーチーム(後輩:スズカーサーキット・さーきー、ココリッチ・岸本)、リップサービス・榎森チーム(後輩:わに先生、しんとすけ・首里石嶺)、初恋クロマニヨン・新本チーム(後輩:ありんくりん・比嘉、オーシャン・稲福)、ゆうりきや~チーム(後輩:ノーブレーキ・ブーブー、プロパン7・じゅぴのり、プロパン7・けいたりん)の総勢20人。MCは初恋クロマニヨン・松田と、スズカーサーキット・すーずーが務めます。
最初のトークテーマは「わったーしーじゃーこんな人」。後輩たちが、先輩芸人の人となりを披露します。
トップバッターで取り上げられたのはベンビーさん。後輩のスズカーサーキット・さーきーさんが「人のことをほめるのがうまい。私にも『おまえはブスの中では美人だよ』とほめてくれる」と話すと会場も大笑い。また、普段は声のボリュームがかなり小さいというベンビーさんについて、ココリッチ・岸本さんが「話が聞き取れないときは適当にあいづちを打っている」と話すと「俺の話、聞こえてなかったんだ・・・」と苦笑いを浮かべます。
先輩のリップサービス・榎森さんについて語ったのはしんとすけ・首里石嶺さん。「僕がひとり暮らしをはじめたとき、うちのキッチンで手料理を作ってくれたんです。『俺が料理作るから、テレビでも見てゆっくりしてて』と言われて」。しかし「キッチンの方から小声で『あかんあかんあかん・・・』って声が聞こえてきて。そーっとのぞいたら、燃えさかるティッシュを持って慌てている榎森さんを見てしまった。危うく新居を燃やされるところだった」と話し、ちょっぴりおっちょこちょいだという先輩の一面を明かしてくれました。
続いては空馬良樹についての話題に。利根川ホプキンス・岩田が「僕が以前組んでいたコンビを解散したとき、空馬さんが『俺とコンビ組むか?』と声をかけてくれた」というエピソードを披露したものの、MCの初恋クロマニヨン・松田がさらに「実は俺らも昔、『カルテットを組まないか?』と持ちかけられたことがある」と暴露。舞台上の面々からも驚きの声があがるなか、空馬が「ピン芸人の限界を感じるんだよね~」と話すと、会場からどっと笑いが起こりました。
一方、「あまり仲良くないのに、何で今日僕らが呼ばれたんだろう・・・」と終始戸惑いぎみだったのは、初恋クロマニヨン・新本チームのありんくりん・比嘉とオーシャン・稲福。舞台裏で新本から、「俺は口がくさいから、常にミントタブレットを持っている、そういうことを話したらいいんじゃないか」と言われてドン引きした、というやりとりをぶっちゃけます。また、事前アンケートで新本のいいところを問われ、思い浮かばなかった稲福が唯一「口が堅い」と伝えた、という話では、周りの芸人たちから「それは口がくさいから口を開けないんだよ!」とツッコミが入るひと幕もあり、お客さまも笑いが止まりません。
ハイテンションで先輩のエピソードを語ったのはキャン×キャン・ゆっきーチーム。ノーブレーキ・ポジティブあゆむさんが「朝会ったときからボケが止まらない。いつもボケ倒すから正直めんどくさいときがある」と話す間も、後輩のトークにボケを挟み続けるゆっきーさん。しかし「こんな人だけど、ひとつのボケをウケるまで追いかけるスタイルを教えてくれたのがゆっきーさん。ゆっきーさんは笑いの先生です」。後輩たちから最大級の賛辞が送られ、会場から感嘆の声が上がりますが、最後は「でもめんどくさいです!」と本音が。笑いのなかにも先輩へのリスペクトを熱く語りました。
1本目のテーマトークのラストを飾るのは、沖縄でもベテランの名コンビ・ゆうりきや~(城間祐司さん、山田力也さん)チーム。ノーブレーキ・ブーブーさんは山田さんについて「よくおごってくれる先輩」と語り、「真夜中に電話して飲みに誘っても、快く来ておごってくれる」とちゃっかりしたところをみせます。そんな後輩からの突然の連絡について、山田さんは「後輩に何かあったのかと思って心配だから」と即答。普段から周りを気にかけてくれるというエピソードが後輩たちから次々飛び出し、MCの松田も「しーじゃの鑑だ!」と賛辞を送ります。
城間さんについても、プロパン7・じゅぴのりさん、リップサービス・榎森さんが「よくほめてくれる」と絶賛。ノーブレーキ・ポジティブあゆむさんは、同じ名前の事務所の後輩と間違えて、城間さんにタメ口のLINEを送ってしまったことがあるそうで、翌日「きのうは行けなくてごめんね」という城間さんからの返事に血の気が引いたものの、優しく応対してくれたというエピソードを披露。チームを超えて続々とエピソードが集まるなど、ふたりの厚い人望が垣間見えました。
続いてのトークは「わったーしーじゃー写真館」。ベンビーチームからは、ベンビーさんがさーきーさんの誕生日を祝ったときの写真、リップサービス・榎森チームは榎森さんがわに先生の自宅に居候していたときの写真、初恋クロマニヨン・新本チームはショッピングモールのフードコートで比嘉、稲福におごってあげたときのドヤ顔写真、ゆうりきや~チームからはバーベキュー大会でのひとコマなど、秘蔵写真とそれにまつわるトークが繰り広げられました。
最後のコーナーは「わったーしーじゃーに物申す!」。先輩に直してほしいところを後輩たちが告発します。キャン×キャン・ゆっきーチームからは、東京の自宅の場所をボケではぐらかして教えてくれない、というゆっきーさんならではのエピソードが。そのほか、ひとり言が多い初恋クロマニヨン・新本がコンビニの弁当に話しかけることや、空馬良樹がテンションのスイッチをオフにする瞬間の落差を後輩たちが次々暴露します。
ゆーりきや~の城間さんについては、プロパン7・けいたりんから「(城間さん自身の)出番を多くしてほしい」とのクレームが。城間さんは台本を書いても自分自身をほとんど登場させないうえ、自ら書いた台本をほとんど覚えていないそう。問い詰められた城間さんは「まぁ、僕より面白いのがたくさんいるからね」と煙に巻き、苦笑いを浮かべていました。
1時間半のトークライブはあっという間にエンディングへ。隠れた人となりが明かされたことで、ベンビーさんは「きょう僕は果たして得をしたのか・・・」とボソリとつぶやき、お客さまも大爆笑。最後まで和気あいあいとした雰囲気のなか、仲良しの先輩・後輩によるトークライブは幕を下ろしました。