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2017年4月21日 (金)

キャラ立ち120%の"5人+1"が繰り広げる青春バスケストーリー!ジソンシン下村プロデュース「ファイブスター」

4月18日(火)、よしもと漫才劇場にて、ジソンシン下村プロデュース「ファイブスター」が開催されました。昨年は「笑う門には福来たる 〜女興行師 吉本せい〜」で大阪松竹座の舞台も踏んだ下村が、本拠地・漫才劇場で上演する90分の本格芝居。自身が特技に挙げるバスケットボールをテーマに、個性豊かな面々による青春群像劇で魅了しました。

暗闇にたたずむバスケットゴールに向かって、スポットライトがまるでボールのように飛び交うオープニング。続いて舞台に下村が現れ、ひとり語りで物語を始めました。

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下村演じる相葉は、下の名前まで某アイドルとまったく同じ。そのせいで、周囲からからかわれるのが悩みのようで、この星川高校に入学するやいなや「志村どうぶつ園」というあだ名をつけられ落ち込む日々を過ごしています。しかも、部活動は全員参加という規則があるなか、未だどの部に入るか決めかねている「帰宅部志望」。何とか活動せずに帰れる部はないものかと、こちらも悩みが大きい様子です。

そんなある日の昼休み、おいでやす小田扮する担任教師・金村先生と一緒になった相葉は、現在バスケットボール部が部員0で、それゆえ入部しても1人では練習できず、結果的にすぐ帰宅できるのではないかという話を耳にします。新婚ホヤホヤだという金村先生は、奥さんに作ってもらったNBAスター選手のキャラ弁に大喜びするなど、ちょっぴりヘンな教師の予感...?

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金村先生の言葉を受けて、さっそくバスケットボール部に入部したらしい相葉。ところが金村先生は校長に呼び出され、「あと4人集め、全国大会に出場せよ」とムチャブリ指令を受けるハメに! 前任校でバスケットボール部顧問だった金村先生ですが、これはさすがにハードルが高すぎると拒否。しかし、校長からは「出場できなければクビ」という厳しい言葉が...。この場面は、まるでおいでやす小田のネタを見ているかのようなひとり芝居で、客席は爆笑の連続です。

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何とか入部をやめさせ、校長の指示をなかったことにしようとする金村先生に対し、相葉は「じゃあやります...」とまさかの回答。「毎日を何となく過ごしてきた。ひとつの目標に向かってみんなで頑張るなんて経験したことがない」という相葉は、さっそく部員を4人集め、チームを作ることに!

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ここから一筋縄では行かない面々が次々と登場。まずはひょんなことから野球部の釈平八(ヒガシ逢ウサカ・今井)と出会った相葉。運動神経がよさそうなのにレギュラーとして試合に出たことがないと明かす釈を、いきなり勧誘!? しかも釈は何の迷いもなく「うん!」。天真爛漫ながら一抹の不安も感じさせる言動が、笑いを誘います。

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続いて釈が相葉を連れていったのは茶道部。去年までバスケ部に所属していた壇上尊(祇園・櫻井)を勧誘しようというのです。はんなりとした雰囲気を醸し出しつつどこかズレているおぼっちゃま・壇上のキャラクターは、櫻井にぴったりハマっています。

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お次は釈の幼なじみ、神戸明人(プリマ旦那・野村)のいる軽音楽部へ。部員ひとりでバンドも組めず、日がな一日ベースをつまびく暗〜い神戸と、意に介さずグイグイ迫っていく釈のコントラストに、客席はまたまた爆笑。神戸が「今から弾くのが何の曲のベースラインか当てたら入部する」と交換条件を出すくだりでは、櫻井のミスチルネタもからめて沸かせます。

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あとひとりが見つからない...そんな時、相葉の前に現れたのが謎のホームレス・山下(span!・水本)。空き缶をゴミ袋にシュートする腕前に、何かを感じた相葉がスカウト。なぜかSNSを活用しまくっている山下に戸惑いつつも、これで5人のメンバーが揃い、試合に出場できる条件も整いました。

38歳の山下を、壇上がカネの力で無理やり高校生に仕立て上げ、いよいよ練習がスタート。バスケ好きの金村先生は、1年ひとりに3年3人、さらに38歳もいるチームをひとつにまとめるべく、各人にニックネームを付けます。壇上はジョーダン、釈はシャック、神戸はコービー、山下は下の名前、道男にちなみロッドマン、そして相葉はアイバーソン。往年のNBAスター選手からとったニックネームに、まんざらでもなさそうな5人。さあ、新生ドリームチームの運命やいかに!?

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フットワークやディフェンスステップ、ピボットなどなど、練習シーンもリアルに実演。バスケ経験者が多いだけあり、かなりサマになっています。無尽蔵の体力を見せつける釈や、なかなかボールがとれずスネる神戸などなど、ここでも際立つそれぞれのキャラクター。ともに過ごす時間のなかで、少しずつ"仲間"になっていく5人でしたが...。

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同じ高校の女子バスケ部との練習試合に敗れ、壁に突き当たることに。初めての挫折、そしてそれぞれの心のうちも、初めて明かされていきます。ひとりひとりのアツい独白に、自然と引き込まれていく観客の皆さん。

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再び団結した5人は、ウィンターカップを間近に控えてユニフォームを支給され、さらに意気上がります。試合前、円陣を組むシーンは迫力満点! 金村先生の熱のこもった指示が飛び、いよいよ試合開始です!

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全員がイキイキとした姿を見せる試合シーンの後、相葉のフリースローで試合が決まる!という最大の見せ場が到来。客席はシンと静まり返り、皆さん下村の熱演に見入っています。

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結果は、初戦敗退。しかし、釈、壇上、神戸の表情は晴れやかです。悔しさを爆発させる相葉に対し、「誘ってくれてありがとう」と語りかける3人。どうやら揃って大学に進み、バスケットボールを続ける決心をしたようです。

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相葉も去った舞台には、金村先生と山下のふたり。ここですべての種明かしが! 「うまいこといったやろ?」と笑う山下は、なんと星川高校の校長だったのです! 「生徒が変わっていくところを間近で見たかった」ことから、今回の"悪だくみ"を思いついたという校長。朝礼中、下を向いている生徒が多いせいか、最後まで気づかれないまま計画を遂行できたようです。おかげで仲間の大切さや何かに打ち込むことの素晴らしさを知った4人、結果は大成功となったのでした。

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再び巡ってきた4月、冒頭と同じ、相葉のひとり語りがラストシーンに。バスケ部が休部状態となり、また新たに部活を選ばなければならない相葉。「バスケが恋しい」そんな言葉を口にし、足下に転がってきたバスケットボールを手にする表情からは、何かを決意したことが見て取れます。光に包まれ駆け出す相葉。さわやかな余韻を残しつつ、舞台は幕となりました。

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カーテンコールでは、キャスト6人が舞台に登場し、改めて挨拶。いつものライブでは見られない、それぞれの新たな魅力が堪能できた90分に、客席から大きな拍手が送られていました。

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