鬼奴、しんじ、クニが『キュートンものまねクリスマス』の見どころを語る!「キュートン男性陣は癒し系のジェントルマンばかりで癒されます」と鬼奴!!
12月17日(土)、東京・新宿文化センター 小ホールにて『キュートン特別講演「キュートンものまねクリスマス」』が開催されます。
キュートンとはキートン、くまだまさし、しんじ、椿鬼奴、アホマイルド坂本、クニによるユニット。今年1月以来となる同ライブでは、キュートンメンバーが誰しもが知っているあの人のものまねを見せたり、新ネタをお披露目したりと、クリスマスらしいスペシャルな内容が予定されています。
11月下旬、インタビュー取材を敢行するために、よしもと本社で会議中のキュートン・メンバーを直撃! も、会議室にいたのは、椿鬼奴、クニ、しんじの3人のみ......。スタッフ曰く、「今日は3人しか来てません」とのこと。なんて自由なユニットなんだ!と驚きつつ、その場にいたお三方に、今回のライブの見どころを訊きました!
(向かって左から:しんじ/クニ/椿鬼奴)
* * * * *
――えーっと......今日は鬼奴さん、クニさん、しんじさんだけなんですか?
鬼奴 そうなんです~。申し訳ないんですけど、来られる人が来るというスタイルでして。
クニ これ、僕は良くないことだと思ってますけどね、なんで半分来てないんだよっていう。長年の信頼からというか、緩さというか。
鬼奴 うふふふ......確かに。まぁまぁ、みんな、仕事があるんでしょう。
クニ そうだね。サボってる訳じゃないんですけど、すごく自由な感じです。しんじさんなんて毎回来てるのに、一言も喋らずに帰ることもあるんですよ。提案なんて、10年くらいしてないんじゃないですか。
しんじ ......11年くらい、してないかもしれないね。
鬼奴 11年ねぇ......。ただ、しんじさんが会議を休んだことは一度もありません。
クニ 無遅刻無欠席ですよね? いつもいますけど、会議で話したことはなんにも覚えてないと思います。
しんじ ............(笑いながら頷く)。
――(笑)今回のライブに向けての打ち合わせは、既に何度かされているんですか?
鬼奴 3~4回はやってますかね。
クニ はい。やることは大分決まったので、あとは詰めていくだけですね。
鬼奴 今回の『キュートンものまねクリスマス』は、私たっての希望でやることになったんです。ものまねが好きなので、みんなでやったら楽しいんじゃないかなと思って提案したんですけど、最初は反発もありました。
クニ ものまねのレパートリーを多く持ってる訳じゃないから大丈夫かなぁっていうのがあって。クオリティ低いものまねで、お客さんが怒らないかどうかっていうのが心配だったんですよね。ただ、奴とかキートンさんはクオリティの高いモノマネを持っているので、その辺は信頼してます。ほかのメンバーは全力を尽くしはしますけど......まだちょっと心配ですね。
鬼奴 今回はユニットでやるものまねもありますし、個人でやるものもありますし、私がプロデュースするコーナーもあります。個人でやるものまねは、それぞれまだ隠し持っていて。
クニ 鮮度的に痛むのが早いものまねといいますか、1回笑ったら使い物にならなくなることが多々あるので、みんな「本番を観てろよ」っていう感じで。ライブでの一瞬に懸けてます。
鬼奴 ポスターには今までにやったことのあるものまねを収めたんですけど、この中からいくつか出てくるという感じですよね。全部はやりません。着替えやらなんやら、支度に時間がかかるものはできなんです。私でいうと......カレークックはできないと断言してもいいでしょう! ただ、いつものおなじみのコーナーをやる中にものまね色があるという感じなので、これまでとライブ全体ががらりと変わるということではないです。だから、元々キュートンを知っている方には、"あぁ、出た!"と思いながら観ていただけるんじゃないかなと思っています。
クニ とは言え、クオリティに関してはホントに誇れないっていうか。世の中にあるくだらないものって面白くて素晴らしいじゃないですか。キュートンはそうではなく、くだらないって落胆されるものの中では純度が高いパフォーマンスをしてるって自負してるって感じんです。僕個人の意見は、ですけどね。
――くだらないことに変わりはないけど、賞賛されるタイプのものではないと。
クニ そうです、そうです。キュートンで、僕が目指すところはウ○チですから。スポットライトを浴びられるウ○チになりたいです。
――しんじさんはどうですか?
しんじ 僕ですか? 僕の目指すところは......うーん、そうですね、スポットライトを浴びたゲロですかねぇ。ゲロでもスポットライトは当たるんだぞっていうところを見せたいというか。
鬼奴 ......ウ○チのあとに、ゲロっていう弱めの言葉を選ぶっていう(笑)。
クニ ふふふふ! 質問されたことに困っていたように、しんじんさんってなぁ~~~んにも考えてないんです。
鬼奴 そうですね。たぶん質問してくださらなかったら、ずっと喋らなかったと思いますよ。
しんじ ......考える脳がないんです。
鬼奴 うっ..................ふふふ!
