アニメ好き芸人たちの熱いプレゼンと謎のコスプレに沸いた60分!漫才劇場初のアニメイベント「マンゲキ・ザ・アニメーション」
9月15日(金)、よしもと漫才劇場にて、「マンゲキ・ザ・アニメーション」が開催されました。漫才劇場では初となる、「アニメ好き芸人」たちが集結する本格アニメイベント。MCは、プリマ旦那・河野が務めます。
オープニング、客席に「アニメをよく見る人!」と挙手を募るも、手を上げる人はほとんどいません。「見ていない人」の挙手も多いなか、河野は「"アニメ"というものを知っていたら、誰でも楽しめるから大丈夫!」と呼びかけます。
続いて、この日の出演者が舞台へ。趣向を凝らしたコスプレあり、普段着あり、何かわからない謎の扮装ありで、客席からはさっそく笑いが。普段着チームと思われた霜降り明星・粗品は、「小栗旬のコスプレです」とキッパリ。
「アニメといえば女子高生」というヘンダーソン・子安はセーラー服姿で、「自衛隊時代は駐屯地でアニメに癒されていた」と熱く語ります。ラフ次元・梅村は独特な太眉メイクで、周囲から「誰のコスプレ?」と疑問を投げ掛けられると「正解は後で」とニヤリ。ゆりやんレトリィバァは、どう見てもドラえもん...にもかかわらず、なぜか「泉ピン子です」と言い張り、河野を困惑させていました。
クラスメイト・伊丹は大好きな『ONE PIECE』のルフィになりきり! 手描きの胸の傷も効いています。きんめ鯛・上田は『名探偵コナン』の毛利蘭を自称しますが、髪形の再現方法が独特で、どう見てもとんがり帽子...?
黒塗りで『名探偵コナン』の犯人になってみせたのは、おたまじゃくし・中西。ミキ・亜生は『スーパーフィッシング グランダー武蔵』の主人公・風間武蔵というちょっぴりマイナーなキャラに扮しました。
霜降り明星・せいやは雷様のような衣装で現れ、こちらも「(何のコスプレかは)後から言う」と煙に巻きます。ビスケットブラザーズ・原田を見た河野は「こんなアニメあったっけ?」と不思議顔でしたが、本人によると、まさかの「オリジナルキャラです!」とのこと。「小学校に通うおじさん」らしいのですが、いったいどんなストーリーなのでしょうか。
出演者のコスプレチェックが終わったところで、アニメといえばこの人、ゲストの桜 稲垣早希が『残酷な天使のテーゼ』に乗って登場! 稲垣は、自由かつ手作り感覚あふれるコスプレぶりに、「いろんなアニメイベントに出てきたけど、底辺やな!」と不満爆発。「もっと、アニメの深い話ができるのかと思ってたのに...」と、始まる前からテンションが下がっています。しかし、なんとか気を取り直して、出演者たちのアニメ愛を見極める"判定人"を務めることに。
今回、芸人たちが競うのは、「1分間おすすめアニメプレゼン」。それぞれが、人に勧めたいアニメを、1分間という短い時間でわかりやすくプレゼンしていきます。トップバッターに指名されたのは、さや香・石井。石井がおすすめするのは、『地獄少女』です。作品についてテンポよく説明していく石井は、最後の最後である"大きな疑問"を投げかけてフェイドアウト...。客席をざわつかせましたが、聞いていた稲垣は「私もそう思ってた」と賛同していました。
いなかのくるま・木佐は、『かいけつゾロリ』の魅力をアピール。プレゼンはクイズ形式で、奇想天外な答えの数々には何度も笑いが起こります。子どもの頃には気づかなかった笑いのツボをピックアップし、大人にも楽しめるアニメであることを見せつけた木佐。稲垣は「ゾロリの声は、エヴァでもおなじみの山寺(宏一)さん。声優さんの面でもアツイですよね」と、アニメ通らしいコメントを添えていました。
粗品は麻雀アニメ『闘牌伝説アカギ 闇に舞い降りた天才』が大好きだそう。物語を楽しむうえで必須の麻雀のルール説明からスタートしましたが、いつしか「いろんなシチュエーションでの麻雀の役」というピンネタに方向転換。出演者からは大ブーイングが起こり、架空のアニメキャラ姿の原田にまで「みんなアニメという枠でやってるんやから!」と指導されてしまいます。
伊丹はもちろん『ONE PIECE』。あらすじ説明に始まり、「伏線のすごさも見て欲しい」とその魅力を力説。さらに具体的な例を挙げて解説しましたが、愛ゆえに力が入りすぎたのか、やや空回りの結果に...。
そんな伊丹をフォローすべく、きんめ鯛・真輝志が『ONE PIECE』を違う角度から紹介。実家に大きな借金があるという真輝志は、「『ONE PIECE』のどの賞金首を獲ったら借金が返せるか」という観点からキャラクターをピックアップしていきます。金額が大きければいい、というわけでもない独自の返済メソッドで、客席を沸かせました。
