アドリブから生まれる爆笑の連続! 第三回「超コントLIVE」を大阪で初開催!
今年1月、東京で行われた第一回が大盛況。3月の第二回ではサンドウィッチマンをゲストに迎え、こちらも大変な盛り上がりだったのが、ジャルジャルが出演する「超コントLIVE」。5月14日(土)、待望の第三回がなんばグランド花月地下にあるYES THEATERで開催されました。
この「超コントLIVE」は、毎週金曜22時から「LINELIVE」で生配信されている「ジャルジャル・倉本美津留のコント会議」から生まれた新型コントライブ。開演前に来場者から募集した「前に来る言葉」「後ろに来る言葉」を、プレイヤーであるジャルジャルらがステージ上で無作為に選択。いくつかの候補の中から、言葉の組み合わせを決定し、10秒後には即興でコントをスタートさせるというもの。プレイヤーたちの瞬発力やアドリブ能力、リズムや間合いの掴み方などが試されるこの「超コントLIVE」。作家でコミッショナーの倉本美津留がこちらも即興で付ける照明と音響が相乗効果を生み、毎回何が起こるかわからない大注目ライブとなっています。今回、初の大阪開催ということで、会場には若い女性を中心に多くの観客が詰めかけました。
まずは「前説で〜す」と倉本が登場。「初めての人〜?」の問いかけに、ほとんどの人が手を挙げます。そこから今回の「超コントLIVE」の説明が。客席に置かれていた「超」と書かれた黒と白のカードの裏に言葉を書くこと、その言葉を組み合わせてタイトルが決まり、コントがスタートすることなどが説明されます。「笑いとスポーツの融合です」と倉本。客席が書いたカードがボール、それをプレイヤーである芸人がどう面白くしていくのか。詰めかけた観客たちも、自分の言葉がコントのお題になるかもしれない、とみな真剣な表情です。「福徳はアキレス腱ばかり鍛えている」という裏話や「今まで感動が起こらなかった回はない」というアオリなどもありつつ、客席からお題が回収され、ライブがスタートです。
ステージにはジャルジャルの二人と倉本が登場。「熟練超コントプレイヤーのジャルジャルです」の紹介に、客席からは歓声と拍手が起こります。「大失敗する可能性もある」と福徳。「みんな(お題を)書いた分、責任感があるはず」という後藤のコメントには、客席からも笑いが起こります。東京でサンドウィッチマンを迎えて行われた第二回ライブの裏話なども話されつつ、今回のゲストについてのトークに。「ぜひ出させて欲しい、俺らがやらないと誰がやる」と言っていたと後藤が暴露。そこに今回のゲストであるダイアンが登場します。「二人ともデコテカテカ」といきなりイジられる二人ですが、今回のライブについて内容を何も聞いてなかったとグチります。それから津田が散々イジられ、客席は大爆笑。コントは久しぶりというダイアンの化学変化も期待されるなか、いよいよ始まります。
まずはダイアンが雰囲気を把握するため、ジャルジャルの先行でスタート。そのステージをダイアンは客席から見守ります。スクリーンにはジャルジャルの二人が無作為に選んだカードが白、黒各3枚ずつ映されます。「かわいい」「背負投げ」、「21時20分に」「ピンク色」、「2年目の」「お猿さん」の3つがお題候補に。この中から「2年目のお猿さん」が選ばれ、早速コントがスタートです。いきなり猿のマネをする後藤。その後ろをこれまた猿のマネをした福徳がハイスピードで駆け抜けていきます。サル山に来て10年という後藤サルと2年目の福徳サル。その進化の過程をおもしろおかしく見せていきます。
コントを見終わったダイアンの二人は「すごい!」とひと言。それぞれが感想や設定を話し合い、客席、ステージ上とも盛り上がります。ダイアンもこのライブのやり方が少しわかったよう。続いてはいよいよダイアンの出番です。ステージ隅の机に座り、カードをシャッフルする二人。またスクリーンには6枚のカードが映し出されます。「危険な遊びを楽しむ」「自転車」、「女々しい」「ビリケンさん」、「激怒する」「居酒屋」が選ばれました。この中から「激怒する居酒屋」がスタートします。
まずはイラついた感じの津田が登場。洗い物をしているところを見ると、どうやら居酒屋のスタッフのよう。そこに客役の西澤が入ってきますが「いらっしゃ〜い!」の声がすでに怒り気味。そこからもハイテンションでキレまくる津田に絡んでいく西澤。居酒屋のスタッフと客のケンカごしのやりとりが始まりますが、なぜか倉本が選んだBGMはムーディな曲。それに合わせてやさしく絡み始める二人。客席は急展開するコントに爆笑の連続です。
今日の初コントを終え「体感時間がめっちゃ長かった」とダイアンの二人は汗だく。後藤は「人のを見るのは楽しい」とコメント。終わった直後に演じていたプレイヤーの心境が聞けるのも、このライブのおもしろいところです。続いてはジャルジャル。「追いかけ続けた」「ナタデココ」、「エキストラの」「活動限界」、「運命を分ける」「おいしいパン屋さんに行った」の3つから「エキストラの活動限界」が選ばれました。
椅子に座っている後藤の「ヨーイ、アイッ!」の声でコントスタートです。そこにひょこひょこと歩いてくる福徳。それを見た後藤が「カット!」。エキストラ福徳と後藤のやりとりがスタートです。登場の仕方に問題があると言われる福徳は様々なパターンの登場を披露し、客席を盛り上げていきます。そのうち後藤に気に入られていくエキストラ福徳。全身を使ってステージ上を跳ね回ります。が、足を痛めてしまった様子。ステージ上で苦しそうにしていますが、もしかしてこれがお題の「活動限界」...? と思いきや、それからも飛び跳ねては足を痛めて絶叫の繰り返し。「もう限界か?」の後藤の問いかけに、なかなか限界と言わないエキストラ福徳。最後はどんでん返しのオチで締めました。
