映画『カーラヌカン』、自然あふれる島の祭りを沖縄のエメラルドビーチで撮影
7月15日(金)、GACKTさんが14年ぶりに主演を務める映画『カーラヌカン』の撮影を兼ねたイベント「ニライカナイ海の火祭り」が、沖縄県・海洋博公園エメラルドビーチにて開催されました。
夕闇が帳を落とす会場に、この日集まったエキストラを務める約1000名の観客を前に撮影がスタート。沖に出た8艘のサバニ(沖縄に古くから伝わる舟)がたいまつを掲げ、炎の明りが祭りの雰囲気を盛り上げます。祭りの幕開けをはじめ、松明を持った青年たちが大きなたき火の周りで神事歌を歌うシーンや、祭り会場で行われるライブの様子などが撮影されました。大城クラウディアさんの「島唄」や、伊是名尚円太鼓の演舞など、華やかに繰り広げられるステージに、観客のみなさまが純粋にライブを楽しむ姿も見られ、和やかな雰囲気の中撮影が進みました。
ライブが中盤に差し掛かったころ、今年の4月に沖縄県内で開催された「島ぜんぶでおーきな祭 第8回沖縄国際映画祭」で行われた、ヒロインの最終オーディションで、見事ヒロインの座を射止めた木村涼香(きむらすずか)さんが撮影に挑みました。
GACKTさんが演じる主人公・大山光が、祭り会場にまぎれているヒロインを探すシーンで、祭り会場の舞台の上でたおやかに踊る役に臨んだ木村さん。「踊るシーンの練習のために琉球舞踊の指導を受けたのですが、一つ一つの動きが繊細で驚きました。舞台の上で演技をするのは新体操をしていたとき以来なのですごく緊張したけれど、すごく楽しかったです」とにこやかに話しました。
ライブのトリを務めたのは、デビュー35周年を迎えるジャズシンガー、マリーンさん。映画の主題歌「愛になれ」を披露しました。この歌を人前で歌うのは初めてとのことで、「今まで日本語の持ち歌がなかったので、主題歌を歌うことが決まった時、とても嬉しかった!」と笑顔で話していました。また、マリーンさんは主題歌を初披露したライブについて、「沖縄のお客さんは自分と似て、感情をストレートに出してくれるから歌っていて楽しい。映画の公開をきっかけに、もっと多くの人に聞いてもらいたい」と感想を語っていました。
また、浜野安宏監督は、作品について「この映画は40代に入って、真実の愛に目覚める男の姿を描いた話。沖縄の自然と豊かな文化がなければ、その愛の目覚めは描けなかったので、文明社会に疲れている人たちにぜひ見てほしい」と話し、映画の仕上がりに自信を見せていました。
撮影は今後、沖縄本島北部や八重山諸島を中心に行われ、亜熱帯の森林、川や海などの豊かな自然風景ややちむん(沖縄の陶器の総称)、織物など沖縄独自の文化を映像におさめながら、主人公とヒロインの愛の形を描き進めます。
映画『カーラヌカン』は2017年の年明けに完成し、同年内に公開される予定です。