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2016年7月 7日 (木)

笑いと涙...感動に包まれた『安井まさじの「新喜劇ありがとうございました!熊本で頑張ります!!」』

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6月26日、安井まさじの吉本新喜劇退団公演『安井まさじの「新喜劇ありがとうございました!熊本で頑張ります!!」』がなんばグランド花月で行われました。本公演をもって吉本新喜劇を退団し、自身の故郷である熊本県で心機一転、ピン芸人として頑張ることになった安井。イベントタイトルどおり、吉本新喜劇への感謝の気持ちと熊本県での活躍を願った、安井や座員達の人柄も存分に映し出された大感動の吉本新喜劇となりました。

オープニングはTHE BLUE HEARTSの『リンダリンダ』をBGMに安井のヒストリー映像が流れました。物語の舞台はうどん屋「花月うどん」。安井扮するアルバイト、熊本便(くまもと・べん)が主役です。登場するなり奇妙な熊本弁と大阪弁で盛り上げ、「今日は何をやっても許される!」と笑顔の安井。そして、うどん屋に来た客、新名(新名徹郎)、安世(井上安世)、奥重(奥重敦史)、まりこ(森田まりこ)らとも元気に絡み、まりこは十八番のゴリラギャグでも沸かせました。

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そこへ花月うどんの大将の吉田(吉田裕)が登場。まだまだ修行の足りない便は吉田に叱られてばかり。この日も叱責を受けるものの、変な顔をしたり、吉田の歯をいじったりと反省の余地なしです。大将の母である女将の和子(桑原和男)もやってきて、「お入りください、ありがとう」と往年のギャグを披露。お客様も大喜びです。そして乳のギャグをやろうとしたところ、「今日は乳つけてくるの忘れたんや」と桑原。思いがけないハプニングに会場から驚きの声が上がり、「ある意味、いいもの見れましたよ!」と安井も声を弾ませます。

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警官のオクレ(Mr.オクレ)がふら~っと立ち寄り、「おもろいことよう言わんから帰る」と行って去ったところに向かいのクリーニング店を営むやすえ(未知やすえ)が登場。便に頼んでいた昼食用の出前がまだ来ないとのクレームでした。やすえの夫・一の介もやってきて昼食がないことに腹を立ます。続いて町内会長の烏川(烏川耕一)もやってきて、便の失敗に対するクレームを。烏川の妻・あき恵(浅香あき恵)とその娘、珠代も加わり口々にクレームを。セーラー服姿の珠代に「女子高生ですか!? むちゃくちゃすぎるでしょ!!」とツッコミを入れる便ですが、そんなことはお構いなし、珠代のぶりっ子が炸裂します。そんな珠代ににぎこちない便、大量の汗が。力のないツッコミにも「ツッコミがゆるい! 本来の優しさが出すぎ!!」と珠代からのダメ出しも。他にも「背が高すぎ! 吉田裕のほうが良かった!!」などタジタジの安井に向かって言いたい放題!? 二人のやり取りに会場は爆笑でした。

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花月うどんには次々といろんな人がやってきます。次に訪れたのがNGK食品の社長の帯谷(帯谷孝史)。ポットネタにお客さんから歓声が上がりました。社員の信濃(信濃岳夫)も遅れてやってきて、吉田にインスタント商品化の契約書への署名を迫ります。いぶかしがる便の忠告を一蹴する吉田。今度は借金取りの清水(清水けんじ)と諸見里(諸見里大介)が便に10万円の返済でやってきました。聞けば店を盛り上げようとダルマに出っ歯の細工を施した便、その制作費として借りたというのです。清水への地味いじり、諸見里のカツゼツギャグと、ここでもそれぞれの個性が光ります。そして用心棒の川畑まで現れて、便がヘトヘトになるまで乳首ギャグ「いや~ん!」で胸を連打。大きな拍手と笑いに包まれる中、最終的に便は逃げ出してしまいました。

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第2幕、満員の花月うどんの様子からスタート。今別府(今別府直之)がさりげなく舞台中央にやってきて、便と今別府で乳首ギャグのコラボレーションを始めました。レイチェルも加わり、ボイスパーカッションとサウンドマシーンと化した便の「いや~ん!」と今別府の「ぴゅ!」で見事な掛け合いを披露。アニメ「サザエさん」のイントロを様々なテンポで聞かせ、会場の笑いを誘いました。

