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2016年5月30日 (月)

リロイ太郎がマライ・メントラインさんとディスカッション! 『帰ってきたヒトラー』緊急国際サミット 0529

5月29日(日)、都内にて「『帰ってきたヒトラー』緊急国際サミット 0529」が行われ、同作の試写後、ピン芸人として活動を始めたリロイ太郎と、『NHK ドイツ語講座』でもおなじみのドイツカルチャーのご意見番、マライ・メントラインさんによるディスカッションイベントが開催されました。

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アドルフ・ヒトラーが現代のドイツに甦り、ヒトラーのモノマネ芸人として人気を博して...という奇想天外な同名小説は、ドイツで 250万部以上を売り上げる大ベストセラーとなり、世界42カ国でも翻訳。
その問題作を原作とした映画『帰ってきたヒトラー』の公開を6月17日(金)に控え、今回のイベントでは、マライ・メントラインさん、リロイ、そして招待された在日外国人と感想や意見を交わしました。

拍手を浴びながら登壇し、挨拶を終えたリロイは、ケニア人マサイ族の母を持つため「外国の視点プラス、日本のみなさんと同じような視点で会話できればなと思います」と意気込むと、マライさんは、「そもそもドイツではこの映画は、どういう立場なのかをご説明、プレゼンしたいと思います」とさっそく様々な資料をスクリーンに映し出し、解説を始めます。

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まず、原作の小説『帰ってきたヒトラー』についてですが、ドイツ版のアマゾンにレビューが2600本も書かれていることを紹介し、「自分の意見を言いたくてしょうがない民族なので、アマゾンはそういう場なのでみんな書くんでしょう」と解説するマライさん。

また、ヒトラーについては今のドイツでも割りと身近な存在で、雑誌の表紙になったり、「ドイツ版東スポ」と紹介された新聞では「ヒトラーのキン○マは1つだけだった! 医学記録で公的に確認!」との見出しが踊り、リロイは「どんな紹介の仕方なんですか?(笑)」とツッコミながらも、興味を示します。
さらに、ヒトラーを笑いのネタにすることへは、ドイツ国内で賛否両論あり、本作も同様とのこと。

映画の感想に話題が移ると、「単純に映画は面白かったですね」と切り出したリロイですが、「コメディとしての面白さなのか、ヒトラーの言ってる考え方の興味深さの面白さなのかっていうのが入り混じったものか...」と思考を巡らせながら、エンディングまで集中して観れたそうです。

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マライさんからの「ヒトラーは支持しますか?」との難しい質問には、「ヒトラーが過去にやってきたこととか、歴史的な重大な戦犯部分に目を向ければ、もちろん支持できない」としながらも、人間的な魅力があり、自分の近くにいる存在だったなら「支持する側かな」とするリロイ。

同じ質問にマライさんは、「私はドイツ人なので、支持しない」と答えながらも、「今のドイツには、ヤバイい人が現れてきて、結構支持されてきてるんですよね」と難民移入問題などドイツの国内事情にも言及します。

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イベント後半、客席に感想や意見を求めると、ある日本人女性は、ヒトラーを支持しないとしながらも、もし映画のようなシチュエーションに出会ったら「写メとか撮ってしまうと思います(笑)」と現代的な回答を。
その一方で、勤め先の同僚のドイツ人やオーストリア人と、ヒトラーや本作の話題をしていいのかどうか、といった葛藤も吐露しました。

他にもドイツ、アメリカ、台湾、オランダといった出身の方から、ドキュメンタリー的な撮影方法といった本作の話はもちろん、SNS、世界的な右傾化といった社会的なテーマまで、様々な感想、意見が続出。
結末についての感想も出ますが、マライさんは「小説とはちょっと違う。小説も面白いかもしれないよ」と原作を薦めます。

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最後にリロイは、1945年ではなく、別の時代のヒトラーだったら違っていたのかも...と仮想を広げ、「人間、そんな変われないよ」と元・彼女に言われて、すごく傷ついたものの、「変われてない現状があるので、何も言えないですけど」といったエピソードも披露します。
そしてリロイの「続きが気になる」との発言を聞いたマライさんは、「続きは私達のいる現実社会のなかですでに起きてるんじゃないかな」と締めくくり、全員での記念撮影をしてイベントは終了。

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なお、『帰ってきたヒトラー』は、6月17日(金)、TOHOシネマズシャンテ他、全国順次ロードショー
詳細、最新情報は、公式サイトでご確認ください。


【リロイ太郎】