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2016年3月 2日 (水)

3月19日(土)に結成15周年単独ライブを開催するハイキングウォーキングにインタビュー! 「思い出は全てルミネtheよしもとにある」と松田!!

今年6月にコンビ結成15周年を迎えるハイキングウォーキングが、3月19日(土)に東京・ルミネtheよしもとにて『ハイキングウォーキング結成15周年単独ライブ「BAKAKA!」』を開催します!

かつて渋谷に常設されていた「渋谷公園通り劇場」で、芸人としてのキャリアをスタートさせた2人。それぞれ別のコンビを組んでいましたが、2001年にコンビを結成したのちは独特な個性が注目されて『爆笑オンエアバトル』(NHK)『登竜門』(フジテレビ系)など多数のネタ番組に出演。ネタ作りにも精力的に励んで、多くの笑いを生み出してきました。
満を持して迎える今回の単独ライブは、ネタづくりからやり方を変えているようで......。超若手時代を振り返ってもらいつつ、単独に向けた意気込みを語ってもらいました。

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(向かって左:鈴木Q太郎/右:松田)

 *  *  *  *  *

――結成月は6月なので少しだけ早めの開催となる結成15周年単独ライブ『BAKAKA!』。インパクトのあるタイトルですね。

Q太郎 15年ずっと連れ添った作家さんや仲間たちと話し合って決めたんですよね?
松田 そうですね。「ハイキングウォーキングってどういうイメージなんだろう」って話していたら、「バカ、なんじゃないですか」っていう意見が出て。そんなイメージあるかなぁって思ったんですけど。
Q太郎 「いや、バカですよ」って言われて。
松田 「そうか。バカなのかぁ」っていうところから決まりました。

――ツッコミ的な「バカか!」なんですか? それとも「バカか~」みたいな納得のニュアンスなんですか?

Q太郎 確かツッコミ的な感じで言ってましたね。で、平仮名とかカタカナとか色んな字面を出して「BAKAKA!」になりました。
松田 ポスターは結婚式場で撮ったんですよね。
Q太郎 笑っちゃいましたね~、これ。
松田 (笑)"何やってんだろう、俺"って途中で思いましたけど、いい記念になりました。
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――ネタ作りは進んでいますか?(註:インタビュー取材は2月上旬)。いつもは松田さん1人でつくっているところを、今回はお2人でつくられているそうですが。

Q太郎 そうですね。今までは松田さんが1からゼロまで......ふっ、ゼロじゃないわ(笑)。
松田 ゼロだったら、全然ネタ作ってないじゃん!
Q太郎 ふはは! 今までは1から100まで松田さんが全部やって、俺は台本を覚えて稽古するって流れでしたけど、今回2人で作ってるのは15周年っていうこともあるんですかね。
松田 そうですね。『M-1グランプリ2015』に出たことがきっかけでもありました。
Q太郎 『M-1』で一緒に漫才をつくって、準々決勝に行けたときは嬉しかったんですよ。最初はダメかなと思ってたんですけど、"行った! 良かった!"ってね?
松田 まぁ、2人でつくることでよりアイデアが出ますからね。正直なところ、1人でネタを考えるのはしんどくて(苦笑)。

――まぁ、そうですよね。15年も1人で考えていたのなら尚更、アイデア出しは年々大変になるでしょうね。

松田 そうなんです。今回はまず設定を出して、2人で立ち稽古まではいかないんですけど実際に動きながら、ああだこうだと話し合いながら進めています。今までにやってこなかった方法でもあるので、新しいものが生まれているんじゃないかなと思ってますけど。
Q太郎 (ネタ作りしていると)すぐミニコントになっちゃいますね。ただ、2人だけで作ってるから書き留める人が誰もいないんで、次の打ち合わせの時に忘れていることもたくさんあって。
松田 携帯電話とかICレコーダーに録画しとけばいいんですけど、してないんですよねぇ。台本にするのは僕の役目なので、あとでまとめてますけど。

――ネタは1本1本つくっているんですか?

