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2017年11月14日 (火)

11月15日(水)『IPPONグランプリ16』DVD発売記念!「人生最高の日」麒麟・川島明×「思い出したくない黒歴史」永野対談

「お台場笑おう会」に招待された、大喜利を愛する芸人10名による芸人大喜利王決定戦『IPPONグランプリ』。チェアマンである松本人志のもと、5人ずつABのブロックに分かれてリーグ戦を行い、それぞれのブロックで勝ち抜いた2名により決勝戦が行われます。その、半年に一度行われる『IPPONグランプリ』の2016年11月の放送回が、番組ではオンエアしきれなかった超もったいない回答を盛り込んだ完全版として11月15日にDVD発売されることに。

バカリズムや千原ジュニアを始めとした常連組に、初参戦のふかわりょうや永野が挑む第16回大会。特典映像には一般の方から寄せられた名回答を紹介する『IPPANグランプリ』を収録。また、毎回大好評の出演者による副音声は、第16回大会の優勝者、麒麟・川島と初参戦だった永野が登場します。

そこで今回は、川島&永野による副音声収録現場を直撃! オンエアが怖くて見られず、この日番組を初めて見たという永野さんが、オンエア直後にネットで「面白くない」と批判されてトラウマになったという黒歴史を告白し、ネガティブパワーを炸裂させますが、そんな永野さんにあるときはツッコみ、あるときはなだめながら進行する川島とのユニークな凸凹コンビぶりが聞きどころとなっています。

副音声収録を終えたばかりのお2人に、『IPPONグランプリ』についてお話を伺いました。
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ーーこうやってお2人で話すことってあんまりないと思うんですけど、話してみてどうでしたか?

川島 永野さんの持っている本質はすべて出たんじゃないでしょうか。

永野 意外に引き出されちゃいましたね。

川島 副音声っていうか、闇音声? 濃いですよね。何回か視聴者は止めると思いますよ。

永野 懺悔部屋みたいな気持ちになったんですよ、そこ(と言って、収録していたブースを指差す)。

川島 教会の?

永野 ええ。なんか、(川島が)神父さんに見えてきて......。素直に聞いてくれる、みたいな感じで。

川島 (笑)嬉しいですけど、それは。

ーー川島さんに引き出される部分が多かった?

永野 ええ、それはもちろん。もしこれがガツガツくる若手だったらイライラしちゃってぶつかり合うだけでしたけど。副音声って初めてでしたけど、楽しいですね。僕、本当のこというと本編見てなかったんです。恥ずかしくて。見たいんですけど......裸な大会じゃないですか、これ。だから、こういう状況になって初めて見ることができて。

ーー改めて見て、どう感じましたか?

永野 副音声中にも言いましたけど、本当にやり方の失敗というか、本当にあのとき目立ちたくて、がっついてて......(とだんだん小声になっていく)。

川島 あの、声張ってもらっていいですか?

永野 あっ、すいません。声のトーンを落とすと、人って話を聞いてくれるじゃないですか。俳優の手法を使いました。

川島 (笑)。

永野 目立ちたいとか色々あったんですけど、お題がウケなかったら普通に落ち込んだんですよ。だから「シェー!」とかやってるんですけど、ここはちゃんとウケたかったなとか、逆に「シェー!」をやることによってよりウケなくなってるんじゃないかとか分析ができたんで、次は正攻法でいこうという反省ができました。反省してなかったんですよ、今まで。これはこれでひとつのやり方だと思ってたんですけど、ちゃんと見てみると、失敗ですね。

川島 ほぼ1年経ってますよ、前回から。

永野 いや、多感な時期のお笑いマニアとかがオレをひねくれさせたというか、賞レースを勝手に、誰も見てないのに予想してSNSにアップするような連中に殺されかけたんですよ。あいつらに、精神的に。

川島 (大爆笑して)お笑い好きにね。

永野 お笑い好きの、マニアックな連中に。でも、あいつらが正しかったことに1年たって気づきました。

川島 成長した?