クニ ふははは! しょ~~もないっすねぇ!
――あははは! 鬼奴さんの目指すべきところはどうなんですか?
鬼奴 2人のようなことは全く思っていないので、一緒にしないでいただきたいなと。私はずっと歌手になりたくて。キュートンのディーバとして活動していきたいということもあって、今回ものまねをやりたいなと思ったんですよ。
――じゃあ、今回のオススメの企画を何か、言える範囲で教えてもらえませんか?
鬼奴 言っちゃっていいかな?
クニ はぁ......言っても伝わるかどうか、わからないけどね。
鬼奴 私以外の男性メンバーが猫になって遊ぶっていうコーナーをやります。私は大好きで、本当にかわいいので猫カフェ感覚で癒されると思います。
クニ 僕らが猫になるんですけど、全然楽しくないんですよね。今日の会議で「猫ちゃんをクリスマス仕様にしよう」っていう話になって。奴が「トナカイの角を付けよう」って言い出したんで、「ちょっと待って。そうなると、トナカイの角をつけたおじさん達になっちゃうよね? 猫の要素はなくなっちゃうよね?」って意見したんです。
鬼奴 私は問題ないと思ってます。猫がトナカイの被り物をしているように見えればいいんですから。
クニ いやいや。猫って言っても、ヒゲ描いてにゃーにゃー言ってるおじさんがいるだけなんだよ? それにトナカイの角をつけたら、ただのおじさんでしょ?
鬼奴 それでいいのよ。ちゃんと猫の要素が入っていればいいんだから!
クニ 猫の魂が入っていればいいの?
鬼奴 そうそう! それでいいの!
――(笑)会議って、いつもそんな感じで進んでいくんですか。
鬼奴 そうですね。猫のコーナーはいつも男性陣に嫌がられるんですよね。
クニ あのねぇ......自信がないんですよ(笑)。おじさん達がニャーって言いながらお客さんのところへ行っても喜んでもらっているようには見えないですし、何かを求められている感じにも思えないんですから。
鬼奴 いやいや、もっと自信を持って欲しい。みんな、かわい~~~い猫なんだから! そんなネガティブなことを言ってたら、猫がかわいそう!
クニ 猫背負ってやってる訳じゃねーし!!!
鬼奴 (うつむいて)私はやって欲しいのよ......。ストレスの多い仕事をしている女の子は、きっと喜んでくれるはずです。だって、私はかわいいなっていう目で、みんなの猫を観てるから。
クニ ふっ、かわいいなと思ってる人が目を反らさないでしょ? 毎回、お客さんと目を合わせようとしても、視線がずれるんだよ?
鬼奴 それは......猫アレルギーなのかもしれない。とにかく、猫ちゃんのコーナーはキュートンの今後を担っていくキラーコンテンツだから!
クニ ......っていうんですけど(苦笑)。
鬼奴 5人には全く響かなくて反発されますけど、私は今回もやりたいんです。
クニ 会議では揉めましたけど、手打ちになった理由があって。「膝パットを付けてくれるならやるよ」って言ったんです。
――あぁ、確かに四つん這いですもんね。
クニ はい。膝が痛くなるんで、「ケアしてくれるならいいよ」って。
鬼奴 「まぁ、それならいいでしょう」ということで、みんなの意見を飲みました。
――全員の意見が一致しない企画でもやることはあるんですか?
鬼奴 その辺、キュートンは民主主義なので多数決で決めます。
クニ 個々のコーナーは誰かが無理を言ったことに対して逆らえないパートだったりもするので、そこは理解できないけど手伝おうかってスタンスでやってます。......尖った意味じゃなく、キュートンのメンバーはみんな、無理に売れようとしてないっていうか。もちろん売れることに前向きではあるんですけど、キュートンを続けていくことに重要性を感じているようなところがあるんですよね。もちろん『あらびき団』(TBS系)に出させてもらったりとかいい時もありましたけど、ずっとこのユニットを続けられることのほうが大事な気がします。
鬼奴 キュートンとしては年3回はライブをやりたいんですけど、昨年は1回、今年は2回しかやってないんです。ライブが終わるたびに「もっとやりたいね。またやろうね」って話すんですけど、いつの間にか1年過ぎちゃって、まぁいっかってなるんです。のんびりしてるんですよね、みんな。
――絶対をつくらないからこそ、長い間続けていられるのかもしれないですね。そもそもキュートンというユニットは、どういういきさつで生まれたんですか?
