熊本弁キャラが炸裂!! 『安井まさじの吉本新喜劇2026』
3月9日、なんばグランド花月にて『安井まさじの吉本新喜劇2026』が行われました。10年後の吉本新喜劇の担い手を育成することを目的に始まった『吉本新喜劇20XX』シリーズ。2016年からは毎回、若手座員の一人が座長となりオリジナルの新喜劇を上演。これまでに信濃岳夫、太田芳伸、新名徹郎、吉田裕が勤めてきました。そして3月9日には安井まさじが座長となった吉本新喜劇を上演。指定されたセットでどんな話を繰り広げるのか、そこも見どころの一つとなっています。
舞台セットはホテルのロビー。それを安井は"NGK財団"のロビーに見立て、財団を巡る謎に迫る新喜劇を上演しました。主役は安井演じる熊本便(くまもと・べん)。大阪弁に負けないほどの熊本弁でまくし立てるキャラクターです。相棒は吉田裕演じる便の先輩。裕とともに財団の闇を突き詰めていきます。そのキッカケは、裕の婚約者(前田真希)が急に婚約を破棄し、財団の会長(いちじまなおき)と結婚すると言い出したから。納得のいかない裕は、便とともに財団にもぐりこみ、その真相を探るのでした。
便の熊本弁が炸裂する冒頭。会員の新名(徹郎)や鮫島(幸恵)らを相手に熊本弁でまくし立てます。また、清水(啓之)をくまもんと見間違うなどやりたい放題。裕に対しても「顔がおかしい」と散々です。自由にのびのびと楽しそうな便ですが、時々、台詞が丸々飛んでしまうというアクシデントも。そんなときは吉田のフォローがすっと入るなど、絶妙なチームワークも楽しめました。また、安井の「痛いたい」という熊本弁ギャグと啓之のかすれ声で「ひー!」という悲鳴ギャグのコラボもありました。
財団ロビーでの朝会のシーンでは、会員役の座員が総出で会長の発した言葉を繰り返します。実はこれが財団が会員達にしかけている催眠術。会員は催眠術にかかり、会長の思うままに操られているのでした。会長役はいちじまなおき。最初はマスクをかぶっての登場で「誰!?」と客席がざわついたものの、一声発しただけでいちじまと丸分かり。「特徴ありすぎでしょう!!」と吉田のツッコミも冴え渡ります。劇中では、便が会長の声を真似てデタラメな標語を発します。その標語が何を言っているか分からず着いていけない会員たち。中には笑いをこらえる姿もあり、それもまた盛り上がりました。また、いちじまを真似た安井の声もそっくりで、一言発するたびに笑いが起こりました。会長の右腕として暗躍する副会長の佐藤(太一郎)も"にらみ"でなんばグランド花月の舞台を制し、「副会長も催眠術に掛かっているから、催眠中はびくともしないはず」と安井にファイルで何回も叩かれようとも微動だにせずと、それぞれの個性が光ります。
また、この財団では裏切り者に対して"処刑"が行われます。最初に連れて行かれたのが、同じく財団の闇を探るべく潜入捜査していた刑事の信濃(岳夫)。内部事情を調査していた書類が見つかり、佐藤が強面の財団SP(太田芳伸、タックルながい。奥重敦史)を呼びつけます。そして処刑人も呼び出すのですが、これがまた強烈です! まずは酒井藍がプロレスラーの橋本真也さんのコスチュームで登場。決め技はラリアットです。続いて諸見里大介がアンドレ・ザ・ジャイアントさんに扮して登場。背格好も似ているため、客席からはどよめきが。アイアンクローの決め技で脅します。最後は鬼。鬼に扮したのは烏川耕一! 烏川は「顔が怖い」というだけで周囲を恐怖の谷に突き落としていました。
物語はクライマックスへ。やがて会長や副会長の悪事が明るみに出て、この二人も処刑される羽目に。会員達の催眠術も解け、真希も会長との婚約を解消。裕の元へと戻ってくるはずが...。最後は便の"暗躍"で思いも寄らない結末に。裕の「何でやね~ん!」という悲痛の声が響きつつも、ハッピーエンドで終わりました。
エンディングでは、ほっとした様子の安井。キャラクターは、烏川の鬼が真っ先に決まったことや、諸見里の台詞が「うお~~~!」だけで、諸見里自身が「僕の滑舌の悪さが生かされていなかった(笑)」などで盛り上がりました。そして、やりきった!というすがすがしい笑顔を浮かべる安井でした。この『吉本新喜劇2026』は一番面白かったものを1本、12月に再演します! 誰の新喜劇が選ばれるのか、こうご期待ください!
3月16日(水)には『佐藤太一郎の吉本新喜劇2026』が上演! こちらもどうぞお楽しみください!
【安井まさじ】【タックルながい。】【太田芳伸】【佐藤太一郎】【吉田裕】【信濃岳夫】【清水啓之】【奥重敦史】【新名徹郎】【いちじまだいき】【諸見里大介】【高関優】【小西武蔵】【安藤成寛】【前田真希】【酒井藍】【鮫島幸恵】【今井成美】【廉林優】【烏川耕一】
佐藤太一郎の吉本新喜劇2026
日時: 2016年3月16日(水)19:00開演
場所: なんばグランド花月
出演者: 佐藤太一郎、吉田裕、松浦真也、酒井藍、レイチェル、前田真希、井上安世、太田芳伸、安井まさじ、烏川耕一、信濃岳夫、西川忠志、清水啓之、金原早苗、ヒロト、鮫島幸恵(順不同)
料金: 前売・当日共 大人 1,500円:子供 1,000円 (全席指定)
チケット情報: チケットよしもと
■お問合せ(10:00~19:00)
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