だまされたらアカン! 特殊詐欺防止緊急対談inよしもと祇園花月を開催し、被害防止を呼びかけ!!
異色のメンバーによる座談会が、3月14日(火)によしもと祇園花月で行われました。タイトルは「よしもと・警察・日銀 おじいちゃんおばあちゃん、だまされたらアカン! 3.14特殊詐欺防止緊急座談会inよしもと祇園花月」です。高齢者を狙った、いわゆる「オレオレ詐欺」。「警察」「日本銀行」を騙る手口を題材に、よしもと、警察、日銀の三者が緊急対談を実施、広く被害防止を呼びかける催しです。
新喜劇のテーマが流れ、まずは司会をつとめる京都府東山警察署員が京都府警察のポリスまろん、ポリスみやことともに登場。パネリストを紹介します。今回ゲストとして吉本新喜劇からやってきたのが島田珠代。紹介前からステージ前方に進み、「よろしくお願いします〜!」と挨拶。大きな拍手を浴びていました。
まずは鷲頭雅浩東山区長があいさつ。「東山区では昨年3月から"世界一安心安全・おもてなしのまち京都 市民ぐるみ推進運動"の一貫として、各種団体、機関と連携して様々な取り組みをしている、この企画は心強い限りです」と話しました。
続いて日本銀行京都支店谷原章文次長が「ここ数年、日本銀行が関わっているということで皆さんを騙そうという事件が増えている、こういう機会に皆様のお役に立てれば」とあいさつしました。
そして特別ゲストとして紹介されたのが島田珠代。吉本のなかでも一番騙されやすいタイプと告白し、「みなさんも騙されちゃダメだぞ♡」と、いつものテンションでアピールしました。そして「市民の立場から鋭いコメントを」と促され、「がんばります!」と力強く応えました。
東山警察からは本日のコーディネーター・三上喜範東山署長が登壇。「打ち合わせを全然してないのでどうなるかわりませんが、がんばります」と笑いを誘いました。京都府警察本部刑事企画課の高瀬道隆警部も「本日はよろしくお願いします」とあいさつ。アシスタントとして服部巡査長と久保巡査も紹介され、ディスカッションがスタートしました。
三上署長が「今朝も新聞に200万円を騙し取られたという記事が出ていた」と話し、被害が全然止まらない状況を伝えました。その上で「今日はわかりやすく説明したい」とコメント。まずは高瀬警部から平成28年の京都府下特殊詐欺発生状況として166件、被害額7億4145万円、東山署管内の発生状況は5件、1052万円であることが説明されます。さらに「騙しの電話は2000件、これは警察に通報があっただけで、実際にはその10倍あったのでは」と推定。府内70万人の高齢者に2万件の電話ということは35人に1人にかけられたということ、高齢者に身近な犯罪であることを知ってほしいとアピールしました。
そして今年多発しているのは、キャッシュカードが更新の時期、手続きに暗証番号が必要なので教えてください、古いカードは取りに行きます...という手口とのこと。今年だけで28件、東山署管内でも2件起きているということで、来場者も真剣に耳を傾けています。それから特殊詐欺の手口を4コママンガで紹介。ニセ息子やニセ刑事を名乗る事例のほか、ニセの日本銀行職員やニセ弁護士、ニセの証券会社社員など、様々なパターンが報告されました。
珠代は息子に扮する話しは聞いたことがあったものの日本銀行とはビックリ!と驚いた様子。「いざそうなったらテンパってしまいそう」と不安顔です。鷲頭区長も「知っていても詐欺にあってしまう、これが怖い。それをなんとかしないといけない」と話します。
続いて、実際に起きた事件からもわかりやすく説明が行なわれました。ステージ上の画面には「本当にあったオレオレ詐欺のお話」。まず女性の家に警察から電話がかかります。口座が被害にあっているといわれ、お金を保護するとのこと。日本銀行の人から電話があるので、指示にしたがってください...という話しから、結局はお金を騙し取られてしまいます。「犯人は演技もうまい」という三上署長の言葉に「いきなり警察本部とかいわれたら、絶対信用する」と珠代。「お金のことでかかってきたら疑っていいんですよね?」という珠代に、三上署長も「そうなんです」と力強く返答していました。
この日本銀行が出てくるというやり口は。昨年13件8300万円、今年2月末で5件、1100万円の被害が出ているとのこと。谷原次長は「日本銀行を信じてもらうのはありがたいですが、日本銀行から個人の自宅にかけることはまずないと思ってください」と語り、日本銀行を名乗る電話がかかってきた時点で詐欺グループからの電話だと判断できると話します。それから日本銀行の業務などについても説明がありました。さらに国民健康保険料を払い過ぎているという還付金詐欺についての解説なども行われ、三上署長は「一人で判断せず、あせらずに確認をしっかりするということが大切」と力説しました。
珠代は「私もテンパってお金を払ってしまうかなと思うので、まず冷静になってかかってきたというところに確認してから行動する、冷静になる、誰かに相談することですね」と肝に銘じていました。
それから東山区や東山警察の取組みなども告知。最後に「不審な電話が合った場合は家族に相談、急ぐ場合は遠慮なく110番に通報、110番がかけにくいなら警察署、交番へご相談ください」と会場にもう一度アピールし、ディスカッションは終了しました。
【島田珠代】