松田 いえ。アイデアが出なくなったら、考えるネタを変えてっていう感じですね。ルミネの通路にしかない大道具を使ったコントを考えたりもするんで、ネタ合わせする場所も重要で。ルミネでできない時は、会議室とか喫茶店でできるネタを考えたり......です。で、さっきも言ったように打ち合わせのあと家に帰って台本にするんですけど、その時に思いついたことは翌日会った時に「こうしたいんです」とか「こう動いてみませんか?」って提案するようにしています。

――今回一緒に作っていてQ太郎さんは............戦力になっていますか?(笑)

Q太郎 ははははは! どうっすか?
松田 うーーーん、そうっすねぇ。戦力には............なってるのかなぁ? いや、なってると思いますよ。
Q太郎 今回は一緒にネタ考えてますから、いつもみたいに台詞を忘れちゃうこともないでしょうしね。
松田 でも、「俺、下手だから、これは松田さんがやってください」っていう設定のネタもあるんで......もしかしたら、あのネタは本番でも覚えられていないかもしれないですね。
Q太郎 確かにそのコント、設定がまだちょっと理解できてなかったり、どっちの方向に行くのか分かってなかったりするんで苦手なんですよねぇ。
松田 本番でできるかな? まぁ、2月中には全て仕上げて、3月に入ったらきちんとした立ち稽古に入ろうと思ってるから大丈夫だと思います。

――今話せる範囲でいいんですけど、記念すべき今回はどんな単独になりそうですか?

松田 オールコントです。ゲストにも出てもらうんですけど、コントにではなくちょっと違う感じで出てもらおうと。もちろん、スーパーイリュージョンにも新しく挑戦しようかなと思ってます。スーパーイリュージョンも昔とは結構変わっていたりして、一昨年とか去年の単独ライブでも新しいものが生み出しているんですよ。僕が昨年11月から習い始めたジャグリングを今、スーパーイリュージョンにも取り入れてるんですけど、今回はQ太郎さんも挑戦するんです。まだおぼつかない感じなので、本番にできるのかなっていうのが心配で。
Q太郎 今の段階じゃ、とてもじゃないけど無理です(笑)。練習し出して10分くらいしないとできないんですよね。
松田 ましてや、人前でやる初めての場が単独ライブなので、当日は相当緊張すると思うんですよね。まぁ、できるかどうかみたいなところも楽しみにしていただければ。
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――失敗してももちろん面白くなるんでしょうが、当日の成功を期待しています。改めて15周年を振り返っていただきたいんですけど、お2人は先輩後輩で、以前のコンビを解散して組んだんですよね。

松田 そうです。だから、僕が芸歴20周年で。
Q太郎 芸歴19年目です。
松田 いろいろありましたねぇ。

――昔を思い出していただこうと、若手時代を過ごした渋谷公園通り劇場でつくられていたフリーペーパーを持って来ました。が、お2人の姿は残念ながら見つけられず......。

松田 うわっ、『マヒ』だ! すごいもの持ってますねぇ~。
Q太郎 あっ、ハックルベリー! 松田さんの前のコンビの名前がありますよ。チケット代、300円ですね。ふはは!......俺、『ビッグバン』っていうイベントに出てたんですよねぇ。"月3回しかないのかぁ"と思いながら、毎月『マヒ』読んでたなぁ。
松田 (誌面を指して)これ、井上マー君ですね。若い。
Q太郎 犬の心さんもいますよ。ここに選ばれてるってことは、グイグイ来てたんだなぁ。
松田 はりけ~んずさんも若い! 別人だなぁ、みんな。人に歴史アリ、ですね。
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――(笑)当時を思い出しますか?

松田 思い出しますねぇ。これがデビューした時かぁ。............良く続けてこられたなと思いますよね。

――確かに、自分達では抗えなかった紆余曲折もありましたもんね。なんせ活動していた劇場がなくなって、池袋とか代々木とか都内のいろんな会場を転々としてライブを開催していた訳ですから。

松田 劇場は2回なくなりました。先に渋谷がなくなって、その後移った銀座(7丁目劇場)もなくなって。......最近、「公園通り劇場で観てましたよ、松田さん」みたいなメイクさんや衣装さんに良く会うんで、観ていた人もいるんだなと思うんですけど。
Q太郎 へぇ! それ、すごいですね。

――当時、チケット代が300円とか500円だったから、専門学生や大学生が多く来ていたんでしょう。みなさんも手売りをすごく頑張ってましたよね? 渋谷の街中でよく見かけました。

松田 チケットを手売りしないとライブに出られなかったんですよ。特にあべこうじが怖かった(笑)、「チケット売りなさい!」ってね?
Q太郎 みんなに言ってましたねぇ。自分が出ないのに、チケットだけ売ることもあったなぁ。
松田 (しみじみと思い出していたのに、いきなり顔を上げて)......もうイヤです!! 自分達で出るライブのチケットを売るのは当たり前だし、お客さんに来ていただきたいので売るのは当然なんです。けど、チケットを売るためにこの世界に入ったのかな?っていう気持ちになっていたというか。あれはちょっとだけ嫌な思い出ですよね(笑)。

