優勝は「ハンサムトンカチ」!「RUSH #19~ヒーロー★ヒロインになるのは誰だ!?~」
11月23日(金)、東京・神保町花月にて「RUSH #19~ヒーロー★ヒロインになるのは誰だ!?~」が開催され、NSC24期生の22組が出演しました。
本ライブは、現在よしもとクリエイティブ・エージェンシーが創立した芸人養成校、「NSC東京」に通っている現役生が出演するネタライブ。また、今回はお客さんの投票による審査で現段階のいちばん面白いコンビを決めてしまおうという、NSC生にとってはたいへん重要なライブでもあります。
さらに、この日の優勝者には、このあと開催される「RUSH#20、#21、#22の優勝者と4組合同でYouTube配信ができる」というご褒美つきとあって、出演芸人の気合も充分!
MCの3時のヒロインから紹介され、まずは7組が続けてネタを披露。
トップバッターの「アニマルシロップ」は漫才を披露しますが、練習をしすぎたせいで声が出ないという痛恨のミスで、ネタの内容よりも声のユニークさが目立つ漫才となってしまいます。
続く「フランポネ」も漫才を披露するのですが、こちらはスイス出身の外国人女性と日本人男性の夫婦漫才コンビ。こちらもまずはそのルックスに度肝を抜かれるお客さんが多かったよう。
人形のヒデキくんと「男女間の友情について」話し合うピン芸人・すがいは、続いて「女と女の友情」「男と男の友情」について、ヒデキくんにそのアリナシを問うのですが......。話が徐々にあらぬ方向にいってしまい、くすくす笑いが広がるコントとなりました。
「二人の夏」も、フランポネに続いて男女漫才を披露。ラーメン店の店員に扮した女性が、そのヘンテコな接客ぶりで、客(男)を翻弄するというドタバタを演じます。
5組目に登場したのは「牛頭」。ウシガシラ、と読む変わった名前のコンビはコントを披露。「一緒に松茸ごはんを食べよう」と約束していた友達が、おみやげに味の濃いエビチリを持って現れたことに対してブチギレる男に笑いが起こっていました。
続く「おばあちゃん」は、その名のとおり(?)年配の女性が一人語りのネタを披露します。登場するなり「介護保険って知ってます?」と客席に話しかけ、最初のつかみで見事に笑いを起こしていました。
最初のネタブロックのトリを飾ったのはトリオの「お茶濁ス」。ひとりが「ジャンケン必勝法を知ってます!」と豪語し、3人はジャンケンを始めますが......。個性の強い3人のコントを、お客さんも興味津々で見守ります。
予選第1ブロックが終了したところで、ネタをした生徒に話を聞くため、7組が集合します。3時のヒロイン・福田が「"おばあちゃん"って、コンビ名かと思ったらほんまにおばあちゃんやん!」と驚くと、おばあちゃんはニッコリ。「いや話うまいですね!」とほめますが、「笑って天国に行きたい」というおばあちゃんに「気つかうわ!」とツッコむ福田でした。また、フランポネは結婚6年、コンビ結成2カ月だそうで、「結婚の方が長いパターン、珍しいんちゃう?」と感心されていました。
続いて第2ブロックへ。最初に登場したのは「ヒノトリ」。自らのネタを「ファンタスティックコント」と題し、未来の3Dケータイが出てくるコントを披露します。また、勝手にアンコールを始めるなど、まさに「未来のコント」を体現(?)する2人。
2組目は「大角学」。変わったコンビ名かと思いきや、ピン芸人の名前だったのですが、現役の税理士だという変わった経歴を生かしたネタで、お客さんを感心させていました。
「ワンダーランカー」は、"ファンへの神対応"をテーマにした漫才を披露しますが、やってくるファンが変わった人で、シミュレーションがなかなかうまくいかず......。
続く「ポンプラス」は、泣いている子どもをあやす方法についてシミュレーションしますが、子どもを泣き止ませるために"新しいお母さん"を連れてきたり、アンパンマンではなくなぜかジャムおじさんを連れてきたりとトンチンカンなあやし方で笑わせます。
5番目に登場したのは「サマソ」。コンビニでバイトをしているという片方が、もう一人から「店員のやり方を教えて」と言われますが、なぜかすべての言葉が「カムカムレモン」に聞こえてしまい......。オチがわかっていても笑える、不思議な漫才を披露していました。
「フラワーロック」は"屁"をテーマにした漫才を披露。屁が勉強を教えてくれたり、ファッションにもアドバイスしてくれるだけでなく、デートをすると彼女の屁と会話をする......と言い出す、かなりシュールな漫才で沸かせます。