永野 成長しました。『IPPONグランプリ』出たあと、如実にSNSのフォロワーも減りましたし。

ーー最初に出演オファーがあったときはどう思われたんですか?

永野 今旬だからだろうなって思いました。数字ほしいのかなって。

川島 (笑)。

永野 そういうおごりもありました、正直。

川島 それはダメですねぇ。

永野 だから(今日改めてオンエアを見て)川島くんの緊張感を見て、「すごい場で『シェー!』をやってたんだな」って。

川島 ヤバイですねぇ。

永野 しかも、顔色気になりましたね、肝硬変みたいな。全然オレ、出していいですから! もしDVD発売の時オレが死んでても。

川島 (爆笑)。スタッフロールの最後に「ご冥福をお祈りいたします」って(笑)? 最後にスローで「シェー」出る?

永野 それやってください! 川島くん優勝シーンのあと......。

川島 え~! それやめてぇやぁ。特典映像にして。

ーーちなみに今、体調は大丈夫ですか?

永野 わかんないですよ、そんなこと言われたら。

川島 普通に体調が大丈夫か聞いてはるだけやん。

永野 それ、なんて答えればいいんですか? 

川島 普通に答えればいいやん。大喜利じゃないよ? 今の。「体調大丈夫ですか?」が大喜利のお題に聞こえるんやったらもうノイローゼですよ。

永野 大喜利かと思ったんだもん、今の聞き方が。

ーーお題じゃないです(笑)。

永野 体調はいいですよ。でもわかんないですよ、そんなの。人はいつ死ぬか。

川島 ヤバい奴にインタビューしてるやん! だからイヤなんですよ。一緒にラジオとかやりたくないです。ホンマイヤ! 

ーー(笑)。大喜利の戦い方がまったく違うお2人だと思うんですけど、お互いの戦い方を見ていてどう感じましたか?

永野 川島くんは、奇襲じゃなく、まっすぐ自分の個性でくるじゃないですか。「怖くないのかな?」って思いましたけど、あれ、どうなの? 怖くないの? 僕のやり方なんて、はっきり言ってズルなんで。だからまっすぐってすごいなぁ、ようやるわって思いました。

川島 (爆笑)! えぇ~。

永野 だって、ちゃんとやると、スベった時に言い訳きかないっていうか。自分は本当、言い訳だらけで生きてきたんで。

川島 僕は(永野さんの)SNSが炎上したのも知ってますけど「そこまでかなぁ?」と思いましたね。永野さんの仕事はしっかりされてると思いますし、スタッフさんが永野さんにこうしてほしいと思っていたことにも全部応えてらしたと思うんですけど、マジで後半ヘコんでたから「どういうことなんかな?」とは思いました。僕が永野さんやったらすごいガッツポーズしてると思います。

永野 (しみじみと)ありがとうございます! そこらへんはやっぱり、松本さんのせいなんですよ。

川島 え?

永野 ホントに。『IPPONグランプリ』を作った松本さんの、"お笑いカッコいい"みたいな、そういうのがあるじゃないですか。ダウンタウン直撃世代なんで、オレの中のまっちゃんがこう、異を唱え出したかなっていうか......。

川島 ああ、ちょっと意地を見せたかった?

永野 そうなんです。でも今日、VTRを見て、「オレはまっちゃんとは違うな」ってわかった。

川島 今わかったん!?

永野 今日わかった。だから、オレはオレの道をいこうって思えて。新しいスタートを切れましたね。

ーー43歳にして、新たなスタートが......。

川島 今はボケっぽく言ってますけど、1本目の『IPPONスカウト』でお会いして、それが終わった後は本気でヘコんでましたから。「オレはホントに大喜利がオモロイと思ってたのに、なんであんなことになったんだ」って、フジの湾岸スタジオのメイク室ですっごい怒ってましたからね。

永野 自分のポジションはわかってるんだけど、大喜利やってると欲が出ちゃうというか......多少はウケたいじゃん? でも、DVD発売前なのにこんなこと言うのなんなんですけど、面白くなかったですもんね、オレの答え。

川島 (笑)。いや、2~3本(IPPONを)とってますやん。あれ、面白かったですよ?

