よしもとニュースセンター

5月13日（金）、よしもと漫才劇場にて、プリマ旦那の単独ライブ「man・zai」が開催されました。4月から毎月、同劇場にて漫才、コントそれぞれの単独ライブを行っているプリマ旦那。2回目の「man・zai」公演となる今回も、新ネタをギュギュッと詰め込んだ60分の長尺漫才で勝負！　息つく間もない笑いの波状攻撃を仕掛けました。

からし蓮根による前説が終わり、客席の照明が落ちると、舞台上にはスポットライトに照らされた三八マイクが...。VTRもないシンプルなオープニングを経てふたりが登場、さっそくフルスロットルでネタに突入します。



後輩のからし蓮根・杉本をいじりつつ、「もっとヘン」である相方・河野の言動を次々と挙げていく野村。まったく進んでいない工事中の店舗を見て「結構できてきてますねえ」と口にするなど、天然っぷり満載の様子を「きっしょー！」と一蹴します。そんな河野が野村の夢に出てきて、ロマンチックな場面を邪魔したというエピソードから、こんどは「謝って！」攻撃が。当然ながら、記憶も心当たりもないことを問い詰められた河野は困惑。しかし野村は手をゆるめず、夢の中の、そして現実の河野をもターゲットに攻めまくります。やがて話は「相方にすぐ文句が言えるよう同居しよう！」というトンデモ提案へとつながり、野村と河野と奥さん、謎の3人暮らしを妄想するハメに...。



夢の話なら、もっと大きなものを、と河野が語ったのは、「刑事ドラマに主演したい」という夢。ネタの転換時に野村から「この流れの変え方、いつ上手なるねん」とツッコまれながらも、事件現場へと向かう刑事役を演じ始めます。野村が初っぱなからダメ出し、クレームを連発するも、ブチ切れた河野から「ほな、お前やってみろや！」と言われると一気に形勢逆転!?　ここぞとばかりに攻め込む河野と憔悴しきった小声の野村...そのコントラストが爆笑を巻き起こします。



野村曰く「演技が終わってる」河野には、刑事ドラマより等身大の素顔が見られるドキュメンタリーが合うのでは？とのこと。そこで今度は『はじめてのおつかい』に挑戦。果たして「オッサンふたり」（河野）のはじめてのおつかいは感動を呼べるのか!?　大きな不安を抱えるなかでのシミュレーションは、予想通りハプニングの連続。ナレーション、スタッフ、レジの人、通行人と七変化を見せる野村のエキセントリックな演技も見ものです。ついには"仕込み疑惑"まで飛び出した番組は、まさかの結末を迎え、観客の涙と笑いを絞り取ることに...。



不発に終わった『はじめてのおつかい』計画を挽回すべく、野村が提案した「テレビに出る方法」は、ズバリ独自に編み出した「回転寿司占い」。ひとつ目にどのネタを手に取るかで性格を診断するというこの占い、試しに河野が占ってもらうと、「マグロ」と答えるなり却下されてしまいます。定番ネタなのにどこまでも拒否し続けられてしまう哀しき「マグロ」。合間に繰り出される回転寿司の小ネタも相まって、笑いの連鎖反応を引き起こしていきます。



回転寿司もいいけれど、たまには夜景の見えるレストランへ...そんな話から、ラストは河野と奥さんが記念日に食事に出かけるシチュエーションで漫才を。すると、野村演じる奥さんと河野のおかしくもかわいいやりとりが、ある瞬間からまさかの方向へ!?　ハリウッド発のパニック映画を思わせるストーリーは謎が謎を呼び、次々と明らかになる奥さんの"裏の顔"にも大爆笑。どこまでも迫真の演技を見せる野村に対し、巻き込まれよくわからぬままバトルに参戦する河野...クライマックスには、これまでネタ中に登場したさまざまなキャラが再登場するというお楽しみも用意され、最後まで観客の心をがっちりつかんで笑わせました。



エンディングでは、前夜のネタ合わせにおけるエピソードなどを披露しつつ、再来週に控えた単独コントライブの告知も。雑誌をイメージしたポスタービジュアルがスクリーンに映し出されると、観客だけでなくふたりも思わず大笑い。コントライブ、そして来月の漫才ライブへと、プリマ旦那の挑戦はまだまだ続きます。皆さんも、ぜひ劇場に足を運んで、漫才とコント、ふたつの笑いを両方を欲張りに楽しんでみてくださいね。





【プリマ旦那】【野村尚平】【河野良祐】