桂文枝の「淡路島創作落語三部作」が楽しい絵本に!井戸兵庫県知事を訪問し原版を寄贈「淡路島、そして全国の子どもたちに読んでもらいたい」
「淡路島名誉大使」を務める桂文枝が手がけた「淡路島創作落語三部作」が、8月28日(月)、『桂文枝の淡路島らくご絵本』(ヨシモトブックス)となって発売されました。淡路島の風土や食べ物など、多彩な魅力を楽しくわかりやすく多くの子どもたちに伝えようと、文枝と新進気鋭の絵本作家たちがタッグを組んで作り上げた3冊は、いずれも個性豊かな作品揃い。9月13日(水)には、発売を記念して文枝が兵庫県庁を訪問し、井戸敏三兵庫県知事と面談。その後、発売発表記者会見を行いました。
知事応接室で井戸兵庫県知事と面談した文枝は、堅い握手を交わして歓談。「淡路島の子どもたち、そして日本の子どもたちに淡路島を知ってもらえれば」と期待を込める文枝に、井戸知事も「楽しい絵本ができましたね」と笑顔で感想を述べます。これまでも文枝の創作落語が絵本化されたことはありましたが、今回は絵本作家さんが手がけており、子どもが読みやすい内容に。熱心にページをめくる井戸知事からも、「かわいらしい絵ですね」とお褒めの言葉をいただきました。
ここで、文枝がこれら3冊の絵本の原版を寄贈。目録を受け取った井戸知事は、「淡路島の宝にさせていただきます」と感謝の言葉を。
そして今度は井戸知事から、文枝への感謝状が贈られました。
歓談中には、「淡路島にいらっしゃい協議会に続き、(来夏オープンする落語の定席『喜楽館』がある)新開地へいらっしゃい協議会もぜひ作って」と文枝がリクエストする場面も。井戸知事も「さっそく立ち上げないと」と応え、この後も話は尽きない様子でした。
面談の後は、文枝が記者会見に出席。絵本発売の感想をきかれると、「(淡路島の創作落語を)せっかく作ったので、淡路島の子どもたちにも知ってもらいたい。そのままでは絵本になりにくいので、落語をベースに、絵本作家の方々に作っていただいたら、非常に面白い絵と文になった」とコメント。『たまねぎの王者ターザン』は、20年ほど前に淡路島で「ターザン」というタマネギの銘柄があることを知り、「面白いな」と思ったことから着想。「勇ましい名前やなと思って、いろんな野菜を助けるという話にした」と説明します。『神さまのさがしもの』は、淡路島に伝わる「イザナギとイザナミ」の伝説にちなんだもので、「イザナギとイザナミ以来、神様が代々淡路島を見てきたが、たくさんの人が来てひとりでは見切れないからと、新しい神様をよこしてもらう話。その神様が、上から見ているうちに島へ落ちてしまうんです」。落語では大人の七福神が登場した『恋の七福神』は、キャラクターを子どもに変更。「神様にも子ども時代があったという発想が面白い」と文枝も絶賛する出来栄えとなりました。「ぜひ淡路島、そして全国の子どもたちに読んでいただきたい。淡路島の図書館、学校には寄付をさせていただいた。絵本を読んで、皆さんに淡路島へ来ていただければ」と呼びかけます。
質疑応答では、「淡路島のいちばんの魅力は?」との質問が。「いろいろありますが...」と前置きしつつ、歴史と文化、食べ物を挙げた文枝。一方で、「淡路島は大きい島ですから、いろんな名所が点在していて、回るのがなかなか難しい」とも。効率よく回れるルートや手段ができれば、もっと観光が発展するはずだと語りました。また、遅くまで遊べる、食事ができる店が少ないことも感じており、「もっともっと、お店をはじめ遅くまで遊べるようなものができればいい」と提案を。
「絵本を通じて子どもたちに伝えたいことは?」との問いには、それぞれの絵本に込めた思い、テーマを紹介。『たまねぎの王者ターザン』では、「しゃべらない野菜にも、それぞれの思いがあるんだよ、と。だからモノを大切にしようということを伝えたかった」そう。『恋の七福神』『神様のさがしもの』はいずれも神様が登場する物語であり、「どんな辛い時でも、神様がいるんだよということ。淡路島は国生みの島といわれ、古い歴史と伝説がある島ですので、子どもたちにそういうことを知ってほしい。誇りに思ってほしい」と話しました。
井戸知事との面談で「新開地へいらっしゃい協議会」の設立を提案したことから、「淡路島と新開地をどのようにつないでいきたいか」ともきかれた文枝。「喜楽館をやっていくうえで、淡路島から来ていただくのもさることながら、我々の方が淡路島に出張できるよう、淡路島の人にも落語を味わっていただけるような場所を作っていただけたらなと思っています」と答えていました。
【桂文枝】
● 書籍情報
桂文枝の淡路島らくご絵本
原作:桂文枝
文:ひろただいさく
原作:桂文枝
文:ひろただいさく
原作:桂文枝
文:ひろただいさく
絵:田中六大
☆ 淡路島を中心とした一部書店、ネット書店で好評発売中
価格:いずれも1200円+税
発行:ヨシモトブックス