永野 う~ん、でももう1回呼んでほしいなぁ(となぜか小声で)。

ーーじゃあ、もし次に出るとしたら、自分に求められているポジションよりも、ガチで面白さを追求したいですか?

永野 そうですねぇ。......でもそれで「前回の方がよかったね」ってなってもやだなぁ。

川島 前回の方がいいことはないでしょうね。ゼロ下回らないでしょ、だって。

永野 でも、そこそこがいちばん怖いじゃないですか。だから、大喜利の自主ライブをやりだすと思います、オレ。

川島 (笑)。「どうぞご自由に」ですよ。遅いよ! そういうことするのが。みんな結構やってますよ?

永野 マジで!? ......それか、終わってもいいと思いますよ、これ。『IPPONグランプリ』、なんか苦しい! 

川島 「『IPPONグランプリ』終われ」!? これ、見出しになりますよ。

永野 そのぐらいのものなんですよ、『IPPONグランプリ』っていうのは。だから、川島くんはきっと相当嬉しかったと思いますよ。

川島 そりゃあ嬉しいですよ。あんなメンバーの中で優勝できたんやから。

永野 これ、骨の部分というか、精神的に裸になったところでの戦いなんですよ。それで優勝したら、相当自信がつくだろうし、嬉しかったでしょうねぇ。

川島 いや、ほんまに嬉しかったです。収録して、オンエアまでは結果を誰にも言えないじゃないですか。だからオンエアの日まで、マジで「戦争起こんな」って思ってましたもん。

永野 (笑)。

川島 なんかあって、オンエア飛ぶのだけは勘弁してくれって思ってました。

永野 絶対流れろと。

川島 だから、オンエアがあったときは、優勝したことよりもまず平和に感謝したもん。

永野 (笑)。優勝した時はどんな感じだったの?

川島 あれってトロフィーもらえるじゃないですか。(収録の日の)朝、この日、これしか収録がなかったんですけど、寝れないから早起きして。でも、家の掃除ぐらいしかやることないんですよ。だから「運がよくなりますように」じゃないですけど、とりあえず家の掃除して、トイレ掃除までして。それで、あの日は収録が終わったのが夜中の12時頃だったんですけど、トロフィーだけ写真撮って、カッコつけて嫁に送って、「掃除したけど、これ、置くとこある?」ってメールしたんです。

永野 (小声で)ちょっと、カッコいい......! そしたら嫁さんは?

川島 寝てましたね。既読がつかない。結局そのあと、(とろサーモン)久保田が誘ってくれたから、久保田くんと(ロッチの)中岡くんと飲みに行きました。3人で、目黒の時間が止まってんのかみたいなスナックでベロベロになってましたね。

ーー全然酔わないもんなんですか?

川島 酔わない! マジで20~30杯ぐらい飲んだんじゃないかな。まったく酔わない。もう、精神がおかしなってるから。

永野 頭の回転がすごいことになってるんじゃない?

川島 寝れないぐらい。ただ、次の日のロケはもう、全然仕事してないですけど。

永野 (笑)。

ーー川島さんはオンエアの日に松本さんと飲んでいたそうですが、番組についてなにか話したりしましたか?

川島 『水曜日のダウンタウン』終わりで飲みに行ったんですよね。『IPPONグランプリ』のオンエアの日やっていうこともわかってたから、松本さんが「今日は嬉しい日やなぁ」って言ってくれはって、ありがたいなぁって思って。で、そこで大喜利やりましたね。

永野 ええ~っ!?

