第52回「上方漫才大賞」で海原やすよ ともこが大賞受賞! 奨励賞をスーパーマラドーナ、新人賞をトットが獲得!
5月6日、大阪・オリックス劇場にて第52回上方漫才大賞の発表会が行われ、大賞を海原やすよ ともこ、奨励賞をスーパーマラドーナ、新人賞をトットが受賞しました。また、この模様は関西テレビ、ラジオ大阪で生中継されました。
新人賞はほかに尼神インター、アルミカン、霜降り明星、ネイビーズアフロ、ミキ、見取り図ら全7組がノミネートされ、会場で漫才を披露。審査員による審査と視聴者、聴取者によるインターネット投票「かみまん投票」の結果で、受賞者を決定。トットはペット遺棄に物申す漫才で、桑原が次々と様々なキャラを演じて沸かせました。
受賞直後、「うれしいです!! 去年の新人賞にノミネートされたのですが、コマンダンテが獲って悔しい思いをしたので、獲れてよかったです」と気持ちを明かした多田。桑原は「緑の先輩である、吉本新喜劇の中条さんに報告したいです」とコメントし、会場を沸かせました。
発表会後に行われた受賞報告会見では、多田は自分たちは選ばれないと思っていたようで、「驚きと喜びがWで押し寄せました」。桑原もホッとしたと胸をなでおろしました。ネタは当初、桑原と多田で思っていたものが違っていたようですが、最終的にはボケの桑原の意見を尊重。そうしたところ新人賞を受賞したので「どうもありがとう」と多田が桑原に感謝の気持ちを伝える一幕もありました。賞金100万については、「姪っ子がほしがっていたおもちゃを前は買えなかったので、賞金で買ってあげたい」と多田。桑原は1着しかない現在のスーツが傷み始めていることもあり、新しいスーツを新調したいと語りました。
この緑のスーツに変えて以降、「漫才に耳を傾けてもらえることが増えたような気がします」と桑原。今後は「もっと顔をさされるよう、知名度を上げていきたい」と多田、さらなる飛躍に向けて意気込みました。トットは7月21日(金)に初めてなんばグランド花月で単独ライブを行います。完売しなければ二人ともパンチパーマになるという公約もあるので、「ぜひ来てください!」と必死に呼びかけました。
奨励賞はアキナ、なすなかにし、吉田たち、和牛もノミネートされ、会場で漫才を披露。審査も同じく、審査員と「かみまん投票」の投票結果により、借金の取り立てを演じたスーパーマラドーナが受賞しました。
「田中の相方で初めて報われました」と開口一番に武智。一方の田中は「自信はなかったのですが、でも嬉しい過ぎて言葉が出ません。まさに、うれ...シーっ!」とギャグを発しました。賞金150万円の遣い道について、司会の大平サブローに借金があることをばらされてしまった武智は、発表会後の囲み会見で田中に借りていることを明かし、賞金で返しますと約束。田中はお嫁さん孝行をすると意気込んでいました。
上方漫才大賞はこのたびの奨励賞が初受賞となったスーパーマラドーナ。気迫十分の漫才で魅せたふたりですが、「一発目のボケがばしっとはまったので、それ以降は覚えてないくらい全力疾走しました」と武智が振り返りました。田中の力の源は「ちゃんと食べてきた朝食」とのことでした。ノミネートされていた昨年は銀シャリが奨励賞を受賞し、年末には『M-1グランプリ』のチャンピオンにもなっただけに、「今年は自分たちが続きたい」と武智、やる気をみなぎらせます。そして「漫才は自分たちを一番生かしてくれる場所。漫才は誰にも負ける気がしない、僕たちにとって一番大事なものです」と改めて思いを語りました。8月30日(水)にはルミネ・the・よしもとでの単独も控えています。こちらもぜひ、足をお運びください!
そして大賞は会場で発表。どのコンビが呼ばれるのか会場の期待感もマックスに。海原やすよ ともこの名前が呼ばれた瞬間は、大きな歓声が沸き起こりました。やすよ ともこは2012年以来、5年ぶりの2度目の大賞受賞で、過去にも新人賞や奨励賞なども受賞しています。披露した漫才は大阪の女性の生態。親しみのあるネタに、会場からは共感の笑いが多く起こっていました。
受賞式では「ネタをやる前に感無量になって、泣きそうになりました。1回目は絶対ほしいと思って獲りにいったのですが、今回はコツコツやってきたことを見ていただけていたんだなと思って、1回目とは違う感動がありました」とやすよ、声を弾ませました。半世紀以上の歴史を誇る上方漫才大賞。ふたりの祖母である海原お浜・小浜も大賞を受賞しています。ですが、女性コンビで2度目の大賞に輝いたのはやすよ ともこが初めてのこと。歴史的な快挙に「おばあちゃんの仏壇にすぐ報告しました」(ともこ)。そして熱心にサポートしてくれるマネージャーへの感謝を伝えました。「この頃は女芸人と言われることが多くなりましたが、漫才師と呼ばれるように頑張りたい」とやすよ。ともこも「漫才は大阪、関西に育ててもらっています。これからも漫才師という言葉や文化を残していきたい。漫才を育ててください」と漫才へかける思いを語りました。ふたりの受賞をお祝いして上沼恵美子さんからのメッセージも紹介され、ふたりは大きく頷きながら耳を傾けていました。
会見では「受賞はめちゃくちゃうれしかったです! 1回目にもらって以降、さらに漫才が好きになっていましたし、すごく楽しんでやっていたので。この5年は賞を意識していたわけじゃなかったのに獲れたので嬉しかったです」とやすよ。「漫才があるから他のお仕事が楽しくできる。漫才は自分たちの戻る場所です」と、ともこも思いを語り、何をやっていても漫才師のやすよ ともこが出ていると思ってもらいたいという理想像も明かしました。賞金200万円の遣い道は、「漫才の衣装を作りたいですね。ふたりともサイズが大きくなっているので...(笑)」とともこ。2012年の1度目の受賞以降、この5年間は買い物番組の印象が強かったと思うと自己分析するやすよ「でもそういう中で、劇場もずっとやり続けてきて、本来の漫才が楽しくなってきました。テレビの仕事でも自分たちのカラーを出せるようになって、劇場にもテレビを見たお客さんが来られるようになって、劇場での漫才も楽しめるようになりました」と相乗効果があったと話しました。特にやすよは脳動脈瘤を根治しただけに、「改めて舞台に立たせてもらえることはありがたいです」と喜びをかみしめました。
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