――そういう思いっていうのは、どれくらいで払拭されたんですか。

松田 ハイキングウォーキングになって、ルミネ(theよしもとのランキング)で上がるたびにどんどんそういうことがなくなって。で、テレビのオーディションに受かってからは全部なくなりました。
Q太郎 ルミネができたのもデカかったですよね?
松田 うん。当時の『7じ9じ』っていう本公演に出ることをみんな、目標して頑張っていて。そこに出られるようになった時が、芸人人生でいちばん嬉しかったかもしれないですね。初めて『7じ9じ』に出た日は......何をやったのか覚えてないんですけど(笑)、家に帰ればわかります。いつ何のネタをあったか、全部記録してあるので。

――それはすごい。Q太郎さん、芸人人生でいちばん嬉しかったことは?

Q太郎 僕も同じですね。当時、ゴングショーに出てたんですけど苦戦していて。

――判定をクリアしていくたびに100円芸人、200円芸人......と上がっていって、500円芸人になれば本公演に出られたんでしたよね。

松田 はい。そこで上がるまでに、僕らは1年半かかったんですよ。
Q太郎 銀座や渋谷の劇場で一緒にやっていた人達は早々と上がっていって。後輩、例えばロシアンモンキーとかが先に上がった時は「くそっ!」と思って......悔しかったですね。
松田 500円芸人になったときのMCは、ハリガネロックさんで。
Q太郎 あぁ、嬉しかったー! 俺、どうやってボケたかも覚えてますよ。「やったー!」ってすげぇ喜んでたら「この喜びを誰に伝えたいですか?」って言われて。「相方です」って答えたらウケて......ウケましたよね?
松田 はい、ウケてました。
Q太郎 「隣りにいるやないか!」ってツッコまれたことまで覚えてます。そのあと、ハローケイスケさんと飲みに行ったなぁ。

――ルミネtheよしもとは、お2人のたくさんの思い出が詰まった場所なんですね。

松田 ハイキングウォーキングとしての思い出は全て、ルミネにあります。ルミネで育って世に出て、今もルミネにいますから。
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――そんな思い出の詰まった劇場で記念すべき15周年の単独ライブを開催できるっていうのは、お2人にとって素晴らしいことですね。

松田 本当にそうですね。......最近、そんなふうに感動する気持ちもなくなってたんですけど。

――確かに、松田さんの目がどんどん生気を失っているな~と密かに思ってました(笑)。

松田 ふはは! 確かにそうでしたね。結婚していて昨年4月に離婚したんですけど、結婚している間はどうしても生活することがいちばんになっていたというか。"一生この生活を守っていかなきゃいけない。そのためにどういう仕事をしていかなきゃいけない"ってことばかり考えて、やりたいことがやれなかったりと自分の中でいろんな葛藤があったんです。けど、今は好きなことをやろうという気持ちが湧いて来て、芸人としてちょっと生き返りました。Q太郎さんも離婚しましたけどね?
Q太郎 そうですね。......まぁ、愚痴になるのでやめときます!

――(笑)私生活の変化が、芸人としていい影響をもたらしているんですね。

松田 妙な緊張感や焦りもなくなりました。まぁ、僕は50歳で引退って決めてるんで、それまでただ全力でひたすらやるだけです。
Q太郎 そうなんです。50歳で引退するんですって。松田さんとコントのスタイルについて良く話すんですけど、20代とか30代前半の頃はやれた小学生ネタももうできないなって。ランドセルを背負って「ただいま!」っていうコントは(今の自分達には)合わないし、無理しているように見えるじゃないですか。だから、50歳で限界を迎えるんじゃないかって。もちろん、もっと売れていたら話は変わってくるかもしれないですけどね。

――Q太郎さんはそれでいいんですか?

Q太郎 その時が来たら、どうするか考えます。それまでは松田さんと一緒にがんばりますよ。
松田 ははは! まぁ、この先どうなるかはわからないですからね。ただ、39歳でジャグリングに挑戦するっていうのはすごいことだと思うし、今年は『R-1ぐらんぷり』に出たのも楽しかったというか。今までは嫌々出ていたところも正直あったんですけど、1年間やってきた自分1人のスーパーイリュージョンっていうのをぶつけてみたくて挑戦して。......3回戦で落ちましたけど(笑)、ちゃんとウケたからいいかと思えたし、来年も新しい1人のイリュージョンをつくって出る気でいるのでモチベーションは高いですよ。......あれ? 1人の話しちゃったなぁ。
Q太郎 ははははは! いいじゃないですか。モチベーションが上がってるんだから。

――そうですよ。ネタづくりがより楽しくなっているってことですもんね。では、今回の単独もかなり期待していいと?

