まりこの好きなものがたくさん詰まった「森田まりこの吉本新喜劇2026」
9月1日、なんばグランド花月で「森田まりこの吉本新喜劇2026」が行われました。今年1月から始まったこのプロジェクトは、"10年後の吉本新喜劇の担い手育成"がコンセプト。毎回、若手座員が座長となり、出演者も若手座員が中心にオリジナルで新しい新喜劇を繰り広げています。
森田まりこが座長となったこの回、舞台は民家の一室。民家の住人まりこと、漫画家でまりこの姉・真希の姉妹にまつわる物語でした。漫画もさることながら、そのルックスでも多くのファンを集めている真希。荷物を届けに来た奥重(奥重敦史)と佐藤(佐藤太一郎)の宅配業者も一目で真希と分かり大興奮。しつこく誘う姿に業を煮やした妹・まりこが「うるさいなー!」と押入れから飛び出してきました。思わぬ登場にお客さんたちはビックリ、瞬くまに大歓声が起こりました。なお、奥重と佐藤は、前説で登場。「僕達もこれから出ますので、どこで出てくるかしっかり見ておいてくださいね!」とアピール。冒頭から出てきたことに、「すぐ出てきた!」と会場から声が上がっていました。
姉妹はとても仲良し。ちょっと強気のまりこは、真希のマネージャーをしており、悪い虫がつかないか常に目を光らせているのです。そんな二人を見守る夫婦が、向いの住人の岳夫(信濃岳夫)・早苗(金原早苗)です。まりこと真希、嬉しいときは奇妙な「喜びのダンス」を繰り広げるのですが、それを見た岳夫が「名にしてんねん!」。奇祭のようなダンスに、会場も沸きました。
そこへ花月出版で真希の担当編集者を務める清水(清水啓之)がすでに大量の汗をかきながら登場。暑がりの清水、スーツの下は「クールビズです!」とジャケットを脱ぐと、あられもない姿に。「恥ずかしくないんか!?」と岳夫のツッコミが響き渡りました。しばかれると悲鳴を上げる清水。しばらくの間、清水の悲鳴が上がっていましたが、そろそろ次へ。真希の担当からはずれ、新担当を連れてきたというのです。それが新名(新名徹郎)でした。実は新名はまりこの憧れの人。高校時代の先輩でサッカー部のキャンテンだった新名に憧れていたまりこ、「運命の出会い!」と胸を高鳴らせます。が、この出会いがまりこと真希の関係を狂わせてしまうのでした...。
真希が家を空けている間、真希の友達である直子(岡田直子)がやってきました。直子は、真希が直子のお母さんや通りすがりの外国人に親切にして評判がいいとまりこや早苗、新名に語ります。それを聞いた新名、真希にますます思いを募らせました。どうしても新名を自分に振り向かせたいまりこは画策。様々なキャラクターに扮して自らのいいところを新名にアピールします。が、いまひとつ新名には伝わりません。苛立ちを募らせるまりこ、とうとう真希と大喧嘩をしてしまいました。あんなに仲のよかった姉妹が...と岳夫・早苗夫婦も心配です。と、そんな中やってきたのが太田(太田芳伸)と安世(井上安世)のカップル警官。新しく近くに赴任してきたとのことですが、周囲の視線などお構いなしのラブラブぶり! ちょっと目に余るものがありつつも、詐欺グループが横行しているとの情報がもたらされました。
真希のマネージメント業務も放棄したまりこの元へ、キャラクターグッズ開発を名乗る二人組、吉田(吉田裕)と諸見里(諸見里大介)が訪れました。むしゃくしゃしているまりこは、自分に真希の漫画「ダンシングイーン」に出てくるような、楽器が弾けてヒロインの踊りを引き立てくれるような男を紹介してくれたら話に乗ってもいいと挑発。お安い御用とふたりが呼んだのは、桜井(桜井雅斗)、松浦(松浦真也)、滝見(滝見信行)の3人でした。桜井はサックス、松浦はギターをおなじみの得意な楽器でまりこにアピール。そして滝見はギロという打楽器でアピールしました。「アバの『ダンシングクイーン』にあわせて踊りたい」というまりこのリクエストに応えて、サックス、ギター、そしてギロでセッション。まりこも切れ味のいいダンスを披露しました。そして最終的にまりこが選んだのは、打楽器ギロを叩いていた滝見! 思わぬ展開に周囲は驚くものの、ふたりはつきあうことに。
ラブラブのまりこと滝見、会話はミュージカル調です。そのうち『アナと雪の女王』の歌を歌いながら、踊り狂うまりこと滝見。ダンス、歌、ミュージカルと座長・まりこの好きなものばかりの新喜劇。男性座員の回とは異なる、華やかなシーンが見ものでした。
物語は後半へ。吉田と諸見里が実は、警官が注意喚起を促していた詐欺グループであることが判明。滝見をはじめ桜井、松浦をよこしたのも最初からまりこたちを騙すため、計算どおりだったのです。真希の人気に乗っかって悪事を働こうとしてた詐欺グループですが、すべてがばれて計画頓挫。まりこと真希の大活躍で、詐欺グループを追い詰めました。
実は真希の漫画はまりこが描いていたこと、真希がまりこを傷つけたと悩んでいたこと、新名が真希に振られたことなど、様々なことが明るみに。ですが、かえってまりこと真希は仲直りすることに。まりこも新名への未練を捨て、心機一転。美しい姉妹愛を描いた新喜劇が幕を閉じました。
エンディングでは「たくさんの方が来てくださってありがとうございます! どうなることやらと思っていましたが、皆さんの力を借りてちゃんと終えることができました!」とすがすがしい笑顔を浮かべたまりこ。突然、「どうでしたか、啓之さん!」とコメントを振り、啓之はあたふたでした。本番前の楽屋では、まりこと滝見が熱心にミュージカルとダンスの稽古している声が聞こえたきたと太田。「私の股に手を入れていいから!」というきわどい発言(!?)にドキドキしたとか。また、ラブラブカップルの警官役だった太田は、桜井にキスマークをつけてもらったそうで、舞台の上での"実演"でも盛り上がりました。細かい部分までしっかり作りこんでお贈りりした『森田まりこの吉本新喜劇2026』、大成功でした。
次回は10月24日(月)、『酒井藍の吉本新喜劇2026』が開催されます!こちらもお楽しみに!!
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酒井藍の吉本新喜劇2026
日時: 2016年10月24日(月)
18:40開場 19:00開演 20:00終演予定
場所: なんばグランド花月
出演者:酒井藍
太田芳伸、吉田裕、松浦真也、信濃岳夫、金原早苗、ほか若手新喜劇座員多数出演!
料金: 前売・当日共 大人 1,500円 子供 1,000円 (全席指定)
チケット情報: チケットよしもと