劇団そとばこまちとの初コラボが実現!ミサイルマン・岩部&福本愛菜がダブル主演で演劇界に殴り込み
吉本興業として初の試みとなる、劇団そとばこまちとのコラボ公演「のぶなが」が、来たる11月11日(金)〜14日(月)、近鉄アート館にて上演されることになりました。そとばこまちは、1976年に京都大学の学内サークルとして発足し、辰巳琢郎氏、生瀬勝久氏らが座長を務めてきた関西小劇場を代表する人気劇団。現在は七代目座長に就任した坂田大地さんが、スピード感あふれるストーリーにダンスや殺陣も織り交ぜた時代活劇シリーズを世に送り出し、ファンの心をがっちりつかんでいます。今回は、同シリーズのなかでも特に人気の高い「のぶなが」を、ミサイルマン・岩部、吉本新喜劇・福本愛菜の主演で再演。そとばこまちの南園みちな、田中尚樹らと強力タッグを組み、坂田座長演出のもと、新たな「のぶなが」を作り上げます。9月20日(火)に行われた記者会見には、出演の4人と坂田座長が出席。まもなく始まる稽古を前に、公演に向けての意気込みを語りました。
会見冒頭で、坂田座長は劇団の歴史を紹介しつつ、「そとばこまちは座長ごとに作風が変わることで知られるが、現在は二代目座長・辰巳琢郎さんや三代目座長・上海太郎さんの頃に近い、大人数の群像劇を得意としている」と説明。「のぶなが」も歴史群像劇となっており、殺陣ありダンスありの「エンタテイメント時代劇」として劇団を代表するシリーズになっているそうです。
「老若男女に向けて、わかりやすく、笑ってキュンとなって泣かせて、明日も頑張ろうと思っていただける作品づくりをモットーにしている。これは、まさに吉本さんがやっておられる活動であり、勝手にリスペクトさせていただいていた」と坂田座長。縁あって実現した今回のコラボ公演を通じて、「観劇人口の減少や観劇層の高齢化に歯止めをかけて、少しでも関西演劇界のカンフル剤になれば」と期待を寄せました。
気になるストーリーは、「信長は本能寺ではなく、それ以前の戦で既に命を落としていた」という奇想天外な設定。いまわの際の信長から天下統一の使命を託された濃姫を中心に、彼女を支える武将たちなど、戦国時代を生きた人々の姿を描きます。信長がいないにも関わらず、明智光秀なはぜ謀反を起こさなければならなかったのか、そして本能寺で殺されたのはいったい誰だったのか...? ほかにもオープニングとエンディング、出演者全員によるダンス、さらに岩部らには"自由な時間"も与えて「独自の笑いを入れ込んでもらう」(坂田座長)など、見どころたっぷりの舞台となっています。
出演者からも挨拶が。ダブルキャストで濃姫を演じる南園さんは、「初めてお話を聞いた時は、ドキドキと緊張とワクワクと、いろんなものが押し寄せた。今でもちょっと震えが止まらない(笑)」とコメント。「濃姫は強くて優しい女性。彼女のように、本番まで強い意思を持って頑張りたい。岩部さんと福本さんのお力添えをいただき、いろいろ勉強させていただけたらなと思っています」とも。さらに、「そとばこまちの作品を見たことがないお客さまもたくさん来られるかと思うので、ひとりでも多くの方に気に入っていただけるように。また、今まで見に来てくださっている方々にも成長を見ていただきたい」と続けました。
そんな南園さんとのダブルキャストで濃姫役に抜擢された福本。「最初は役どころを知らず、舞台に出させていただくということだけを聞いてすごい楽しみだったんですけど、まさかまさかの主演で...。新喜劇やライブのステージに立ったことはありますが、お芝居の舞台には立ったことがなかったので、今は不安やプレッシャーの方が大きくなっています」と緊張の面持ちです。とはいえ気合は十分で、「本番まで1カ月ちょっとあるし、いろいろ教えていただいて、いっぱい吸収して、私らしく力強い濃姫を演じられるよう一生懸命頑張りたい」と語ります。