松田 もちろん!『7じ9じ』に初めて出た時の気持ちで挑めているので、めちゃくちゃ面白くなるでしょうねっ!
Q太郎 ハードル上げ過ぎ!(笑)
松田 ははは! で、スベった時は「2人でつくっちゃったから。ストイックに1人でつくればよかったですね」って言います。
Q太郎 まぁ、そういう遊びができるくらいの経験は重ねてきたぞ、ということですよね。
松田 はい。心の余裕じゃないですけど、ある程度はそういうことがないと面白いことを堂々とできないですから。

――生ものである舞台ですから、何が起きても面白くはできますし。

松田 そうです、そうです。だから、今までのハイキングウォーキングを応援していただいているファンの方々はもちろん、いろんな層の方に観に来てもらいたいですね。家族連れも、スーパーイリュージョンがあるので楽しんでもらえると思います。
Q太郎 あと、渋谷の劇場時代に観ていた人にも来てもらえたらいいなぁ。
松田 本当に観に来て欲しい! 特に、ハイキングウォーキングを結成したばかりの頃のネタを観たことがある人には是非来て欲しい。当時と変わってないのはQ太郎さんの手の震えくらいで、あとは全然違いますから。......あっ! せっかくの15周年だからハイキングウォーキング1本目のネタをやりましょうか。
Q太郎 あぁ! いいかもしれないですね。
松田 でも、ネタを全く覚えてないし、台本もないんですよねぇ。Q太郎さん作じゃないですか? 桃太郎のヤツですよ?
Q太郎 あぁ、そうですっけ。絵本の中身をボケるネタですよね?......全く覚えてない。初めて出たのはゴングショーだったから、細々と変えてるんであんまり覚えてないんですよ。

――是非とも思い出してください!

松田 当日できたらいいですよね。最近、ネタ番組にあまり出られていないのが......もちろん出られるようにがんばりますけど、同世代とか同じ時期にコンビを組んだ芸人よりネタをつくっている自負はありますし、個人的な考えとしてはエンターテイメントとして誰もが笑えるネタをやっていきたいと思っていて。今回もそういうネタをお見せする予定です。
Q太郎 入院とか葬式のコントもありますけど、人を批判するようなネタは避けてきたというか。
松田 なるべくやらないようにしてますよね。とにかく、今回の単独はいろんな方に観に来ていただきたい。で、来てくださったみなさんには「お帰り!」って声をかけたいですね。あと、冗談の範囲で言わせてもらうなら、松田が結婚したことによって離れた顔ファンのみなさん! 帰って来て欲しいです!!(笑)
Q太郎 だったら、俺も言いたいです。銀座時代、毎回来てくれるお客さんが1人いたんですよ。その人にも来て欲しいなって。もうお笑いとか観てないかもしれないですけど、もしこのインタビューを読んだら、ぜひ来て欲しいですね。

――読んでくださることを祈りつつ......。最後によしもとニュースセンターを読んでくださっているみなさんに、改めて単独ライブに向けての意気込みをお願いします!

松田 絶対面白いコント7本を用意していますし、幕間にはスーパーイリュージョンも楽しんでいただけるはずなので、ぜひ観に来てください。あと、さっきも言いましたけど松田の顔ファンの方......戻って来てください!(笑)
Q太郎 15年間、何もしなかったQ太郎がネタづくりに参加しております。これが吉と出るか凶と出るか......結果を確かめるのは、あなたたちですっ!
松田 うわっ、オンバトじゃないですか(笑)。
Q太郎 いなくなってしまったファンのみなさん、来て欲しいのはあなたたちです! オンバトの頃のキレキレ感を出します! それを観るのは、あなたたちです!! ぜひ観に来てください!

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【ハイキングウォーキング】

ハイキングウォーキング結成15周年単独ライブ「BAKAKA」

日時:3月19日(土)19時開場/19時30分開演
出演:ハイキングウォーキング、ゲストあり
チケット:前売2500円/当日3000円(Yコード:999-050)
チケットよしもとにて発売中!