亜生はもちろん『スーパーフィッシング グランダー武蔵』をプレゼン。物語や設定の説明もそこそこに、武蔵が見せる釣りのスゴ技を、釣りざお片手に熱演します。ところがテンションが高まりすぎ、途中からかなり意味不明に。河野は「わかるように言うてくれ!」と懇願。稲垣も「ちょっと、わからない...」と困り顔でしたが、一方で「でも、見てみたい!」と興味も引かれた様子でした。
子安はプレゼンの前に「アニメは日本が誇る文化。アニメ好きな人、アニメを見ている人を、きしょいとか言うたらアカン!」と主張し、出演者から大きな拍手を浴びます。その後のプレゼンは、『魔法少女まどか マギカ』について。「キュゥべえから『魔法少女になってよ』と告げられる」などストーリーのポイントを紹介しつつ、そのすべてを自衛隊に置き換えていく子安。最後はほぼ自衛隊の話だけになり、入隊勧誘で幕を閉じました。
中西はもちろんコスプレ通り、『名探偵コナン』を。着目したのは「コナンくんの超人的な身体能力」。さまざまな窮地で子どもとは思えない身体能力を発揮する様子に、観客は大爆笑。稲垣も「劇場版は本当にすごくて...」と、最新作での仰天場面について語っていました。
上田も『名探偵コナン』についてプレゼン。こちらはキャラクターのひとり、服部平次にスポットを当て、彼がコナンくんを思わず「工藤」と呼んでしまった際の「変な言い訳」を紹介していきます。想像を絶する言い訳の数々で、『名探偵コナン』の新たな見どころを発信!?
子ども時代をアメリカで過ごしたポートワシントン・笠谷は、『ドラえもん』アメリカ版のキャラクター名を取り上げました。どの名前もかなりアメリカンな変化を遂げており、なかでもジャイアンの「BIG G」とジャイ子の「Little G」には大爆笑が。
梅村は、自身のコスプレが『仮面ライダーBLACK RX』の主人公・南光太郎であることをまず告白。仮面ライダーといえば特撮ドラマの印象ですが、「石ノ森章太郎さんの仮面ライダーシリーズは、すべてアニメ化もされているのでOK」と主張。ツッコミどころ満載な予告編のナレーションを読み上げ、見事なプレゼンを展開しました。これには「すごい!」(稲垣)、「見たい!」(河野)とMC席のふたりも大興奮です。
残るプレゼンターは3人。せいやがプレゼンしたのは、懐かしい『まんが日本昔ばなし』。主題歌に乗せて、さまざまな昔話に登場した珍シーン、恐ろしすぎる結末などを歌い上げていきます。途中からメロディがまったく別物になってしまったものの、最後は客席も一緒になって大合唱するほどの盛り上がりに。ちなみにコスプレの種明かしは、「時間がなさすぎただけです」とのことでした。
架空のアニメキャラになりきった原田ですが、プレゼンしたのは実在するアニメ『GANTZ』。これから見る人のために、早送りで構わないところ、見るべきところを独断で語り下ろします。しかし、よくよく聞いてみると、物語のキモとも言える部分はすべて早送りされ、「見るべき」なのはエッチなシーンばかり...?
トリを飾ったのは、ゆりやん。ドラえもん風のしゃべりで「この世界でもドラえもんが役に立つことをプレゼンする」と言い、河野から「困っていること」を聞き出します。河野はメガネをかけてのび太になりきり、「子どもができて、お金に困っている」と相談。すると、ゆりやんは河野の悩みを完全にスルーして、なぜか自らのグチを語り始めます。最後はポケットから「愛想笑い」を取り出し、自分の悩みだけを解決しようとするなど、身勝手きわまりないドラえもんぶり。最後は、小梅太夫さんのモノマネ(?)も飛び出し、カオスなプレゼンとなりました。
全員のプレゼンが終わり、いよいよ稲垣による判定の瞬間が。「バラバラすぎて選べないので、好みでいいですか?」と前置きして選んだ「漫才劇場いちのアニメ好き」は、せいや! 「もっと聞いてみたいなと思わせるプレゼンだった。みんなが知っているアニメ作品で、あれだけ楽しませるのはすごい」と絶賛しました。
エンディングでは、めったに見られないコスプレ姿ということで、写真撮影OKタイムも。河野は「ぜひ皆さんも、興味を持ったアニメを見てみてください!」と呼びかけ、この日のライブは幕となりました。
【桜 稲垣早希】【プリマ旦那・河野】【ラフ次元・梅村】【ヘンダーソン・子安】【霜降り明星】【粗品】【せいや】【クラスメイト・伊丹】【ビスケットブラザーズ・原田】【さや香・石井】【ポートワシントン・笠谷】【ミキ・亜生】【きんめ鯛】【上田】【真輝志】【いなかのくるま・木佐】【ゆりやんレトリィバァ】【おたまじゃくし・中西】