白熱した戦いの末、「魔人無骨」が優勝! よしもと芸人"超新人"NO.1決定戦『NSC大ライブTOKYO 2018』
2月19日(月)、東京・なかのZERO大ホールにて『NSC大ライブTOKYO 2018』が開催され、予選を勝ち抜いた8組のNSC東京23期生と、ゆにばーす、ひょっこりはんが出演しました。
1982年の開校以来、ダウンタウン、ナインティナインをはじめ、数多くのスターを誕生させてきた『NSC(ニュー・スター・クリエイション)吉本総合芸能学院』。大阪校は今年で40期、東京校は23期となり、現在ではNSC出身タレントがメディアを中心に多方面で活躍しています。
そのNSCが開催した東京校主催による史上最大級の卒業ライブ『NSC大ライブTOKYO』では、本年度のNSC在校生がNSCで学んだ成果を1本のネタに込め、東西それぞれの優勝を目指し、白熱したネタバトルを繰り広げました。
まずはMCのはりけ~んずにより本ライブの概要が伝えられます。この日は昼間に予選が行われており、予選から見ていた場合はかなりの長丁場になるのですが、「予選から見てるよっていう人~!」という問いかけにはかなりの人数の手が上がっており、これにははりけ~んずの2人も驚いていました。
続いてNSC卒業芸人のひょっこりはんとゆにばーすがそれぞれネタを披露。ひょっこりはんはいろんなところからひょっこり現れ、23期生にエールを送りますが、「5年前はゴリゴリの漫才をやってたよ? みんなも5年後気をつけてね~!」と打ち明け、爆笑をさらいます。
ゆにばーすは、「見た目新興宗教の教祖様とその広報でやらせてもらってます」と川瀬が自虐ネタで笑わせたあと、「ラジオパーソナリティになりたい」と言うはらが個性的なラジオパーソナリティを熱演する漫才を披露していました。
ネタ終了後、こんなに大きな舞台でネタをしたのは初めてだというひょっこりはんが売れかけていることをイジられたり、はらが雑誌『CanCam』に出ることになったと報告し、「フツーにしてたら出られなかったんで、NSC出ててよかったなぁって」と、話題を無理矢理(?)NSCにつなげ、笑いを誘います。
そしていよいよ、NSC東京23期生全133組の中から選ばれたトップ8組によるトーナメント戦のスタートです!
と、その前にまずは全133組のNSC東京23期生がステージ上に全員集合! ステージからあふれんばかりの人数ですが、みんなものすごく元気です。23期生の最年長はなんと御歳63歳!のシラタマ。この日の感想を聞かれ「燃え尽きた」と答えたシラタマは、目指している芸人を聞かれ「小梅太夫」と答え、客席を沸かせていました。
その後は1位~8位までの芸人が順番に呼ばれ、1位のコンビからトーナメント戦の順番を選んでいくことに。予選1位から、魔人無骨、うみぼうず、桐生ザベスト、町ルダさん、シャドーロール、マリリン、ルパン、せみほたるの8組が決勝へと駒を進めました。
決勝1組目はシャドーロールvsルパン。シャドーロールは「空を飛びたい!」と思ったとき、もし背中から普通の羽でなくジャンボジェットの羽が生えてきたら......というとんでもない発想の漫才を披露。ルパンは、趣味を突き詰めるために「趣味はひとつに絞らなければいけない」と言っておきながら、自分は「球技が趣味」とざっくりした趣味を言い放つ相方にツッコむ......という漫才で笑いを誘います。
2組目はマリリンvsうみぼうず。芸人じゃなかったらアイドルになりたい、と無茶なことを言うマリリンの漫才に対し、「自転車がギコギコうるさいから、僕は自転車のことを『楽器』って呼んでるんです」「運転のこと、『演奏』って言ってるんです」と、どこまでもシュールな物言いで人を煙に巻く漫才を披露したうみぼうずが異彩を放っていました。
その後もせみほたるvs町ルダさん、桐生ザベストvs魔人無骨と対決は続き、白熱したバトルを繰り広げた結果、ルパン、うみぼうず、町ルダさん、魔人無骨が2回戦へと駒を進めます。
2回戦はルパンvsうみぼうず。ルパンはこの世のすべての悩みはひとつのことで解決できる。そのひとつのこととは「寝ない」ことだという自説を唱え、それを次々実証(?)していく漫才で場を沸かせます。対するうみぼうずは、庄司が相方・小玉に「おまえの名前をたまごっちに付けて餓死させてゴメン」と、ゲームでの相方への非道な行いを次々と明かしては謝り続けますが、そのうち「ゲーム以外にも謝らなければいけないことがある」と言い出し......という、最初のネタとはまた違ったテイストの漫才で笑わせていました。
続いては町ルダさんvs魔人無骨。田舎に一人旅をしたとき、「親孝行をしなきゃ」と思ったというエピソードを披露するのですが、残念ながら途中で時間がなくなり、尻切れトンボで終わるハメに。対する魔人無骨は紺色と茶色という渋い色合いのジャケットで風格を漂わせ、新人らしからぬ堂々とした漫才を見せます。
2回戦が終わり、感想を聞くと「のびのびやれました」と話すうみぼうず・庄司。いつもは引かれてしまうんだそうで、「あったかいお客さんで......」と嬉しそう。そして結果はうみぼうずと魔人無骨の勝利! 魔人無骨は「僕らの対戦相手が毎回タイムオーバーになってる......」と、少し怖ろしそうに話し、笑わせていました。
最後の対決はうみぼうずと魔人無骨。先攻のうみぼうずは、「家に安定しておいしい料理を提供する天才料理人がいるなぁと思ったらオレだった」と言い、この話のことを「ジャンルでいうと『オレだった』という話」だと主張する庄司に「ないって、そんなジャンル!」とツッコむ小玉の独特の空気感で見るものを引きつける漫才を披露。対する魔人無骨は文化祭の焼きそば屋と客、という設定での漫才を繰り広げ、やはり新人離れした安定感のある漫才を見せていました。
再びステージに全員が揃ったところで結果発表。白熱した最終決戦を見事勝ち抜いたのは、高比良くるまと松井けむりによる元慶應ボーイの高学歴コンビ「魔人無骨」でした!
優勝した感想を聞かれ、「本当に嬉しいです!」(高比良)、「ヘンなヤツと組んでみるもんですね(笑)」(松井)と率直に語った彼ら。優勝者には優勝特典として今田耕司、東野幸治がMCを務める芸人発掘番組『本能Z』(CBC)への出演権が贈られました。
卒業を間近に控えた23期生たちに向けて最後に大きな拍手が贈られ、イベントは終了。優勝した魔人無骨だけでなく、133組全員の今後に期待です!
【はりけ~んず】【ゆにばーす】【ひょっこりはん】