濃すぎる胸毛に絶叫!?沖縄のお盆を舞台にした新喜劇を開催
9月25日(日)よしもと沖縄花月で土日祝特別公演が開催されました。会場には小さい子供から年配の方まで幅広い年齢層のお客さんで賑わう中スタート。
トップバッターで登場したのはパンサーの3人。小さい頃はやっていた遊び、小学生の時担当していた係などの漫才を披露し、初っ端から会場を沸かせます。
続いてNON STYLE石田が「井上(相方)がいないから今日僕はノリノリです」と笑いを交えながら登場。純情すぎる甥っ子に慣用句ドリルをさせたらとんでもない珍回答が続出したエピソードに会場も爆笑。
3番目はあべこうじが登場。日常に笑いを生み出すための個性的な考え方に大きな笑いが起こります。
ラストは、パンクブーブーの二人。面白い替え歌や、この物騒な世の中で過ごすための命乞いの練習など、佐藤のボケが炸裂するなか黒瀬の鋭いツッコミに会場は爆笑の嵐となりました。
ラストのネタ披露が終わるといよいよ吉本新喜劇が始まります。福田加奈子さんとガレッジセールの川田が経営するパーラーを舞台にウンケーからウークイまでの沖縄のお盆3日間を描いたもの。早速パーラーへ、エイサーの衣装を着た若者、ウリズン桜の仲宗根俊介、オーシャンの稲福心輝、新垣諒二の3人組がアイスを買いにやってきます。そこへ、ゴリ扮するブラジルからの留学生従業員ゴリデジャネイロが登場。加奈子さんに暴言を吐いたり、若者達とラップバトルを繰り広げたり次々と起こる喜劇に会場も大爆笑です。
続いて、けんたくんが登場。お父さんを病気で亡くしたけんたくんは、お盆の準備を加奈子さんに教えて貰っていた様子。今回のテーマでもある沖縄のお盆について川田は「沖縄のお盆は3日間ある。1日目はウンケーと言って天国からご先祖様をお迎えする日、それで2日目、3日目のウークイはご先祖様をお送り出す日」と丁寧に説明しますがゴリデジャネイロは聞いていない様子。
すると、突然天気が怪しくなってきます。彼女を迎えに行くというけんたくんの前に、雷と共にありんくりん比嘉竜太扮する亡くなったはずのけんたくんのお父さん、竜太くんの幽霊が現れます。びっくりする一同ですが、どうやらけんたくんには見えていない様子。「こっちにいるさ!」と周りが懸命に伝えても全く信用しないけんたくんは、足早に彼女を迎えに行ってしまいます。竜太くんは「ご先祖様のお迎えより彼女のお迎え優先するのは罰当たり。変な女に唆されているに違いない。呪って別れさせてやる」と怒ってしまいます。
そこへ、崎山一葉さん扮する彼女を連れて戻ってきたけんたくん。さっきまで怒りに満ちていたはずの竜太くんですが、彼女を見るなりあまりの可愛さにメロメロの様子で会場からも笑いが上がります。
翌日、ウリズン桜のヤースー扮する一葉のお兄さん、ヤスが登場。ゴリデジャネイロの失礼すぎる人違いに会場も大爆笑。そこへ「一葉さんは誰にも渡さない!」と普久原明さん扮するストーカーのおじさんが登場。濃すぎるキャラクターに会場からも笑いが溢れます。迫りくるストーカーに体を張って立ち向かい見事追い払ったけんたくん。その姿をみたヤスは「妹を宜しくお願いします」と握手を交わし感動的な一幕を見せます。
そこへ、ありんくりんの伊保クリス扮する借金取りの米兵が登場。「借金返せ」と罵るクリスに「だったら基地返せ!」と思わぬところから加奈子さんの攻撃が入り会場からも笑いが起こります。その後も、借金とは全く関係ない沖縄の基地問題や時事ネタで揉めるクリスとゴリデジャネイロに会場も笑いで包まれます。困り果てた一葉、ヤス兄妹を前にけんたくんは「お父さんの遺産を使って僕がなんとかする」と助けることを約束します。
早速銀行にお金を卸しに行ったけんたくんと一同。舞台に残されたのは一葉さんとヤス、二人には見えていない様子の竜太くん。すると、二人の会話からとんでもない事実が判明。なんとかしなければと戻ってきた一同にけんたくんを止めるよう説得する竜太くんですが、なかなかうまくいきません。
ウークイに当たる翌日、すべてを知っても大好きな一葉さんを守り抜いたけんたくん。一人泣きながら落ち込むけんたくんの姿を見た竜太くんは「けんたは立派な大人になってたんだな。天国で見守ってるからね」と息子の成長を感じた様子。すると姿は見えないはずのけんたくんが「お父さん!もう心配しなくていいからさ。お父さんみたいな立派な人間になる。だから安心して天国に帰ってね」と涙ながらに送り出します。
感動的な場面ですが「本当にお父さんなの?」と急に疑い始めたゴリデジャネイロは「証拠を見せろー!」と竜太くんに掴み掛ります。取っ組み合いの末、沖縄新喜劇らしいオチに会場は爆笑に包まれたまま幕を閉じました。
終了後にそろって登場したメンバー。川田は劇中にクリスが登場したとき、ゴリがいつも「米兵」って呼んでいたのを急に「ソルジャー!」と呼び名を変えた事で「笑いを堪えるのが大変だった」と裏話を明かします。
座長を務めたゴリは「今回のお盆ネタを始めて1ヵ月ぐらい。11月中旬ぐらいまではお盆ネタが楽しめます。11月中旬からは違うネタになり、大体2ヵ月毎ぐらいに新ネタを取り入れていきます」と挨拶しますが、観客の視線はどうやら違うところを向いているよう。ゴリが「どうしたの?」と客席に問い掛けると上半身裸のけんたくんの胸毛に注目しながら「毛が」と一言。「すごいよねー」と乗っかるゴリに続いて「もっと近くで見せなさい」と便乗する加奈子さん。けんたくんが客席に降り、前列の人に思い切り胸毛をアピールしながら近づいていくと会場からは悲鳴が上がります。女性客にもドン引きされてしまい一同からも笑いが。「沖縄は確かに毛濃いけど、その中でも毛深い。カクレクマノミも隠れられる」と言うゴリに会場からも笑いが上がります。
改めて「2ヵ月に1回新ネタもやっていきます。また劇場で会いましょう。どうもありがとうございました」と大きな拍手が響く中ステージを締めました。