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満員だったのは、実はお客さんは便が仕込んだサクラでした。そのうちの一人が東北弁が印象的な東北便(清水啓之)。熊本便とよく似たいでたちと名前で、店内はちょっとした混乱状態に。「あれは何やったんや...?」という疑問を残して東北便が去ると、続いてはくまモンのマネージャーをしているという藍(酒井藍)が登場。「え? くまモンですよね!?」の振りに「そうそうそう」とお得意のノリツッコミで沸かせます。聞けば、関西で頑張る熊本出身者を探しているとかで、便を尋ねて来たのでした。そしてくまモンを呼ぶ藍。くまモンが勢いよく飛び出してくると、客席からも大歓声。便もくまモンとハイタッチをし、楽しそうです。くまモンからは便へ激励の手紙が贈られ、「熊本人として誇りです。これからも頑張ってください」という心温まるメッセージをもらいました。所用を済ませ、くまモンと藍がうどん屋花月から出ようとするも、二人が同時に戸をくぐろうとしたためつっかえてしまいました。お互い譲らず、我先に出ようとする二人のコミカルなかわいらしさにも笑いが起きました。

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ほっこりした雰囲気をぶち壊したのが、すち子(すっちー)と松浦(松浦真也)。「邪魔するで~」「邪魔するんやったら帰って~」のやり取りに素直に従うすち子。店から出て、松浦と舞台の隅で話し合い、このやり取りの整合性について確認をしているようでした。思い直して再び花月うどんへ。「ちょっとやることあるから」と松浦のギターをBGMに飴まきををするすち子。「こっちこっちー!」と会場各所から声がかかっていました。

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すち子も便への借金取立てでやってきたのでした。商売繁盛を願って出っ歯に改造したダルマを挽回するため、次は招き猫を出っ歯に改造した便。吉田には「何してんねん!」と怒られる始末でしたが、その制作費10万円をすち子に借りていたのでした。

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二度も借金をし、今度は吉田のへそくりで支払った便にとうとう吉田の堪忍袋の緒が切れ「お前はクビや!!」と宣言されていまいます。しょんぼりする便。悲しみに包まれて、会場もシーンと水を打ったような静けさです。音のない舞台、肩を落とした便が吉田と女将に別れを告げ、静かに去ってゆきました。

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実は帯谷と信濃は詐欺師で、嘘の商品化計画を持ち出し、花月うどんからお金を騙しとうろとしていたのでした。二人の企みを知った便は女将や吉田に騙されないように説得するのですが、信頼を失った便の言葉はむなしく、二人には伝わりません。ここへ警官のオクレがやってきて、二人が詐欺師であることがバレてしまいます。窮地に立たされた帯谷と信濃は女将を人質に立てこもり。この騒動を聞きつけたのがクリーニング屋のやすえと一の介。「やめなさい!」と立ち向かうやすえに「この白ブタ!」と帯谷が一喝したところ...。

切れたやすえは、安井へ愛のダメ出しを。「お前が新喜劇におらへんくなったらどうなんねん! 毎年夏になったらスイカが届けへんくなるやんか! デコポンはどうすねん! 毎年毎年お父さんがいろんなもの送ってくれはんねん。お前がおらへんくなったら食われへんくなるやんか! わかっとるやろうな、熊本行ってがんばれよ! 泣いて戻ってきたら許さへんど!」とのやすえの言葉に目を潤ませる安井。涙なくしては見られない一幕でした。

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やすえの「怖かった...!」の一言がきっかけで女将を解放した帯谷と信濃。二人はオクレに捕まって舞台を後にしました。便の粗相に我慢ならず、クビをしたことをやすえらに語り始める吉田。ですが、聞けば便は失礼をしたお客さんの元へ自ら足を運び、わびて回ったというのです。すると、次から次へと便の善行を告げに、お客さんたちがやってきて花月うどんは超満員に。それぞれの言葉に改心した吉田が、便の解雇を取り下げると女将が「神様のおかげね」と「神様~!」と祈り始めました。桑原の「神様」ネタにも会場は大喜び。笑いも交えながら安井への思いを語り、熊本での活躍を見守ってほしいと祈りの言葉を重ねました。そして「熊本で人気になって、県会議員からいつか国会議員へ!」と更なる飛躍を祈り、「どうか大きな目でこれからも応援してやってください」とお客様に訴え、会場は大きな拍手が鳴り響きました。