明智光秀役の田中さんは、エンタテインメント時代劇にシリーズ第1作から出演していますが、主役を演じるのは今回が初めて。「お芝居はグループ力。全員が一丸となって初めて生まれるパワーある。舞台上でそれが爆発したとき、本当に舞台はものすごいものになるので、楽しみにしてほしい」と呼びかけ、「お笑いの第一線で活躍されている方々と僕たちが一緒にお芝居をすることで、どんな化学反応が生まれるのか。僕自身とても楽しみです」と話しました。
「まいりましょうか」と、おなじみ武将様のキャラクターで挨拶のトリを飾ったのは、織田信長役の岩部。なんと得意の歌で意気込みを語るとのことで、自作のメロディに乗せ「本能寺の炎が歴史を変えた/本能寺の炎が心を変えた/男たちの女たちのこの生き様を/皆々様の心で受け止めてほしい/損はさせまへん/本能寺の変」と歌い上げます。最後は「ヘン」で韻を踏み、「決まりましたな」とニヤリ。すっかり信長になりきっているようです。
しかし「タイトルは『のぶなが』なんですが、出番が...」と坂田座長がつぶやくと、顔色が一変。「主演と聞いておりますが? 後で詳しくお聞かせください」と凄む岩部に会見場は大爆笑。その後、ストーリー上で亡くなった後も、要所要所で出演シーンがあると聞き、すぐさま矛先を収めていました。
そんな岩部こと武将様によると、「信長とは同期」で「のぶと呼んでいた」とか。「先日『武将様と行くバスツアー』で京都を回ったんですが、この舞台が決まったので急きょ本能寺を行程に組み込んだ。境内に入るやいなや、大きな声で「のぶ〜!」と叫び、そこで戦国ショートコントを7本ほどやったら、本堂の方からお坊さんとご家族が出てきて『法事中やぞ』と怒られまして。深々と頭を下げて帰ってきました」という秘蔵エピソード(?)も明かし、「のぶにも舞台のことを報告した。きっと天の方から見てくれていると思いますので、精一杯頑張りたい」と武将様らしいコメントで沸かせていました。
福本は、ダンスがあると聞いてまたまた戦々恐々。「(NMB48時代)ダンスが一番苦手だったので、いまそれを聞いてまた不安が...」と表情を曇らせましたが、坂田座長曰く「濃姫はダンスより殺陣の比重が大きい」とのことで、「多少ならNMB時代に培ったダンススキルで乗り切ります!」と決意表明。殺陣は重心が低いほうがいいため、ダイエットの必要もないとわかり、ひと安心です。
ところが、濃姫役はセリフもかなりの量らしく、「これまで新喜劇の台本を100%覚えたことがない」福本は再びピンチに!? 「新喜劇の場合は前日稽古のみで臨むが、今回は1カ月弱がっつり稽古できる。しっかり役に入り込めると思います」と気持ちを引き締めていました。
【ミサイルマン】【岩部彰】【福本愛菜】
よしもと×そとばこまちエンタテインメント時代劇第一弾 「のぶなが」
日時:11月11日(金)19:00開演
12日(土)14:00/18:00開演
13日(日)13:00/17:00開演
14日(月)13:00/16:00開演【全7公演】
会場:近鉄アート館(あべのハルカス近鉄本店ウイング館8階)
作・演出:坂田大地
出演:南園みちな(11、13日=濃姫役、12、14日=お夏役)
福本愛菜(吉本新喜劇)(12、14日=濃姫役、13日=お夏役)
田中尚樹
岩部彰(ミサイルマン)(12、14日=織田信長役)
佐藤美月
森田まりこ(吉本新喜劇)
新谷佳士(11、13日=織田信長役)
人妻ニャンコ
くぼたゆういち
和泉
井本涼太
岡崎裕樹
川下大洋(Piper) ほか
料金:前売4000円 当日4500円 学生割引・リピーター割引3000円
※ 学生割引は学生証の提示要。リピーター割引は今公演2回目以降の観劇に適用。
【チケット発売】
・ チケットよしもと Yコード:504114(全7公演共通)
http://yoshimoto.funity.jp,
・ 劇団そとばこまち
☎06-6885-3033 http://sotobakomachi.com
・ 近鉄アート館チケットセンター
http://kintetsuartkan.jp
※ 先行予約 9月20日(火)13:00〜22日(木)11:00
※ 一般発売 9月24日(土)11:00〜