鬼奴 前身のライブがあったとは聞いてます。
クニ キワモノが出る舞台がなかった時に、よしもとの社員さんが「お前ら、どうせ何もすることがないんやろ? やったら、ユニット組んでライブやったら?」って言ってくれて、チャンスをもらったんです。みんな他にすることがなかったんで、稽古場に集まってボール遊びとかするようになって。
しんじ 稽古場が広かったんだよね。
クニ そうそう。で、仲良くなってキュートンになった感じです。だから、同じ志を持つ者が集まった訳ではないんですよね。
鬼奴 私はキートンさんからスカウトしていただいて。以前のコンビで声をかけてくださったんですけど、解散してたので1人ずつ入ったんです。当時は9人いたので"キュートン"というユニット名になったんですけど、結婚したり、実家の中華料理屋さんを継がれたりして6人になりました。以前は、はいじまさん(はいじぃ)もいたんですけどね。
――そうだったんですね。同じ志を持って集まった訳じゃないから、意見が割れることもあると。
鬼奴 そうですね。まぁ、歌手になりたいっていう枠とゲロになりたいっていう枠で重なってるところが、キュートンなんだと思います。
クニ みんなで同じ方向を向いてはいるんですけど、理解できないことは未だにたくさんあるということですね。
――クニさん、アホマイルドを解散されてからもキュートンとしての活動は続けていらっしゃいますよね。それは何か理由があるんですか?
クニ 今、構成作家をメインでやらせてもらってまして。普通ならば、芸人活動は辞めるべきなんですけど、みんなが"そのままでいいんじゃない?"って受け入れてくれたというか。
鬼奴 アホマイルドの2人から解散するって報告を受けたんです。その時「キュートンはどうするの?」って聞いたら、クニは「キュートンを取られたら死んじゃう」って言ったんです。
クニ ......! 忘れてました(笑)。
鬼奴 そう言ったんです!
クニ 僕、キュートンはいろんな意味を含めて、リハビリ施設のようなものだと思っていて。今までの人生、このリハビリ施設ですごく救われたからこそ、ちゃんと生きて来られたのでこれからも続けたかった。だから、他のメンバーが(自分の気持ちを)理解してくれて今も続けられるのはホントにありがたいですね。
鬼奴 今回、クニはさかもっちゃんをフィーチャーした企画の提案もしてますよ。キュートンでは、解散したアホマイルドの2人が一緒にネタをやる姿も見られます。
クニ (笑)。語弊があるかもしれないんですけど、コンビでやっていくことに多少の限界を感じていたんです。今、お互いの立場が変わったことによって、仕事を振り合える仲間になれたというか、お互いフットワークが軽くなりました。
――今日、キュートンのみなさんのインタビューをさせていただくということで、何を伺おうかなと考えていたんです。で、今まで拝観したライブを思い出してみたんですけど、面白かったなぁという楽しい気持ちはじんわり覚えているんです。でも、何をやっていたのかを全く思い出せなかったんです。でも、そこがキュートンの魅力なのかなと。なんだか良くわからないけど面白かったなぁっていうことでいいんじゃないかと思いながら、ここに来たんです。
鬼奴 そう! そうなんです!
クニ 素晴らしい解釈!
しんじ ......!!!(ものすごく大きく頷く)
鬼奴 それ、正しいです。キュートンは観に来られた方の役にやってはいけないと思うんです。タメになったなぁとか、こういう考え方の人がいるんだなぁとか。
クニ 立派だなぁとかね?
鬼奴 そう。そうなったら、私達はおしまいですから。ただただ笑って帰ってもらえるのが、いちばんです。
クニ ただ1つ言いたいのは、キワモノを目指してこうなった訳じゃないっていうこと(笑)。
鬼奴 そうそう。普通のつもりだったのに、なぜかはみ出しちゃったんですよね。キュートンのメンバーって、実はメジャー指向が強いんですよ。みんな、巨人ファンですし。
クニ みんな、アメリカも好きだもんねぇ。
――ははは! 今回のライブも大いに笑って、帰っていただきたいですね。最後に、よしもとニュースセンターを観てくださっている方々に向けて、お1人ずつ意気込みをください!
鬼奴 クリスマスの1週間前の土曜日にライブをやります。何も予定がないなっていう人は、猫に触って癒されて欲しいなと。もしかしたら出会いもあるかもしれませんから、諦めずに人が集まるこのライブに来て欲しいですね。キュートンの男性陣は草食系ジェントルマンばかりで、癒されますから。ぜひいらしてください。
クニ 他に楽しいことがあるんだったら、そっちへ行ってもらってもいいと思います。まぁ、疲れている人がいるなら、我々は受け入れます! お客さんが何を選ぶのかは自由です。僕らは誰も拒みませんので、どなたでも来ていただければと思います。
しんじ ......うーん、そうですねぇ。2016年12月17日を......えぇーーっと......新たな記念日にしましょう!
鬼奴 うふふ......しんじさんとお客さまの記念日?
しんじ はい、そうですねぇ。
クニ 何それ。今、考える時間あったでしょう? ホントにな~んにも考えてないんだから!(笑)
【しんじ】【椿鬼奴】【クニ】
『キュートン特別公演「キュートンものまねクリスマス」』
日時:12月17日(土)開場18時30分/開演19時
会場:新宿文化センター 小ホール
料金:前売3000円/当日3500円
チケットよしもと( http://yoshimoto.funity.jp)にて発売中!