6月23日(日)、新宿・ルミネtheよしもとにて、友近の単独ライブ『友近チャンネル』が開催されました。
これまでも定期的に単独ライブを開催し、毎回“やりたいこと”を思う存分に盛り込んできた友近。 約1年半ぶりとなる今回の単独ライブも、そんな友近の“やりたい放題”を見届けようという観客のみなさんで、会場は超満員。立ち見が出るほどの大盛況となりました。
スーツに金髪という外国人女性キャスター風のいでたちでステージに登場した友近は、いきなり「ハロー、エブリワン!」と英語でしゃべりだします。
すると、その声に被さるように「みなさんご機嫌いかがでしょうか」と“同時通訳”のアナウンスが。海外ニュースの日本語同時通訳放送を舞台上で完全再現した友近の職人芸に、客席からはドッと笑い声が起きます。
単独ライブのナビゲーター的な役割であるこの“キャスター風”キャラクターになりきって、友近は「みなさん、ここで行われたことは他言は許しません。絶対に、絶対になんです」と観客のみなさんに念押し。テレビでは見られないネタへの期待が高まったところで、いよいよ『友近チャンネル』がスタートしました。
ライブは、友近演じる様々なキャラクターが、あらゆるジャンルのチャンネルに登場する形式で展開。
「アニマルチャンネル」では、アシカショーのお姉さんになりきり、なめらかな口調でショーを再現していきます。
突然英語で掛け声をかけたり、ちょっとしたギャグを織り交ぜたりと、アシカショーを見たことがある人なら誰もが「わかるわかる!」と言いたくなるような細かい描写に、観客のみなさんも大ウケ。
また、「芸能裏チャンネル」では、引き受けてもらうことが難しい仕事を引き受けてもらうため、大御所タレントと交渉する“交渉人”にふんした友近。
話題になったあの大物ミュージシャンの仕事や、あの女優の映画はすべて携わっている、とひと通り裏話を語った“交渉人”は、とある女優のもとへ、イメージとは程遠い商品のCM出演を引き受けてもらうべく交渉に向かいます。芸能人の“イメージ”を巧みに盛り込んだ、彼女の鋭い観察眼が光るネタとなっていました。
また、一世を風靡したネタ番組をパロディ化したチャンネルでは、いかにも当時番組に出演していそうなピン芸人“NNR”になりきってネタを披露。
「あるわけない、でもありそう♪」というフレーズが印象的なこのピン芸人の衣装(Tシャツ)は、ロビーでグッズとして販売もされました。
そして中盤の「クイズチャンネル」のコーナーでは、東京公演のみのスペシャルゲストとして、ますだおかだ・岡田さん、FUJIWARA・藤本、バッファロー吾郎・竹若が登場しました。
「大先輩で、『この人とは何かしたいな』と思うメンバーばっかりです。このメンバーが来たということで、本当にしょうもないことをしたいなと思ってます」と宣言した友近でしたが、その言葉どおり、最初に行われたのは“画面に映ったモノを見て思ったことをただただ言う”というシュールな企画。しかし、いざ一発目に東京スカイツリーが画面に映ると、4人ともが「え~と、え~と」と躊躇して誰もしゃべり出さないというハプニングが起こります。これには会場も大爆笑!
その後はさすがのメンバーだけあって、“さるカニ合戦”のイラストが出れば「猿がカニを殺すってどうかと思う」(藤本)「俺もそう思う」(岡田)、“大漁旗”の画像が出れば、「大橋ぎょせん!」(竹若)、「ぎょせんのクイズダービー!」(藤本)、昔懐かしい形の“ラジカセ”の画像が出れば、「肩に背負って歩く」(友近)、「おかん黙って!ちょっと今録音するから~」(岡田)、「120分テープはよく絡まる!」(竹若)と、次々に発想が飛び出します。
続いては、1人が出題者となって徐々にヒント出し、誰・何のことを言っているのかを他の3人が当てるというクイズを。ここでも芸能人・有名人や様々なジャンルのマニアックな知識が飛び交い、会場は大盛り上がり! 大いに楽しんでいた様子の友近は、「みなさんいらんことよう知ってるんですよ。いらんことする番組ができてほしいんです!」としみじみ語っていました。
続く「ドラマチャンネル」のコントでは、友近が主演した2時間ミステリードラマをモチーフに、なんとそのドラマで実際に共演した女優の山村紅葉さんがゲストとして登場!ステージが明転すると、ドラマのラストシーンと同じシチュエーションに山村さんと友近が立っているというサプライズに、観客のみなさんからはどよめきが起こっていました。
コントでは、山村さんがどんなキーワードにも過剰に反応し、ミステリーに結びつけるキャラクターを熱演。 長ゼリフもなんなくこなし、強烈なキャラもかわいらしく演じきってしまう山村さんに対し、このコントでは友近が冷静なツッコミに徹して笑いを誘っていました。
そしてラストのコント「討論チャンネル」では、友近が討論番組の司会を務める女性キャスターになりきり、“テレビの未来を考える”というテーマで討論を。
女性キャスターが一般の人たちと激論を交わすという設定を一人で見事に再現していくのですが、飛び出す意見がテレビでは放送できないような毒舌だったり、今話題になっている芸能ネタだったり…。一時も目が離せない展開に、観客のみなさんも爆笑しながら引き込まれていました。
こうしてすべてのコントが終了。幕間に流れたVTRでも、大御所芸人のモノマネロケを敢行したり、出身地である愛媛の都市伝説を追ったり、自身がCMに出演している商品を宣伝してみたり…と、細部までとことん友近のこだわりが詰め込まれた単独ライブとなりました。
エンディングで再びステージに登場した友近は、「自分で振り返ると、ゾッとしますね(笑)」とあまりのやりたい放題ぶりに、ふと我に返ってポツリ。続けて「おそらくDVDにもできないし、テレビでもできないんじゃないかなと思うので、本当に来てくださったみなさん、ありがとうございました!」と客席に向かって感謝の気持ちを表すと、友近の“やりたい放題”を愛する観客のみなさんからは、大きな拍手が起こっていました。