川島 たむけんさんとか陣内(智則)さんもいはったんですよ。で、『IPPONグランプリ』のオンエアがあるのもみんな知ってるんですけど、見れないじゃないですか。それで陣内さんが「誰が優勝したんですか?」って聞いたら、松本さんが「ここにおるやん!」って。で、「え、川島優勝したん!?」ってなって。でも、陣さん的には「絵を描けるヤツが面白いだけや」と。「オレかて川島とかバカリズムと同じこと思いついてんのに、絵描けへんからスベッてるだけやわ」って言い出して(笑)。そしたらたむけんさんも「そうだそうだ!」って。そしたら松本さんが「ちょっと待て。そういうのやめろ!」みたいになって。でも「オレたちも面白いですよ」って2人が言うから、松本さんが「じゃあここでやる?」って。オレからしたら「え、タダで見れんの?」みたいな。

永野 すげぇ!

ーー番組みたいですね!

川島 そう! 番組みたいなんですよ。いや、このメンバー集めようと思ったら、結構なギャラかかるよ? 松本さんに大喜利してもらおうと思ったらなんぼかかんねん、みたいな。それをやってましたね。「仮面ライダー、なに?」みたいなお題でやってました。で、陣さんが「仮面ライダー免許取り消し」っていうのをやって、大喜利が中止になりました。

ーー(笑)。

川島 「なにそれ? それだけはアカンで」って、死ぬほどスベって。

永野 (大喜利が)好きなんでしょうね、もう。スパーリングみたいな。

川島 そうかもしれないですね。感覚としては飲みながらでもやれるというか。やります? 飲みに行って後輩と大喜利とか。

永野 やらないですね。悪口とか、うわさ話とか......。

川島 そういうところが出てるんですよ、副音声に。

永野 えっ?(不安そうに)あと、「オレはもっとスゴい」とか。

川島 (笑)。そんな大会ないもんね。

永野 「オレはもっとすごい」って言い合う大会とかあれば......。

川島 ジュニアさんとかと飲みに行ってもそんなこと(大喜利)になるからね、自然と。

永野 オレもやってみようかな。

川島 今回のお題をもう一回やってみたらどうですか? 過去問を解くみたいに。

永野 え、それギャラ発生するの?

川島 するかい!

永野 だって、誰も見てないでしょ? 

川島 ......永野さん、お笑い好きじゃないんですか? なにが好きなんですか、ホンマは。

永野 えっ!? ......あぁ、ビックリした。「ラッセンが好き」って言わせようとしてるのかと思った。

川島 (爆笑)。ノイローゼですよ! 普通に「なにが好きなんですか?」って聞いただけやのに......。

ーーでは最後に、この『IPPONグランプリ 16』について、どんな回になったかを教えてください。

永野 自分がいる時点でちょっとアレですけど、この副音声を聞いたら感動の回なのかな?って。1回普通に見てもらって、そのあと副音声を聞いたら感動するんじゃないかな。オレマジ感動したんですよね。優勝する流れが、ちょっと気持ち悪いぐらい神がかってたので。そういうスピリチュアルな回だなと。

川島 これがDVDに残ることがすごく嬉しいことですね。僕、本当にこの日は人生でいちばん運のいい日やったと思うんですよ。「すべてうまくいった」ていう1日やから。それが残るっていうのは嬉しいなぁ。

  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  

「自分にとって最高の日」が収録されていると話す川島と、「思い出したくない黒歴史」という永野さん。同じ作品に対して両極端な感想を持つお2人ですが、それもこれも、2人がともに真剣に「笑い」に取り組んでいるからこそ。芸人の真剣勝負の大喜利大会『IPPONグランプリ 16』をDVDで改めて堪能してください!
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【麒麟】【川島明】

IPPONグランプリ16

発売日:11月15日(水)
価格:3240円(税込)

出演者(50音順):
チェアマン・松本人志

秋山竜次(ロバート)
川島明(麒麟)
久保田和靖(とろサーモン)
千原ジュニア(千原兄弟)
中岡創一(ロッチ)
永野
バカリズム
ふかわりょう
堀内健(ネプチューン)
若林正恭(オードリー)

【特典】
副音声:川島明(麒麟)&永野
特典映像:一般視聴者による回答を紹介する「IPPANグランプリ」

★『IPPONグランプリ』(第18回)、12月2日(土)夜9時~ON AIR決定!