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「これからも頼むぞ!」と吉田が便に告げると「本当は花月うどんをやめようと思っていた」と話し始めました。この便の独白シーンは、安井の心からの言葉。涙混じりに語る姿に、舞台も客席も涙が止まりません。「本当にありがとうございました。迷惑ばっかりかけましたが、最高に楽しかったです。これからも熊本で頑張りますので、期待していてください」と精一杯告げる安井に、またまた会場から大きな拍手が。「がんばれよ!」という掛け声も飛び出し、温かな雰囲気に包まれました。

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そうして便を見送った一同。「便! いつでも帰って来いよー!」と吉田が声を張ると、「呼びました!?」と現れたのは東北便。最後は大きな笑いで幕を閉じました。

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休憩を挟み、第二部は安井と新名がMCとなって、熊本復興チャリティオークションを。オープングでは蒲島郁夫熊本県知事から安井あてのメッセージも紹介され、「おお~!」という驚きの声も上がりました。安井も「ありがとうございます!!」と顔をほころばせました。

オークションのトップバッターは安井。吉本新喜劇の仕事がまだ少ない頃、仕事が来ますようにという思いをこめて奮発した思い出のカバンと出演者全員のサインが書かれたこのイベントのポスター、そしてNGKの2階ロビーに置いてあった「いや~ん」のギャグも聞ける等身大パネルをセットにして100円からスタート。なんと、3万円で落札されました。

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続いてはあき恵、やすよ、珠代の3人の声が吹き込まれた目覚まし時計を。こちらは100円からスタートし、2万円で落札されました。

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一の介、桑原、オクレも同じく声を吹き込んだ目覚まし時計。0円からスタートし、1万6000円で落札されました。

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すっちーは大きな紙袋を持参。「新喜劇っぽいものがいいかなと思って」と取り出したのはラジコン戦車。「これでしみけんを撃つ!」と息巻いていました。オークションは100円からスタート、真っ先に「3000円!」と示したお客様の値に即決。さらに値を張る声には「ダメ!! タイミングだからね、これは!」と厳しくも潔い決断で3000円で落札と相成りました。

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川畑は新喜劇で使用した京都の工芸うちわととあるプロ野球選手のサイン入りのキャップ。プレミアに値がつき、100円から始まったオークションは5万円という高値で落札されました。

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そして安井が「もうお一方、今日のお芝居には出ていらっらしゃらないんですが...」とゲストを呼び込み、小籔千豊が登場。このサプライズもお客様も大喜びでした。小籔は「川畑さんのすごいグッズの後に出るのいややわ!!」と第一声。以前リリースしたシングルCD『ぷりん』にサインを入れて、4枚をオークションに。「10円から!」と小籔が言った直後「30円!!」と勢いよく手を挙げられたお客様を「勇気ある発言に決定!!」と最初の落札者に。他、1000円、2000円、1000円と値がつきました。

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エンディングでは、スペシャルゲストのくまモンを筆頭に、出演者全員が舞台へ登場し、彼らが見守る中、最後のメッセージを語りました。

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「皆さん、本当にありがとうございます!」と深々と頭を下げる安井。「皆さんもご存知のとおり、このイベントを持ちまして吉本新喜劇を退団させていただきます。本当に大阪に来て、迷惑ばっかりかけてきたんですが、皆様方の声援や応援で、何とか頑張ってやってこれました。本当にありがとうございました。熊本で、本当に厳しいと思うんですが、ピン芸人として、タレントとして頑張っていきたいと思います。いつか頑張って熊本の顔になれるように、大阪まで名前が聞こえるように頑張りますので、どうか期待しておいてください。吉本新喜劇は本当に素晴らしい先輩方、頑張っている同期、後輩だったりがいて、これからもどんどん人気が出てくると思います。素晴らしいものになると思います。僕も負けないように頑張りますので、これからも吉本新喜劇と安井まさじをどうかよろしくお願いします!」と声を張り上げ、さらに深々と頭を下げました。そんな安井に割れんばかりの拍手が降りそそぎ、会場は安井への愛で満たされました。

「皆様......本当に、ありがとうございました!!」と最後のご挨拶で舞台を後に。誰もいなくなったステージで、吉本新喜劇オールスターズの『エクスタシー』が流れる中、ビジョンにはこのイベントの稽古風景が次々と映し出されました。そして「ありがとうございました」のメッセージで幕を閉じました。

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故郷の熊本で頑張る安井まさじを、こらからもどうか応援してください!!

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