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2016年1月19日 (火)

売上げ目標は5000万部!?  笑い飯・哲夫の新刊『ブッダも笑う仏教のはなし』が発売!

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笑い飯・哲夫の3冊目となる新刊『ブッダも笑う仏教のはなし』の発売記念イベントが1月19日、大阪・なんばのジュンク堂書店千日前店で行われました。

仏教の話を哲夫流におもしろおかしく、そして分かりやすく説いた著作で、完全書き下ろし。執筆期間は約3ヶ月でした。出版のいきさつは、版元であるサンマーク出版の担当編集者から直接、お手紙をいただいたことから。みうらじゅんさんとの仏教に関するトークイベントをご覧になった編集者の方から「仏教全般の本を出していただきたい」とご依頼があったそうです。そして主に移動中に執筆し、このたび発売日を迎えました。

発売記念イベントのサイン会を前に、出版にあたっての心境を語った哲夫。麒麟・田村の『ホームレス中学生』が280万部の売上げを記録し、平積みにすれば富士山より高く、縦に積むと大気圏を抜けるというその迫力にあやかり、「この本もできれば縦に積んで、月に到達すれば何か仏教めいたことになるんじゃないかなと思います」とヒットを祈念しました。

そして書籍といえばやはりこの方、ピース・又吉の名前も挙がりました。又吉とは飲み友達という哲夫、直木賞作家の西加奈子さんとも親しく、「直木賞の友達、芥川賞の友達がいてる中で、今回3冊目の出版物になるのに何も賞がないというのは一緒にいて恥ずかしい思いをするので、"本屋大賞"がいただけるとすごくうれしいなと思います」と野望も明かしました。

2009年には処女作『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』を出版した哲夫。新刊は、この般若心経の本に比べると表現が穏やかで、「上品な方にも非常に読みやすいような内容になっているのではないかと自負しています」と自信を覗かせました。

独学で仏教を学んできた哲夫。新刊は先の般若心経の本より詳しく書いてほしいというご依頼があったことから、日本の宗派など掘り下げて執筆。仕事の合間に図書館に出向き、文献を調べて完成させました。

「調べた内容を分かりやすく書きました。図書館に行って僕も勉強したので、相当前よりも賢くなったと思います。いろいろ調べていくうちに、僕の中でも発見があり、日本の事例のあらゆることは仏教が基になって出来上がっているものが多いんやなと改めて実感させてもらいました」。一方で「仏教の調べものが仕事で、その仕事が終わったら息抜きに社会問題に関する文献もすごく読んで、世界情勢にも詳しくなりました。2015年はすごく賢くなれた一年だと思います」と振り返りました。

ですが、その内容はいたってカジュアル。「居酒屋でこんな話をしたら盛り上がるよというようなうんちく話も入れています。居酒屋で使えるような豆知識系の内容も盛りだくさんに入れています」と気軽に読めることをアピールしました。

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そんな哲夫の仏教観が漫才のネタ作りにどう生かされているのか?という質問もあり、ほとんど関係ないと話しつつ、「僕が結構(漫才のネタの)設定を決めるのですが、それを相方(西田)に伝えると断られることが多いんです。そのときイラッとするのですが、"あかん、あかん、そんな怒ったらあかんってお釈迦様言ってたでしょ"みたいな、腹を立てずというようなところは仏教観に基づいているかもしれないですね」と自己分析。

自分は煩悩の塊だという哲夫に、「積み上げたら月まで届け」という思いも煩悩の一つか?との問もありました。それは否定せずでしたが、「今回はこの売上げを全部、生き銭にして社会貢献をしようと思っています。具体的に考えてはいますが、今はちょっと内緒です」とプランがあることを明かしました。ちなみに、目指す発行部数は「前代未聞の5000万部。日本人の2、3人に1人は持っているような感覚ですね」と大胆発言も出ました。

「本を紹介するビブリオバトルの高校生大会の審査員に呼ばれて行ったことがあるのですが、同じ審査員の中に作家の辻村深月さんがいらっしゃって、高校生には辻村さんファンがいて、辻村さんの本を持ってきて「サインください」と言っていたんです。それがすごくうらやましくて。この本(『仏教のはなし』)も、ビブリオバトルでオススメしてくれる人たちが出てきてくれたらうれしいなと思います」。

過去作についても聞きました。西さんが小説『ふる』を執筆される際、『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』を読んで思いついたと話されたことがあったそうで、「それはめっちゃ嬉しかったですね」と顔をほころばせました。また、2作目の官能小説『花びらに寄る性記 』では、思春期の青少年、少女たちの想像力を養わせるために書いたとか。そうして仏教、エロス、仏教と続いたので、次回作はエロスの路線を考えているそうです。

幼い頃は仏教好きであることを知られるのが恥ずかしかったと哲夫。「ブサイクな女の子をひそかに好きになってしまったような気持ちと一緒ですね。カワイイ女の子やったら友達と相談しやすいじゃないですか。"あれ、カワイイもんなぁ、俺も好き"とか言うヤツがでてくるけど、1人だけブサイクな女の子を好きになったら、友達に相談もできません。実際、小学校のときそうだったんです。みんなから"ゴリラやんな?"と言われているような子を好きで。子供のときに仏教が好きだったというのは、そんな気持ちに似ています」と淡い心情も吐露。そんな哲夫の仏教への愛が詰まった一冊、『ブッダも笑う仏教のはなし』は全国の書店で発売中です。書店で見かけた際には、ぜひお手にとってください!

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『ブッダも笑う仏教のはなし』
笑い飯 哲夫【著】
発売中 定価1404円
サンマーク出版

【笑い飯・哲夫】