「A STAGE」20組、「B STAGE」10組が決定!「Road to CHANGE FINAL SELECTION」
3月3日(土)、東京・ヨシモト∞ホールにて「Road to CHANGE FINAL SELECTION」が開催され、総勢30組の芸歴11年目以上の芸人が集合し、上位20組からなる「A STAGE」を目指して熱いバトルを繰り広げました。
「CHANGE」とは、よしもとに所属する芸歴11年目以上の芸人を対象として4月からスタートする新たなシステムのこと。埋もれてしまっている芸人を発掘することを目的に創設された本システムには、およそ140組が参加。彼らをAからDまでのステージにランク分けし、4月以降、そのランクごとのライブを行っていきます。
システム始動に先がけ、2月から実施されていた「CHANGE」事務局が選出した90組による最初の所属ランクを賭けた「Road to CHANGE」で予選を勝ち抜いてきた(あるいは予選を免除された)30組が集合。この日の最終決戦で、観客投票なども反映された審査により「A STAGE」20組、「B STAGE」10組へと振り分けられます。
この日のMCは、千原兄弟・千原せいじとキクチウソツカナイ。。登場するなり「このライブの主旨聞いたけど、切ないわ~」とため息をつかんばかりのせいじにキクチが理由を聞くと、「やれ『子どもがどうの』とか、やれ『血圧がどうの』とか言うてるのに、まだ戦わすん? 40超えて、子どもいるやつが若手やで?」と、かなり同情的なようすを見せます。
それに対し、「いやいや、フレッシュな人もいるんでね」とキクチが反論すると、せいじは「オレが見たところでは......おらへんかったけどな」とバッサリ。さらに、お客さんの投票が審査に反映されることを説明する際、「みなさん、好きな芸人さんもいらっしゃるでしょうけど、ここは本当に面白いと思った人に投票してくださいね」と、できるだけ公平な判断を仰いでいると、「でも、そいつら(←好きな芸人)のセカンドキャリアを考えたら、あえて票を入れへんっていうのも愛やで?」と難しいことを言うせいじに笑いが起こっていました。
ここからは、30組を4つのブロックに分け、1組につき持ち時間3分でネタを披露していくことに。
最初のブロックはオリオンリーグ、アイパー滝沢、ジェラードン、ダイス、うるとらブギーズ、マドンナ、ハブサービス、ゲンセンシホウセンの8組。
トップバッターの紅芋タルト色のお揃いのスーツに身を包んだ沖縄出身の漫才師・オリオンリーグは、野球ネタや沖縄ご当地ネタで場を盛り上げます。続くアイパー滝沢はうって変わって北海道・網走刑務所を舞台にした一人芝居を演じ、童謡の「おもちゃのチャチャチャ」を「おもちゃのチャカチャカチャカ」と歌詞を変え、笑わせます。ジェラードンは満員電車の不快な状況の中、常識はずれのことをやり出す乗客たちを熱演。ダイスは「コント・まぁまぁバカな学校」と題し、トンチンカンな先生による授業を見せます。
5組目のうるとらブギーズは、サプライズのプロポーズを企画したのに彼女に見破られてキレた男が、逆に「予想できるわー!」と彼女にキレ返され、そこからケンカしまくるカップルを演じ、大爆笑を起こします。マドンナは「運動にもなるし、節約にもなる」と自転車通勤を勧めてくるくせに、結果なぜか電車通勤を勧めてしまうという、ちょっと人をケムに巻いたような漫才を披露。ハブサービスは妖しい音楽が流れる中、「ヨガの精神世界へようこそ」と言い放ち、「内臓をまっすぐにするポーズ」をとったあと「これはお笑いライブではありません。これは宗教です」と言いながらネタを披露するという、誰も真似のできないネタを見せます。1つ目のブロック、最後はゲンセンシホウセン。女性用の着物を着て、「二択で迷っている人がいたらビシッと決める特技を持っている」と話し、歌い踊りながら二択の答えをビシッと言うゲンセンシホウセンでした。
続いて、2つ目のブロックではツーナッカン、タモンズ、江戸川キャデラック、サルゴリラ、ブロードキャスト!! どりあんず、ランディー・ヲ様の7組がネタを披露。
「こんな大勢のお客さんの前で漫才するの8年ぶり」と話し、笑わせるツーナッカン。さらにお客さんの数について「15人ぐらいがベスト」と話し、笑わせます。タモンズは、今後売れてピンの仕事が増えたときに、どっちがどんなピン仕事を担当するかで揉めそう......かと思いきや、意外な展開をする漫才を。江戸川キャデラックは、水牛が最近アイドルにハマっているといい、そのアイドルがAKBなどの女性アイドルではなく嵐だということにクロヤナギが衝撃を受ける漫才を披露します。
サルゴリラは地球を救うために未来からやってきた未来人と、その未来人に全く驚かない冷静沈着な現代人とのおかしなやりとりのコントで爆笑をさらいます。ブロードキャスト!!は子どもがいたらかわいいだろうな~、という話題から、もし子どもが門限を破ったらどう叱るか、をシミュレーションする漫才を。どりあんずは「どのタイミングで膝カックンがくるかゲーム」でお客さんを盛り上げ、ランディー・ヲ様は度肝を抜く出で立ちで、まさかの毒舌漫談を始めたかと思いきや大道芸を披露したりと、不思議な芸風を見せていました。
3つ目のブロックは、イシバシハザマ、ボーイフレンド、まえうしろ、ラフコン、中山功太、大谷健太、ジンギスキャン、チャド・マレーンの8組が登場。
