利根川ホプキンス・岩田が演じる緊迫感と笑いが混ぜ合わさったひとり芝居「「岩田、ひとり芝居はじめるってよvol.4」」
6月10日(日)、沖縄・よしもと沖縄花月にて、「岩田、ひとり芝居はじめるってよvol.4」が開催されました。利根川ホプキンス・岩田のひとり芝居も今回で4回目ということで、会場にはリピータらしき観客も詰めかけ、幕が上がる前から静かな熱気が広がっていました。
1つ目は「サイコパスカウンセリング」。暗闇の中、舞台上に置かれた1つのイスにスポットライトがあたり、ゆっくりと現れた岩田がそこに静かに座ります。「先生、そろそろやめにしませんか。僕に治療や矯正は必要ないということです。誰も僕の心理を読み解けない、なぜなら僕は天才だから!」と口を開きます。「犯罪を起こすということ自体が快感なんですよ!」と、サイコパスである岩田が大きな事件を起こし、精神科医と向き合っているという設定だとわかります。上から目線のサイコパス岩田が絶え間なくしゃべり続け、まるで精神科医と会話しているように見えます。なぜ、重大犯罪を起こしたかを解明していく緊迫感ある長セリフが続きますが、そのうち、「誰もが守る赤信号を無視して渡った」「絶対に起きなければいけない朝にしっかり2度寝することができる」など、その内容があやしい雰囲気に。恐ろしいサイコパスに見えていた岩田がどんどん愛らしく見えてくるから不思議です。最初と最後で人物像がガラリと変わる演目に、入り込んでいた客席は静まり返っていましたが、岩田がはけると同時に大きな拍手が巻き起こりました。
次の演目は「コールセンター」。飲めば面白くなるというサプリメントを販売する会社、そのお客様相談センターのオペレーターを演じる岩田が、様々な問合せやクレームに対応していくという内容。オペレーターと客の両方を目まぐるしく演じていきます。電話口で「そっちのサプリ飲んだけど面白くならないじゃないか!」と怒鳴り散らす客や、「告白しようと思ってるけど上手くいかない、どうしたらいい?」など、サプリに関係ない相談をしてくる客まで、バリエーション豊かな人たちが次から次に登場します。ガラの悪い男性、気の小さそうな男性、ゆっくり話すおばあさん、関西弁の気のいい兄ちゃんなど、あらゆる年齢と性別の登場人物を演じる岩田。クレームをひたすら聞き、無難に対応していくオペレーターが、電話先の他人と会話を深めながら人として近づいていくドラマティックなストーリーが集結に向かうと、会場は割れんばかりの大きな拍手に包まれました。
【利根川ホプキンス・岩田】