第2ブロックのトリはピン芸人「セイゴマン」のコント。なんでも叶えることのできるランプの魔人に、「代わりにバイトやって」と、居酒屋のバイトのヘルプを頼む男。その願いの内容に納得がいかないながらも、しぶしぶ居酒屋のバイトの面接を受ける魔人の様子が笑いを誘っていました。
第2ブロック登場後も全員集合し、トークコーナーへ。福田が「さっきのブロックに比べて、正統派やなぁ」と感心しながら、サマソに年齢を聞き、26歳と聞くと「正味50歳ぐらいかと......」とその貫禄っぷりに驚きを見せます。
第3ブロックは全8組が登場。トップを飾ったのは「ハンサムトンカチ」です。"お年寄りクイズ大会"をテーマに、いろんなおじいさんを演じ分ける器用さを見せ、勢いのある漫才を披露していました。
続いては木山タクノリ。"命をもてあそぶミスターK"に扮し、覆面姿でモニター越しに集められた人々に話しかけるのですが、どうにもクールになりきれず......。ところどころに人のよさが出てしまうミスターKに笑いが起こります。
3組目の「ヨシカワ」は、「今いちばん女子ウケする職業は料理人」だと言い切り、料理人に扮するのですが、何を作っていても最後にできあがるのがチャーハンになってしまうという驚きの料理技(?)で沸かせる漫才を披露。
「ササタニ」は自分のことをみんなに知ってほしいので、自分の「トリセツ」を作ってきたと明かし、"好きな〇〇"をどんどんあげていくのですが......。
ピン芸人・そのこはJRの電車の音などをキーボードで再現したり、『サザエさん』のタラちゃんやJRのアナウンスなどのモノマネを披露するなど、ピン芸人ならではの小技を効かせた芸を披露しました。
6組目に登場したのは、この日唯一の女性コンビ・チョコレートランド。好きな人ができたのだが、どうしたらいいかと相方に聞きますが、肝心の相方はカブトムシとクワガタの話題など、恋バナとは無関係のウンチクを話すばかりで......。
「ひょっとこおかめ」は"アヒルの初恋"というコントを披露。アヒルとハクチョウの恋物語(?)なのですが、着ぐるみが出てくる中、ほとんどセリフもなく、音楽のみで進行するという斬新なコントでした。
大トリを飾ったのは男女コンビの「楽しい夜更かし」。それぞれインスタにハマっていたり、自転車を練習しているという2人。男が家の中で自転車を練習中に転んで不思議な体験をしたと話すのですが、それがどう聞いても臨死体験にしか聞こえず......。
最後の3ブロック目の全組が終了したところで、第3ブロックの出演者が勢ぞろい。ミスターKやアヒルがそのままの姿で集合したのを見て、福田が「顔出さへん人多くない?」とツッコミを入れます。するとミスターKは「まさかのかぶりものかぶりですよ!」と言いますが、サラッと流されていました。
女性コンビが1組しかいなかったところで、最近の傾向を聞くと、「最近は男女コンビが多い」という話を聞いて「そうなんや~!」と驚く3時のヒロイン。するとかなでが、前のコンビを組んでた時にRUSHに出たことがあるが、その時のMCも福田だったことを明かします。すると福田は「へぇ~っ、私、RUSHのMCやってたんや~」と、完全に人ごとのような発言で笑わせていました。
ゆめっちは、自身が出演するNSCの卒業ライブに行く途中で交通事故にあい、足を引きずりながら出演したそうで、「なんかね、不運なの~」となぜかニッコリ。すると、ここでようやくアンケート集計が終わり、それぞれのブロックの優勝者3組(お茶濁ス、ヒノトリ、ハンサムトンカチ)が決定!
最後はその3組がもう一度ネタを披露し、最後はお客さんの拍手で優勝者が決定されます。ヒノトリは先ほどと同様"伝説の剣を抜く"というファンタスティックコントで笑わせ、ハンサムトンカチは競馬とバーゲン会場が似ているといい、バーゲン会場でのおばさん同士の攻防を競馬の実況中継のように迫力ある早口で解説し、会場を沸かせます。最後にネタを披露したお茶濁スは、銀行強盗をシミュレーションするのですが、ことごとくうまくいかず......。強盗のくせに、何度も落ち着こうとする姿に笑いが起こっていました。
3組のネタが終わったところで出てきた福田は一言「全員売れそう!」と言い放ち、みんな嬉しそうな表情を浮かべます。ラストは3組が集合し、お客さんに拍手をしてもらった結果、優勝はハンサムトンカチに決定しました!
「嬉しくて泣きそう」という2人は一緒に住んでいるそうで、仲のいいコンビなんだとか。NSC24期生がネタで優劣を決めたことは今回が初めてらしく、生徒たちにとってもレアな体験だった『RUSH #19~ヒーロー★ヒロインになるのは誰だ!?~』は大盛況のうちに幕をおろしました。
【3時のヒロイン】