イシバシハザマは、上京したい息子と、それに反対するお父さんを熱演。しかし、お父さんの聞き違いがひどすぎて、話が全く進まないという漫才で笑わせます。ボーイフレンドは、結婚している宮川がさまざまな浮気の誘惑を回避できるか?をテーマに、黒沼がいろんな(?)女性になりきり、宮川を誘惑する漫才を。まえうしろは、パチンコが卑猥だという中本にパチンコ店が卑猥なところではないことを説明しようとする池原ですが、なぜかどんどん卑猥に聞こえてきてしまうという、独特なジワジワくる漫才を披露。ラフコンは「桃太郎」をモチーフに、突拍子もない桃太郎を語り出します。
中山功太はテレビ局の大道具さんに扮し、倉庫に置かれた使用済みのフリップを、その内容にツッコミながら「いる/いらない」に分類していくコントを披露。大谷健太は一見メルヘンな童話風ながら、よく見るとなかなか猟奇的な内容の紙芝居でシュールな笑いを演出します。ジンギスキャンはいろんな誘惑に手を出す?出さない?ゲームという出し物で、さまざまな誘惑から逃れられるか?という漫才を披露していました。チャド・マレーンは英語のレッスンをテーマに、使えない英文ばかりを教える漫才を。また、「アゴと鼻が年々伸びていってる。このままでは顔がマグカップになってしまう」と冷静に言い出すチャドに笑いが起こっていました。
最後のブロックは、天狗、TEAM BANANA、すゑひろがりず、レアレア、井下好井、田畑藤本、シマッシュレコードの7組。
天狗は「ど~も~、たんぽぽの白鳥です」と川田が自己紹介をして笑わせ、そこから合コンでモテたいという川田がどうやったらモテるかを練習する......という漫才を披露。続くTEAM BANANAは「イライラしたことを話したらストレス発散になるから話したい」と藤本が話し出すのですが、結局山田が話を横取り、ほとんど山田が話をして終わる......という「人の話横取り女」キャラで笑わせます。すゑひろがりずは、英文なのになぜか日本語に聞こえる不思議な英文を伝統芸能風に見事に聞かせ、笑いと同時に感心した様子のお客さんの姿も。
レアレア・大浜は「年のせいで耳が遠くなったので、僕らの時だけ大きな声で笑ってください」とお客さんに笑い声を強要し、笑いを誘います。さらに相方の話もどんどん聞き間違えていく大浜にお客さんも大爆笑! 井下好井は、10回クイズに引っかかる井下と、その井下にずっとイヤミを言いまくる好井のやりとりに笑いが起こります。田畑藤本は、「スポーツができるやつに比べて、勉強できるやつがモテへん」と嘆き、勉強ができる自分たちを「かわいそう」だと主張する漫才を。最後、大トリを務めたのはシマッシュレコード。鳥居が彼女のことを思って作った曲『Dear彼女』を歌い出しますが、その歌詞がひどい歌詞で......。「でも、曲はええわ」と嶋田が褒め、そこから楽しいギターセッションへと突入し、最終的にはWボケ&Wツッコミという新しい形でお客さんを笑わせていました。
すべてのネタが終了したところで、改めて全員がステージに登場すると、「さっき楽屋裏で、今度芸歴20年のヤツ集めて芸人成人式やろうか言うててね」と、ベテランを祝う機会を設けたいと話すせいじ。また、「売れかけたやつが多いな」と30組を見渡してポツリと漏らしていました。
この中でいちばん芸歴が長いのはハブサービスの21年だという話題になり、せいじが「でも、金のためにやってるんちゃうやろ?」と聞くと、ハブサービスも「そうですね、ここまできたらストレス解消です」と答え、笑わせます。
いよいよ集計が終わり、ランキングを発表することに。ランキング発表はなぜか、この日「R-1チャンピオンなのに、今日は腹よじれるくらいスベった」「たぶん最下位」と自ら申告した中山功太が読み上げることに。1位から20位まで順番に発表し、ここまでに自分の名前がなかった中山は「......まだ僕が読みます?」と確認しつつ、読み上げていきますが、残念ながら(?)中山は最下位ではなく29位。これには「スベるならスベりきらせてくれ!」と叫び、会場の爆笑を誘う中山でした。
結果は以下の通り。
「A STAGE」
1位:井下好井
2位:うるとらブギーズ
3位:ブロードキャスト!!
4位:ツーナッカン
5位:田畑藤本
6位:ジェラードン
7位:TEAM BANANA
8位:チャド・マレーン
9位:イシバシハザマ
10位:すゑひろがりず
11位:ボーイフレンド
12位:シマッシュレコード
13位:レアレア
14位:まえうしろ
15位:タモンズ
16位:どりあんず
17位:天狗
18位:ダイス
19位:サルゴリラ
20位:ラフコン
「B STAGE」
21位:ハブサービス
22位:ランディー・ヲ様
23位:大谷健太
24位:江戸川キャデラック
25位:アイパー滝沢
26位:マドンナ
27位:ジンギスキャン
28位:オリオンリーグ
29位:中山功太
30位:ゲンセンシホウセン
【千原兄弟】【千原せいじ】【キクチウソツカナイ。】【オリオンリーグ】【アイパー滝沢】【ジェラードン】【ダイス】【うるとらブギーズ】【マドンナ】【ハブサービス】【ゲンセンシホウセン】【ツーナッカン】【タモンズ】【江戸川キャデラック】【サルゴリラ】【ブロードキャスト!!】【どりあんず】【ランディー・ヲ様】【イシバシハザマ】【ボーイフレンド】【まえうしろ】【ラフコン】【中山功太】【大谷健太】【ジンギスキャン】【チャド・マレーン】【天狗】【TEAM BANANA】【すゑひろがりず】【レアレア】【井下好井】【田畑藤本】【シマッシュレコード】