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2017年10月27日 (金)

タップダンサー・HIDEBOHが自身の集大成となるスペシャルなショーを開催!「HIDEBOH 50TH BIRTHDAY ANNIVERSARY LIVE 感謝祭Special」

10月7日(土)、東京・ビルボード東京にて「HIDEBOH 50TH BIRTHDAY ANNIVERSARY LIVE 感謝祭Special」が開催されました。

タップダンサー・HIDEBOHが全ての方々に感謝を込め、自身の50歳の誕生日当日に行ったこの日限りのSpecial Premium Stageである本イベントでは、タップダンスだけでなく、歌や生バンドによる演奏、さらには軽快なトークで自身の50年を振り返ったりと、文字通りスペシャルなショーが繰り広げられました。
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これまでの人生のいろんな場面がスライドショーとして流れる中、HIDEBOHが登場。登場するなり、「お誕生日おめでとうございます。ありがとうございます」と自分で自分を祝福し、早速観客の笑いを誘います。また「そんなにイケメンですか? ありがとうございます」などと客席に話しかけてさらに盛り上げたあと、『That's Entertainment!』を披露。
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「みなさんようこそ~! 元気ですか?」と挨拶したあと、「今日はみなさんにお願いがあります。今日は1人でがんばりますので、みなさん僕を1人にしないでください」と懇願(?)するHIDEBOH。さらに「本日をもって50歳を迎えました。お忙しい中、みなさん来てくださって本当にありがとうございます。まぁ、本当に忙しかったら来てないと思うんですけど」と、余計な一言を付け加え、笑わせます。
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タップダンスを初めて今年で44年になるというHIDEBOH。「今はよしもとに所属しておりまして、よしもとの給料はだいたい15円から17円ぐらいなので大変ですけど」とジョークを飛ばしたあと、「今日は初めて来られる方にもわかりやすい構成になっておりまして、たとえば"トイレに行くタイミング"までわかるように構成されておりますので、そのタイミングでみなさんトイレに行ってくださって結構です。私はたとえ客席がもぬけの殻になってもライブを続けます」と宣言し、会場を沸かせます。
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また、「親父はブラック&ケリーという浅草の芸人で、ハーモニカを吹いてタップをやる人だったんです」と父親について説明したあと、「今日はハーモニカをちょっと吹きたいと思います」とハーモニカを披露しますが、吹き終えたあとは「リハはうまくいったんです」と言い訳がましいセリフで笑いを誘っていました。

ここで、改めてスクリーンに自身の幼少期の写真が映し出されたのを見て、「かわいいですね~、あ、みなさんノーリアクションで結構ですよ」と勝手に自画自賛するHIDEBOH。続けて学生時代の写真を見ながら「これかわいくないですか? ジャニーズ系で」と引き続き自画自賛を続けます。

父親はタップダンサー(兼芸人)、母親はSKD(松竹歌劇団)にいたという生粋のダンサーの家系に育ったHIDEBOHですが、昔から母親似だとよく言われるそうで、「一卵性親子だとよく言われるんですが、その証拠となるような写真をお見せしたいと思います」と言い、母親の写真と自身の女装姿の写真を並べて配置した写真を見せますが、確かにソックリ! その合成写真について「時間かかったんですよ? これ、ダンスの練習よりもかかったかもしれない」と笑わせていました。

学生時代はバレーボールや卓球をやったりと、スポーツ少年でもあったというHIDEBOH。しかしその頃から「フレッド・アステアやジーン・ケリーが大好きで、絶対ダンサーになると決めていたような気がします」と振り返ります。また、ダンスの世界や夜のお店の世界にはニューハーフの人たちが多かったそうで「すごく組合の方にお世話になったんです。歌手になりたいと思った時に歌を教えてくれたのも組合の方」と、大きな影響を受けたことも告白していました。

ここからはメドレーで『恋』(松山千春)、『柳ヶ瀬ブルース』(美川憲一)、『少年時代』(井上陽水)、『ホテル』(島津ゆたか)、『釜山港へ帰れ』(チョー・ヨンピル)、『東京砂漠』(内山田洋とクール・ファイブ)、『君がいるだけで』(米米CLUB)をモノマネを交えつつ、時には歌詞も変え歌い、会場を盛り上げるHIDEBOH。『釜山港へ帰れ』では「元祖ヨン様ですよ!」と笑わせ、『君がいるだけで』では「米米CLUBのコンサートでは、仲間と一緒にずっとバックダンサーをやらせていただきました」というエピソードも交えながら、名曲メドレーで観客を楽しませます。
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歌やおしゃべりで楽しませながら、「早くタップを踏めよ!ってところでしょうけど」と話し、笑わせたあとは、17歳の頃の写真がスクリーンに映し出されます。

