アイロンヘッドら初参加組も即興コントに奮闘! 『THE EMPTY STAGE ~SEVEN COLORS~』レポート
5月4日(水・祝)、5日(木・祝)の2日間、東京・銀座BENOAにて、7つのコンセプトの全く異なる即興コント=シーンが繰り広げられた『THE EMPTY STAGE ~SEVEN COLORS~』。
ここでは、5日14時開演の「NEW COMERS」&「HI-TENSION」の様子をレポートします。
客席がテーブル席ということもあり、落ち着いた雰囲気のなか、開演時刻を迎えると、客席後方からMCのタケトがステージに登場。
テゴネハンバーグ目当てに福岡から来た方を見つけたタケトは、「テゴネハンバーグだったら、福岡にお店ありますよ」と諭すなど、軽妙なトークで客とのコミュニケーションをはかります。
まず、最初に登場したのは「NEW COMERS」で、永田彬(RUN&GUN) 、森公平、三秋里歩、アイロンヘッド(毛利、辻井)、テゴネハンバーグ(松村、弓場)というシリーズ初出演となるフレッシュな7名は、自らを「チームマジックミラー!」と名乗ってご覧の決めポーズ。
最初のシーンは、『THE EMPTY STAGE』で人気シーンのひとつ『バウンサー』です。
一人が高級クラブのバウンサー(用心棒)となり、入り口で客を止め、客は誰かになりきってヒントを小出しにし、バウンサーに自分が誰かを当てさせようという試みで、バウンサーは松村、他のメンバーは誰になりきるかを客席から募って決めたところで、スタート。
先陣を切る永田は「黄色いです。いつもはちみつ食べてるんですけど」とストレートなヒントで、松村から正解の「くまのプーさん」を一発で導きます。
元NMB48メンバーで声援も飛んでいた三秋は、「プーさんとか言ってましたけど、僕が世界一ですから」とミッキーマウスになりきって、こちらも難なくクリア。
つまづいたのは「万里の長城」の辻井でしたが、「王将さんがちょっとだけ僕のこと言ってくれました」というヒントから、松村が正解を言い放ち、拍手喝采となります。
最も難儀したのは、弓場の「バカボンパパ」で、足を回転させて走るマンガの描写を再現しようと必死。
「バカボン」という惜しい誤答の後に、どうにか正解を出し、全員クリアでフィニッシュを迎えました。
次は、こちらも『THE EMPTY STAGE』で人気シーンの『紙のセリフ』で、辻井、三秋、松村の3名が参加。
事前に観客がセリフを記入した紙をポケットに入れ、即興芝居の途中で読み上げるというものですが、お題の「横浜」を舞台に、松村はストリートミュージシャン、辻井はその彼女、三秋は赤レンガ倉庫を作るためにレンガを運ぶ老人という役どころの3人が、徐々に深い関係性を明らかにさせます。
「パーティーピーポー!」「いくさじゃ!」「もっと私を見て」といった紙のセリフに翻弄されながらも、どうにか物語を進め、最後は紙のセリフ『逃げるが勝ちじゃ』という即興ソングの合唱で大団円。
続く『パピプペポ殺人事件』は、殺人事件の目撃者が、誰が、どこで、何(凶器)で殺したかを、「パピプペポ」とジェスチャーのみで伝えるというシーンです。
観客とツイッターから選ばれたお題は、「総理大臣」「競馬場」「プレミアムうまい棒」でしたが、伝達していく中で、凶器がとびきり難しく、バナナや魚肉ソーセージといった誤答を経て、辻井は「うまい棒」と回答。惜しいと知ると「明太子! チーズ!」と"味"を変えるも、プレミアムにはたどり着かず、悔しさを露わにするのでした。
次のシーン『CMリプレイ』は、どんなものでもテレビショッピング風のCM風に仕立てて、それを条件を加えてリプレイするという試み。
客席から出たお題は「日本刀」で、竹がうまく切れない毛利と、切れ味抜群の日本刀を紹介する弓場を中心に即興CMを作り上げ、「SF」がプラスされると、日本刀はライトセーバー、弓場がダース・ベイダーになるなどたちまち『スター・ウォーズ』の世界観へと早変わりしました。
「チームマジックミラー」ラストのシーンは『ミュージカルフリーズ』。
辻井が客席からお題で「Z」の形に、「ヘビ」に森がなりきったところで、即興ミュージカルをスタートさせ、良きタイミングでストップをかけ、一人ずつ参加して別のミュージカルを展開させます。
