ハブサービス優勝!「これで生活が楽になる」と優勝賞金1000円を掲げる!?『世界キワモノ演芸2015』レポート
2015年12月23日(水・祝)、東京・ルミネtheよしもとにて『世界キワモノ演芸2015』が開催されました。
こちらは、90年代からスタートした伝説的なカルト(?)イベント。芸人たちがこの日限りの"キワモノ"と謳われるパフォーマンスを披露するとあって、コアなお笑いファンからは根強い人気を誇ります。
今回のMCを務めるのは、マンボウやしろ。クリスマスイブ前日の貴重な祝日ということもあって、「なぜここですか? 映画館では『スターウォーズ』も『妖怪ウォッチ』も上演しているのになぜ?」と観客へ問いかけながら「世界と人類の暗号を解いた人だけがここにいる」とつぶやいて自らの問いに対する納得をなんとか見つけようとします。
今大会のコンセプトは、"極限はここで決める"。マンボウやしろは「賞金1000円を懸けて戦います!」と開会を宣言しました。
1回戦から「SNSの投稿はなしに!」(マンボウやしろ)という箝口令が敷かれるほど、奇妙な攻防が目白押し。オナラ芸を得意とする市川こいくちは、匂いをなくすために「丸2日、食事していない」とこの大会への意気込みを露にするも、本イベントのレジェンドであるシベリア文太に敗れます。
1回戦第3試合でハブサービスVSわんわんもーもーが登場すると、マンボウやしろは「いよいよ本物が登場しました!」と絶叫。たかぴんのふわふわとした不思議なキャラクターが光った「2015年のキワモノホープ」との呼び声も高いわんわんもーもーでしたが、優勝経験もあるハブサービスに敗退。審査員の放送作家・石原健次さんは「こっちに来ちゃいけない! しっかりしたネタもできそうですから」と彼らのキワモノ入りを制しながら、「ハブサービスのネタ中、客席から"カワイイ"って声が聞こえたので、カワイく見えるまでみたい」と投票した理由について説明します。1回戦第4試合で「明太子おにぎりが食べられない」という冒頭からシュールなパフォーマンスを展開したペナルティ・ワッキーは、ワハハ本舗からの刺客・光野亜希子さんに敗れてしまいました。
1回戦第5試合でありんくりんを破ったのは、ですよ。。昨年10月、劇場ロビーで20日間ショーを開催したことによって、「1回で15回くらい"あーい、とぅいまてーん!"をやるとなると、20日やったら600回じゃないですかぁ~。それで仕上がっちゃった!」と笑顔です。また、1回戦第6試合でスーパー平成ドデカバンドに勝利した天津木村は、偉人詩吟を披露。審査員泣かせとも言える濃厚な対戦に終始、頭を抱えていた審査員・犬山紙子さんは「面白くて(頭を抱えてしまった)!」と嬉々と語りました。
1回戦第7試合、女芸人対決となったツジカオルコVSゆりやんレトリィバァは、ゆりやんレトリィバァの勝利。「ゆりやんさんのダンスにやられた」(石原さん)「何、あの体型(笑)。スプリングマンやん」(放送作家・樅野太紀さん)など、ゆりやんの圧倒的なキャラクターに審査員のみなさんも釘付けです。
1回戦最後の対戦となったニューヨークVSキートンは、何度も優勝しているキートンが貫禄の勝利。マンボウやしろから「たまにある種類の悔しさを味わってるんじゃない?」と話しかけられたニューヨーク。屋敷が「そうっすね。どうやって次がんばればいいんかわからないです」と苦笑すると、マンボウやしろは「この大会のことは忘れる。それが努力よ! ニューヨークはこのまま真っ直ぐ進んでください」と激励しました。
休憩後、2回戦がスタート。客席を見渡したマンボウやしろは「大分、人数が減ったような気がしますが......トイレに行ったんだと信じましょう」と言い聞かせます。
2回戦第1試合、ホットセクシーズ(インポッシブル&ガリバートンネル)に勝ってしまったシベリア文太。1回戦でも「無理! 限界!」と顔をしかめていたのですが、今回も「限界! 代わりますけど?」と勝利放棄を提案。小道具も自ら劇場まで運んだと必死でアピールするインポッシブル・蛭川を、マンボウやしろは「お笑いに努力は関係ない!」と一蹴します。
2回戦第3試合、ですよ。VS天津木村は、木村の勝利。「2回戦になって、ネタのクオリティがグッと下がった」(マンボウやしろ)と言われ、謝罪を要求されたですよ。は、50%、100%、3%の「あーい、とぅいまてーん!」を披露して、しっかりと爪痕を残しました。
準決勝第1試合で、レジェンドであるシベリア文太を破ったハブサービス。「小道具に2800円かかったので、(優勝して)1000円を取り戻したい」と余裕の笑顔を浮かべます。
準決勝第2試合、天津木村VSキートンは、2人ともが奇しくも歌い切るという事態が発生! 結果、キートンが僅差で勝利します。「2人とも怒られるよ?」とやんわり注意した樅野さんは「より怒られそうな人を選びました」と審査理由を説明。敗れた木村は初披露したネタだったことを明かしつつ、「おばあちゃんに詩吟を習っていたので、きっと喜んでいると思う」としみじみコメントします。その言葉に乗っかるように、審査員の片山勝三さん(株式会社SLUSH-PILE.代表)が「こんな間近で伝統芸能が観られるなんて」と感動を露にするも、マンボウやしろに「いえ、感動するのはそこではないです!」とツッコまれるのでした。
布袋寅泰さんのモノマネで知られるペレ草田による独唱後、いよいよ決勝戦! ハブサービスが前衛アートのような幻想的なパフォーマンスを披露したのに対して、キートンはアニメのキャラクターをモチーフとした独創的な世界観を。「よくわからないオチだったけど、人生の一瞬を切り取ったようだった」と感想を発するマンボウやしろです。
優勝経験者らしく、2人がお互いの個性をぶつけ合った結果、4対1でハブサービスが優勝!!
優勝賞金の1000円を受け取ったハブサービスは「これで生活が楽になります!」と満面の笑みを浮かべます。そんな彼を、笑顔で祝福したキートン。「やり切りました。もう引退してもいいかなぁ」と呟くも、マンボウやしろに「この大会を節目にしちゃダメだ!」と制しました。
3時間に渡る熱戦をジャッジしてきた審査員は「本当のキワモノを観た日になりました」(犬山さん)「ハブサービスの芸は、某国民的アニメのようで見事だった。夢を観ました」(石原さん)と総評を。樅野さんは「2人のネタを観て、何を見せられているんだろう?と思った」と首を傾げながら「(ハブサービスのネタを観て)Bコースってこうして解散したんだなとわかったというか。方向性の違いを感じましたね。でも、感動しました」と分析しつつ、優勝を讃えました。
【マンボウやしろ】【ハブサービス】【キートン】【シベリア文太】【ワッキー】【デッカチャン】【市川こいくち】【ですよ。】【天津木村】【インポッシブル】【ガリバートンネル】【キャベツ確認中】【ツジカオルコ】【ゆりやんレトリィバァ】【わんわんもーもー】【ニューヨーク】【ペレ草田】【ありんくりん】