この頃はバンドをやっていて、メジャーデビュー寸前まで行ったというHIDEBOH。しかし「間奏でタップを踊り出すんで『大丈夫ですか?』って言われるっていう(笑)」と、バンドでもタップをすることはやめなかったことを明かしていました。そんな頃、初めて作ったという曲『First song』を「やってもいいですかね? あ、もしダメだったらやらないんですけど」と言いながらも披露し、「ピアノだ歌だ演歌だってなってて、全然タップ踏まなくてすみません」とあやまり、観客を笑いに誘っていました。

DJ KOOと一緒にやっていたグループ、The JG'sのアー写や、ニューヨークでブロードウェイで活躍する大先生にプライベートレッスンを受けていた頃に撮ったというニコラス・ブラザーズとのツーショット写真などを紹介しながら思い出を振り返りつつ、思い出の曲を披露していくHIDEBOH。
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映画『魔女の宅急便』の挿入歌『海の見える街』をサックスとバイオリンのセッションで聞かせながら、そこにタップダンスを合わせて演奏に花を添えたり、「先人たちに敬意を込めて」と『Mr.Bojangles』を披露したりと、昔の思い出の写真やエピソードにちなんだ曲を次々と披露していきます。
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自身が結成したタップパフォーマンスグループ「THE STRiPES」の写真を見ながら「最初は小さいところでみんなで10時間こもって、あ~でもないこうでもないと言いながらタップを練習してました」と懐かしそうに振り返るHIDEBOH。映画『座頭市』の写真では「この映画を皮切りに世界が広がりました。楽しい日々でございました」と、自身にとって大きなターニングポイントであったことを告白します。そして今も「どんな形でもいいから、タップダンスがもっともっと浸透してくれれば......と思っております」という思いを明かしていました。

と、ここで「今日は私が本当に大好きなアコーディオン奏者・田ノ岡三郎さんに来ていただいてます」と、ゲストの田ノ岡三郎氏が紹介され、『銀色のセスナ』『エルチョクロ』を披露。特に『エルチョクロ』ではアコーディオンのソロとタップダンスで、手拍子などもはさみながら圧巻のタップダンスを披露し、観客からも「ブラボー!」の声が上がります。
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『マンテカ』ではそれぞれ個性豊かなメンバーをユニークに紹介したかと思うと、次は「娘に向けて作った曲です」と、レゲエのリズムに乗せてオリジナル曲『ありがとう』を披露。ジャズのスタンダード・ ナンバー『Fly me to the moon』では、曲の途中から女性ダンサーが出てきて、シックな雰囲気の中、3人のタップで魅せます。
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ここからは真骨頂であるソロのタップダンスをアカペラで見せたかと思えば、「LiBLAZE」のメンバーなど、次々とタップダンサーが合流。総勢9人で圧巻の迫力あるタップダンスを披露し、拍手喝采の中、最後の曲『思い出のSan francisco』で本編は終了。
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アンコールに登場したHIDEBOHは「アンコールまでが料金に入っております」と笑わせたあと、「この映画があったから、いろんな人と知り合えました」と前置きし、大歓声の中『座頭市』を披露。有名な下駄でのタップダンスシーンについては「1~2回しか撮影しなかった」などと当時のエピソードも話していました。
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「今年から激団HIGUCHIを立ち上げました」と言ってダンサーを紹介し、最後に北野武作詞・玉置浩二作曲の名曲『嘲笑』を歌ったあと、「本日はありがとうございました」と深々とお辞儀をして去っていくHIDEBOH。

終わってみれば、予定時間を大幅に超え、ボリュームたっぷりの見ごたえあるショーとなった「HIDEBOH 50TH BIRTHDAY ANNIVERSARY LIVE 感謝祭Special」。彼の50年の思いがたっぷり詰まった、笑いと感動あふれるショーとなりました。
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