13日より開幕! ワッキー&おばたのお兄さん出演舞台『MOTHERマザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~』
9月13日(木)、東京グローブ座にて舞台『MOTHERマザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~』の公開ゲネプロが行われ、ゲネプロ終了後の囲み取材に主演の大林素子さんを始め、ペナルティ・ワッキー、おばたのお兄さん、脚本・演出の藤森一郎氏が登壇しました。
9月13日より東京グローブ座を皮切りに全国4カ所にて上演される舞台『MOTHERマザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~』は、大東亜戦争末期の時代、特攻隊員たちから"母"と慕われた実在の人物"鳥濱トメ"の半生を描いた作品。当時、特攻隊員たちが出撃前に連日訪れた軍指定の食堂「富屋食堂」を舞台に、特攻隊員たちの葛藤や彼らを見送る富屋食堂のおばちゃん(トメ)の心情など、そこで繰り広げられる人間模様を描いた心打たれる作品です。
初演から今年で10年目となる今作では、1人ひとりそれぞれの思いを抱えながら出撃していく特攻隊員の心の葛藤や家族への思い、また戦争や平和への思いなどがていねいに描かれ、特攻隊員やその家族、鳥濱トメやその娘たちの気持ちが観るものにひしひしと伝わってきます。
ゲネプロとはいえ、本番さながらの熱の入った出演者の芝居に、会場のあちこちからはすすり泣きの声が。しかし、ただシリアスなシーンばかりというわけではなく、ときおりクスリと笑わせるシーンやほのぼのとするシーンなどもあり、観るものを飽きさせません。終演後、会場からは心からの大きな拍手が起こっていました。
囲み取材でゲネプロを終えたばかりの心境を聞かれると、今作、13・14日の3公演に出演するおばたは「今回外部での芝居が初めてだったので、とにかく迷惑だけはかけないようにしようと思ってました。実話に基づいた作品なので、実在した人々に敬意を持ってみなさんが作品に取り組んで、本番に向けてしっかりやっていこうという気持ちがゲネにも表れていたのかなって。今は自信を持ってお届けできるという気持ちです」と、手ごたえを感じたことを明かします。
ワッキーは「今年で今作に出演するのは6年目なんですが、これまででいちばん稽古に出られていなくて(笑)」と嘆きつつ、「僕は"自分が演技なんて......"と思っているので、とにかく、自分は特攻隊を率いる隊長であるということだけを言い聞かせて、気持ちを込めてできたんじゃないかと思っています」と謙遜気味に話します。
鳥濱トメ役を演じる大林さんは、「今年でトメさんを演じて10年目なので、感慨深い思いもありますが、10年目だからこそ初心に戻って、今までのトメじゃないトメで向き合いたいなと思って今日までやってきました。トメさんはすごく偉大な方で、心も大きいし優しいし、全然届かないものがいっぱいあるんですけど、そこは私なりの体の大きさで(笑)愛情に変えて。ゲネが終わって、今、ちょっと新たな自分になれるかなという気持ちです。座長としては、とにかく全公演最後まで無事に、ケガなどもなく終わればいいなと思いながら毎日生きています」と、座長としての責任を感じていることも明かしていました。
脚本・演出を担当している藤森氏は、ゲネプロの出来をよかったと話した上で、「これまでの経験から言うと、ゲネプロがよかった公演はだいたい本番でヘンなことが起きる(笑)ので、みなさん、ぜひこの緊張感を持続させたまま本番を迎えてもらいたい」と、出演者にエールを送っていました。
稽古中のエピソードを聞かれ、おばたが「稽古前に毎回行われた教練(当時の軍人の訓練や筋トレのようなもの)が印象的でした。昔やっていた部活の気持ちがよみがえってきて......理不尽なところも含めて(笑)。教練をするシーンはないんですけど、演じる上で内側から役作りをしていこうという気持ちを感じました」と答えると、大林さんが「稽古初日から、誰よりもいちばんセリフが完璧でビックリしました」とおばたに驚いたことを明かします。
するとおばたが「これまで僕はいろんな人に迷惑をかけてきたので......(笑)」と笑いを誘いつつ、迷惑をかけないようにと稽古初日からセリフを覚えていったことを明かします。それに対してワッキーも「おばたを誘ったのは僕なんですけど、そのことを大林さんから聞いて、おばたを誘ってよかったなって」と先輩として誇らしそうにコメント。大林さんも「ワッキーはホントにいい人を連れてきてくれたなと思いました」と、改めて2人に感謝の気持ちを述べていました。
ワッキーは、奥さん役の女優さんが稽古に合流するのが遅れたため、先に稽古を進めていたワッキーが段取りを優しく教えていると、女優さんが急に感情がこみ上げてきてボロボロと泣き出してしまったというエピソードを披露し、「みんな感受性が強いといいますか、この作品を深く理解しようとして、体に染み込んだ状態で本番に臨んでいる。ベクトルが同じ方向に向かっていることをすごく感じます」とコメントします。
最後に意気込みを聞かれ、「当時の人たちの思いを乗せて、僕たちの思いが少しでもみなさんにお届けできればいいなと思います」(おばた)、「熱意を持って挑んでいて、その熱は熱ければ熱いほどいいなと思っています。最後まで熱意を持ち続けたい」(ワッキー)、「戦争を題材にしているとはいえ、どこか今の時代にリンクしなきゃいけないと思っていて。この物語は、国から死ぬことを強要されるという、言ってみれば究極のパワハラのようなもの。今作を見た人が、『国ってなんだろう?』と考えるきっかけになればいいなと思います」(藤森)とそれぞれが意気込みを語るなか、主演の大林さんは「私たちはもちろん戦争を知らない世代ですが、73年前に本当にあったことが組み込まれていて、芝居であって芝居ではないような作品です。どうしても知ってもらいたい歴史が今作にはあると思いますし、次の世代に伝わっていくべき物語だと思っています。ぜひ見にいらしてください!」と熱く語っていました。
【ペナルティ】【ワッキー】【おばたのお兄さん】
『MOTHERマザー~特攻の母 鳥濱トメ物語~』
■脚本・演出:藤森一朗 (Air studio)
■出演:大林素子 / 杉江優篤 / 佐々木絵梨花 / 河野うさぎ / 宮澤有 / 都布良ひとみ / 三浦剛 / 平安伸伍 / 日出郎 / 藤森太介 / 松本健司 / おばたのお兄さん / ワッキー(ペナルティ) / 他
【東京公演】
日時:2018年9月13日 (木) ~2018年9月17日 (月・祝)
会場:東京グローブ座
全席指定(前売):7000円(税込)
【仙台公演】
日時:2018年11月10日 (土) ・11日 (日)
会場:日立システムズホール シアターホール
全席指定(前売):4000円(税込)
【福島公演】
日時:2018年11月14日 (水)
会場:福島テルサ FTホール
全席指定(前売):4000円(税込)
【会津若松公演】
日時:2018年11月17日 (土)
会場:会津若松市文化センター 文化ホール
全席指定(前売):4000円(税込)
※電話予約(4会場共通)
カンフェティチケットセンター
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