ブレイク狙う「台無しサンバ」も披露! デニス第二回単独ライブ『BLANKA』レポート
1月22日(金)、東京・ヨシモト∞ホールにて、デニス第二回単独ライブ『BLANKA』(ブランカ)が開催されました。
2回目の単独ライブにして、∞ホールへと初進出したデニスの2人(植野行雄/松下宣夫)。
21時開演とあって、落ち着いた雰囲気のなか、漫才、コント、リズムネタとバラエティあふれる内容で、1時間のステージを2人きりで魅了しました。
開演時刻を迎えると、黒子を使ったオープニングに続いて、漫才スタイルで登場した2人は、「なんで僕が登場した時、拍手少なかったん?」という松下の妬み混じりの挨拶でツカミます。
そして、「2016年、新しいデニスを見せたいな。今まで(植野の)ハーフをいじる漫才をやってきましたけど、正統派の漫才やっていきたい」と願望を口にする植野でしたが、いざ子供の頃に遊びを題材にしたネタへ導入すると「だるまさんがアルカイダ!」(松下)、「(銃を構えて)ドンムーブ!」(植野)といった、植野のハーフキャラをフル活用したネタを連発。
そして「1時間、見た目いじりよろしくお願いします!」という松下の潔い宣言でオープニング漫才を終えました。
続いては、コント『不動産』。
部屋探しで内見に訪れた植野と、その部屋を紹介する不動産店スタッフの松下とのやりとりという設定で、押し入れを確認して「ここにモハメッドとイブラハム...」といった植野の怪しい言動に笑いが起きます。
次のコント『僕がロナウドを殴るまで』でも、拙い日本語を使う植野。
大学の講義中という設定で、同級生役の松下の風邪を心配して、クスリを差し出すブラジルからの留学生ロナウド(植野)ですが......。
ロナウドの持つ黒い定規が、黒線で目を隠す何かしらに見えてしまうという奇跡(?)のシーンも。
続いては再び漫才で、松下が「普段、ハーフとしての意識が低い」と植野に説教を始め、「普段の生活からハーフを極めたら、行雄ちゃん、ハーフの頂点に立つチャンスが来てるのよ。今な、ハーフの勢力図が大きく変わろうとしている!」とまくし立てます。
松下の持つ"ハーフらしさ"の定義に当てはまれば、「ナイスハーフ!」とジャッジし、手刀で宙を切るというのが一連の流れで、例えば好きな映画を訊かれたら、『ラストサムライ』と答えるのが「ナイスハーフ!」とのこと。
好きなスパゲティなら「洋麺屋五右衛門」といった回答で次々「ナイスハーフ!」を連発し、次第にエスカレートする展開で畳み掛けました。
ラストのネタは、コント『松下考案リズムネタ「台無しサンバ」』。
その名の通り、松下考案のリズムネタで、サンバカーニバル風の衣装に身を包んだ2人が、サンバのリズムに乗せて、ラストは「台無し!」の決め台詞で締めくくるショートリズムネタを繰り広げます。
終盤は客席と「台無し!」の声を揃えるなど、大盛り上がりのひと時となりましたが、果たして新たなリズムネタとして脚光を浴び、松下の思惑通り今年のリオ五輪に絡めた仕事がもらえるのか......要注目!
幕間のVTRでは、お互いの部屋を主が留守中に来訪し、部屋を物色、リフォーム(?)する様子を上映します。
松下の部屋にはネタ帳とコント道具だけきっちり整理されていたり、植野の部屋ではフローリングで打ったうどんをマテンロウ・アントニーと試食する松下の姿も。
エンディングトークに差し掛かると、来場者へ感謝を述べつつ、「オール新ネタやから、どうなるかまったくわからんかった」(植野)、「確かに、∞ホールで単独ライブをやるのも初めてで、ふわっとした部分もあったけど」(松下)と反省モードに入るも、植野は「『台無しサンバ』、意外と楽しくできた」「ちょと恥ずかしい部分もあったけど、ブラジルの血が騒いだ。衣装もきれいだし」とごきげんな表情を見せます。
それを裏付けるように、植野がターンをする瞬間、「小さい声で『ポゥ!』って言ってたもんな(笑)」との松下からの証言も。
植野の友人を含む今日の暖かい客層を確認すると、かつてシアターDでのユニットコントで、すべりまくり、植野が誘った子が、連れてきた友人に「ごめんな」と謝るといった悲惨な出来事を回想します。
また、∞ホールから飛び出し、テレビで勝負しようとしたものの、テレビまでは届かず「エアポケットに落ちたんですよ。誰もお客さんがいないところに!」と嘆く植野に爆笑!
改めて松下から「今日からネタとかもがんばっていくということで、やっていきましょう」との宣言があり、前回の『ARLENE』、今回の『BLANKA』と単独ライブのタイトルの頭文字がABC順だと明かし、次回開催予定の『CINDY』(シンディ)での再会を誓い、拍手を浴びながら終演を迎えました。
【デニス】【植野行雄】【松下宣夫】