次はダイアン。しっかりとシャッフルしたカードは「異常に笑いのツボが浅い」「市職員」、「いつもそわそわしている」「圧迫面接」、「天使すぎる」「の季節」。迷った末に選ばれたのは「天使すぎるの季節」。満面の笑みでステージ上を飛び回る津田。その姿は完全に天使すぎます。そこに負けじと笑顔でやってくる西澤。こちらも完全に天使。全力の笑顔でステージを駆け回る二人の様子に客席は爆笑です。そこに流れてきたBGMに思わず耳をそばだてる二人。それは悲しげなピアノのメロディ。これまでの天使の季節はなんだったのか、と落ち込む二人でしたが、またまたBGMがチェンジ。最終的には笑顔で飛び回る二人の姿でエンドです。
コントを見たジャルジャルは、二人がかわいかったと絶賛。しかし「ホンマは気持ち悪いんですけどね」と思わず本音も飛び出します。続いてのジャルジャルは「新鮮な」「ファッションショー」、「口ぐせが言うてますけども。な」「ぱんつぱんくろう」、「野蛮な」「女芸人」と比較的言葉になってる3つがお題候補。「新鮮なファッションショー」が選ばれます。司会の福徳の「夏ファッションどうぞ〜!」の声に、お茶を片手に登場した後藤。カッコをつけた後に「飲んじゃった」のひと言で、客席は爆笑です。続いての福徳もお茶を持って登場。それからもお茶を小道具にしたり、前衛芸術のような動きをするなど、ステージ上で確かに「新鮮なファッションショー」が展開されます。
ダイアンの3回目は「汗だくの」「下腿三頭筋ばっかり鍛えてる奴」、「ぴちぴちの」「ディレクター」、「ゴイゴイスーな」「嫁の誕生」の3つ。「ゴイゴイスーってなんなん?」という倉本の問いかけに「...僕のギャグです」と津田が答えるひと幕も。お題は「ぴちぴちのディレクター」。ステージ上には津田ひとり。初めてのピンの仕事らしく、ディレクターを待っているようです。そこに現れたディレクター西澤。Tシャツが微妙にピチピチで、その様子に客席のあちこちから笑いが。そして、なぜか突然雷鳴が起こり、その音に思わずしゃがみ込むディレクター。今度はズボンがピチピチです。それからも鳴り続ける雷に、やがて打たれてしまうディレクターですが、全身で雷を受け止めるその姿に、客席は爆笑&大拍手です。
「やりやすいの来たと思ったらメチャクチャやりにくかった」と西澤。ダイアンの二人はもう汗だくですが、手応えは感じているようです。ここでなんとコンビシャッフル。津田&福徳、西澤&後藤に分かれます。まずは津田&福徳コンビから。「新潟産の」「ラブラドールのパピー」、「楽しい」「大腰筋」、「今日は一日」「殺人事件」。今回はすんなりと「今日は一日殺人事件」に決まります。
私服のままサウナに入っているとスタッフ福徳に注意される客役の津田。服を脱ぎに客が出て行ったあと、血痕を発見するスタッフ。裸で戻ってきた客を問い詰め始めます。赤いパンツにタオル姿という客役の津田の姿に客席は爆笑。警察に連れて行こうとする管理人に抵抗する客。二人とも首を締めあい...。
次は西澤&後藤コンビ。「不運すぎる」「新婚夫婦」、「新人賞のがした」「大賞」、「ひょうきんな」「警察官」の3つから「新人賞のがした大賞」が選ばれました。ステージには後藤の姿。お笑いコンテスト新人賞の発表のようです。発表のあと「のがした大賞」として呼び込まれたのが、西澤演じる17年目のピン芸人。新人賞には50万円が進呈、のがした大賞のピン芸人には50万円の支払いが告げられます。BGMに合わせて絶妙のアドリブを決める西澤に、客席は大盛り上がり。「のがした大賞」を受賞したネタをもう一度披露することになり...。
大盛り上がりのまま、最後の一本は4人でやることに。「裏切る」「Tシャツ」、「関西2位の」「不倫」、「見切り発車の」「韓国人」。最後は特別にこの6つの言葉をシャッフル。「関西2位の不倫」に決定しました。
ステージには後藤と津田のカップル。そのあとに西澤と福徳のカップルが続きます。口ゲンカを始める二組。そのうち彼氏と思っていた方が彼女だったり、パートナーでないはずの二人がお互いの魅力に気づきあったり、様々な恋愛模様が綴られていきます。くっついたり、離れたりする4人。その様子に客席も引き込まれていきます。最終的にはエピソードから外された津田のアドリブが炸裂し、客席は大爆笑。最後にふさわしい盛り上がりでエンディングを迎えました。
「ホンマに汗かきました」とダイアンの2人。ずっとテンパっていて、漫才のネタが飛んでいる感じだったと振り返りました。最後は客席といっしょに今日の名シーンをもう一度スクリーンで鑑賞。披露されたコントのタイトルがステージに並ぶ中、大きな拍手に包まれてライブは終了しました。
さらにここでお知らせ! 「ジャルジャル・倉本美津留のコント会議」にも度々出演してくれているアーティスト・福山芳樹さんとジャルジャル、倉本がユニットを結成。今回のライブ前にも会場で流れていた「ジャル唄」の配信でのリリースを9月に、ライブを12月に実施する予定となっています。独自の笑いを追求していくジャルジャルから、目が離せません!
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