子どもたちがボールを持って駆け抜ける!『ウィルチェアーラグビー教室~車いすスポーツの楽しさを知ろう!~』レポート
10月21日(日)、新宿スポーツセンターにて『ウィルチェアーラグビー教室~車いすスポーツの楽しさを知ろう!~』が開催されました。
『新宿区×よしもと ワクワク! スポーツ体験プロジェクト』は、新宿区民がスポーツを通じて、元気で健康的な生活を送れるよう、子どもからシニア世代まで、全世代の方々が楽しんで参加できるスポーツ体験イベントのこと。
オリンピック・パラリンピックを経験したトップアスリートなどに講師としてお越しいただき、実技指導及びスポーツの楽しみ方を学べる場を提供しています。各体験教室には、よしもとのお笑い芸人が多数参加。笑いあふれる環境にてスポーツを楽しめる内容となっています。今回のテーマはパラリンピックの正式競技に選出されているウィルチェアーラグビーです。生徒として小学生のお子さんが参加しました。
まずはMCの麒麟・田村裕、ピスタチオ(伊地知大樹、小澤慎一朗)、大西ライオンが登場します。大西は風邪気味だったそうで「どこかのタイミングで服を着たいと思います」とコメント。一方で小澤は、イベントのためにウエアを新調したと言い「(この日に)かけてまいりました!」と意気込みを語りました。
続いて、リオパラリンピック ウィルチェアーラグビー銅メダリストの官野一彦さんと若山英史さんが登場します。お2人は銅メダルを持ってきており、実際にメダルを手にした大西や伊地知は「重い!」と興奮。官野さんはオリンピックのメダルとパラリンピックのメダルの違いについても言及。パラメダルの方には点字があったり、振ると音が鳴ることを説明してくれました。
まだなじみの少ないウィルチェアーラグビーについて官野さんや若山さんが説明します。車いす同士でぶつかってもいい競技だそうで、その衝撃は官野さん曰く「軽自動車の衝突と同じくらいの衝撃」とのこと。出場するのは四肢に障害を持つ方々で、4人対4人で対決を行います。どちらかというとラグビーよりアメフトに近いそうで、前にボールを投げてもOKなのだとか。
また、攻撃型と守備型で車いすの形状が異なり、守備型は前に突き出しているバンパーを使って相手の攻撃や選手の進入を食い止めるそうです。
ボールはバレーボール5号球を基に開発されたもので掴みやすいのが特徴。ボールをパスをしたり膝の上に置いてゴールに向かい、コーンの間をすり抜けられれば1点となるそうです。このほかにも、お2人が詳しくルールを説明。官野さんと若山さんがウィルチェアーラグビーに出会ったきっかけなどが明かされ、子どもたちは真剣に話を聞いていました。
いよいよ体験です。乗り方を説明し、子どもたちや保護者の方も実際に乗車。初めて乗る子もいれば、何度か体験したことがある子もいたようですが、それぞれ先生の言うことに従っていました。ちなみに競技用の車いすはオーダーメードだと100万円以上するものがあるそうで、官野さんのものだと160万円するとのこと。それを聞いた田村は「俺の家のクルマより高い!」と驚いていました。
まずは車いすに慣れるため、体育館を往復。なかなか前に進まずタジタジになる生徒もいましたが、最終的にみんな上手になっていきます。ターンについて官野さんは「ゆっくりターン、急ターン、その場でのターンの3つしかない」と紹介。子ども達も練習をし、何とか乗りこなせられるようになっていきました!
今度は学んだことを生かしてリレー対決です。一生懸命駆け抜ける様子に、周囲の人たちも力いっぱい応援します。また、スポーツ万能の大西に、官野さんが勝負を挑みます。官野さんがバックで走るというアドバンテージがあったものの、大西は追いつくことができませんでした。
続いてこの競技の醍醐味でもある衝突を体験します。車いすで完全に守られているため、ケガをすることはありませんが、あまりの衝撃にビックリ! 子どもたちも驚いていました。実際にやってみた田村らも「安全性が高い」「ストレス発散になる」と感想を語ります。
最後にミーティングをして試合を行いました。口頭で紹介しただけなのに、あえて車いすをぶつけて相手の選手を食い止める生徒がいたり、ディフェンスする相手をスルスルとかわし、ゴールに突き進む子がいたりと、白熱&華麗なプレーがたくさんあって大盛り上がりとなりました。先生らも「スカウトしたい!」というほど才能ある選手がたくさんいたようです。
最後にお2人は「たくさんのスポーツに出会って自分の可能性を見つけてもらって、"楽しい"と思ったことは、どんどん挑戦してください」と応援コメントを残してイベントは終了しました。