薬を飲んだ森が巨大化したり、三秋が滝行を始めたり、松村がババ抜きの最中「裏にまわって一度見て、私の勝ちよ」と堂々とズルをしたりと、見せ場を作った面々。
ラストは「♪このまま歩き出そう~」の大合唱で列をなして、感動的な(?)フィナーレを迎えました。
こうして前日と本日の2回の公演を終えた「NEW COMERS」。
森が代表して来場者に感謝を述べ、「それぞれのジャンルでみんながんばってますので、もし応援していただけたらうれしいです」との挨拶で締めくくりました。
後半のチーム「HI-TENSION」は、キクチケンイチ(ギンナナ)、熊谷岳大(ガリットチュウ)、ハザマ陽平 (イシバシハザマ)、林大介(かたつむり)、イチキップリン、宮川英二(ボーイフレンド)、小川暖奈(スパイク)、和田まんじゅう(ネルソンズ)、西本武徳(ジェラードン)、佐々木翔大(エマ)という10名で、その名の通り、初っ端からテンションマックスで登場します。
最初のシーンは、客席からもらったお題で、肯定派と否定派に分かれ、テンポよく言い合う『ブー!イエー!』。
「北海道」「山梨」「山田孝之」といったお題が出るなか、ダウンタウンの松本、浜田が一人ずつお題に上がり、否定派・熊谷の狼狽する姿に爆笑となりました。
続く『サイレントリプレイ』では、小川と林が医者になり、手術する様子を見て、その動きだけをヒントにイチキとキクチが再現しようというシーン。
イチキとキクチは、ほぼ同じ動作を再現するも、手術を餅つき、患者を臼と勘違いするなど、セリフはかすりもしませんでした。
次の『いい人悪い人熱い人』は、いい人にハザマ、悪い人に佐々木、熱い人に西本がなりきり、観客からの悩み相談に回答。
「好きな人が出来ない」という女性からの相談に、「共立美容外科~」とCMソングを口ずさむなど、「ヤクヅケオ」を名乗る佐々木のヒールぶりがハマっていました。
『スペース・ジャンプ』は、1人のシーンから始めて、1人ずつ加わり、10名になったところで、1人ずつ抜けて、最初の1人のシーンに戻るまでを熱演。
出ずっぱりとなるトップバッターは宮川が務め、「手話」とのお題から始まると、続くイチキはキャッチャーとなり、宮川を球審に見立てます。
その後、牢獄やギリシャ神話、組み体操など様々なシーンが繰り広げられ、「ねるとん紅鯨団」風の告白シーンから、機転を利かせたイチキがとんねるず・石橋さんのものまねをしたり、差し出した指先が『E.T.』の名シーンとなる場面も。
ラストの『ひとことラブソング』は、客席からのお題で、即興のラブソングを全員で歌いあげるというシーンです。
「"つ"を見る」との難解なお題ながら、「つま先のつ」「月夜のつ」「つくしのつ」と「つ」のつく言葉を重ねながら、「♪つを愛してる~」の大合唱でフィナーレ。
エンディングでは、ステージに「NEW COMERS」と「HI-TENSION」が一同に介します。
芸人以外で初参加となった3人は、感想を求められると、「普段、お芝居してるんですけど、台本ないのは難しいですね。みなさん上手でした」(永田)、「ずーっと頭をフル回転させるんで、つまるところもあるんですけど、そこは芸人のみなさんに助けていただいて」(森)、「面白いこと言えなかったら、寝る前までひきずったりして、芸人さんの気持ちになりました」(三秋)とそれぞれ芸人に敬意を払いますが、共演していない宮川やキクチ、熊谷が「いやいや~!」と前に出ては、その度に方方からのツッコミが。
また、タケトからの無茶振りで、三秋へのアドバイスを求められたキクチは「腹から声出せ!」とまさかの正論を言い放ち、大爆笑に包まれながら終演を迎えました。
なお、エンディングでは、今夏に『THE EMPTY STAGE 2016 SUMMER』開催の発表も。
日程は8月1日(月)~14日(日)、会場は今回と同じ東京・銀座BENOA、チケットは6月より発売開始。
詳細、最新情報は、公式サイトにてご確認ください。
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