千鳥・ノブ、落ち着きすぎる観客に「おいっ、浮つけぃ!」と嘆きツッコミ!『千鳥の大漫才2016』レポート
9月30日(金)、東京・ルミネtheよしもとにて『千鳥の大漫才2016』が開催されました(以下、敬称略)。
ライブタイトルを変えながらも、年に1回行われている千鳥による単独ライブ。大阪ではなんばグランド花月にて9月23日(金)に開催され、清春とダイアンがゲスト出演しました。
上京したばかりの頃は後方に空席があった単独ライブですが、年々、チケット争奪戦はヒートアップ。今年も前売は早々と完売し、当日に売り出された立見券も完売となるほどの大入り満員です。
オープニングVTR後、登場した2人。客席に手を振ったり、じっくりと見渡したりしながらノブは「売れた!」と絶叫。嬉しそうな表情を見せた大悟が「年齢層が......」と呟いた途端、ノブも「年齢層高ぇ!」と吐き捨てながら「おいっ、浮つけぃ! キャーがないんじゃ!」と昨年同様、黄色い声援を受けなかったことを嘆きます。
大阪での単独を振り返り、自ら呼んだにも関わらず「ゲストの癖がすごい」と言い出すノブ。現在、インターネットテレビ局「AbemaTV」で毎週木曜日の深夜に配信中の『清春の木曜The NIGHT』でご一緒しているご縁からバラエティ番組にほとんど出ないにも関わらず、何度もお願いして出ていただいたそう。も、大悟のムチャぶりに、「この前、番組の収録で会ってお礼を言うたら『あんなのさせられるなら、歌ったほうがマシだよ』って言われたわ」と話すノブでした。
1本目の漫才後は、千鳥が「じっくり話したかった」という宮川大輔をゲストに招いて「お月見トーク」。「ルミネに知り合いがいない時、喋りかけてくれたのは大輔さんやった」と話す大悟。「みなさん、千鳥好きですよね?」と客席に投げかけた宮川は「こいつら面白いなと思ったんですよ」と、千鳥を知ったきっかけについて語り始めます。
数年前、テレビ東京の夕方の番組に出演していた千鳥を偶然観た宮川。2人の漫才でのやりとりにゲラゲラ笑ってしまったそうですが、「めちゃくちゃスベって、あれは消したい過去!」と話すノブ。その後、大阪でたむらけんじとカラオケに行った際、ノブは初めて宮川と会ったそうで「『うわー! 会いたかってん!』って言われた」と振り返ります。
一方の大悟は、大阪の芸人がよく集まる居酒屋で初対面。「会話のプロレスが好き」だと言う宮川、売り言葉に買い言葉で返す威勢のいい大悟がすぐさま気に入ったそうです。「あの、グンと来る感じが好き。『お前、表出ろ!』とか言われるほうが好きなんですよ」と嬉しそうに語ります。
「大輔さんにお世話になったおかげで、東京で仕事が増えた」と感謝するノブ。呼んでもらった『満天 青空レストラン』(日本テレビ系)のロケで、おなじみの「シンプルに口が臭い!」という2人の掛け合いを見せたと言いますが、「食材や食べ物を扱う番組なので、本来ならあんなのは許されないはず。なのに、大輔さんは(面白がって)振ってくれた」と有り難がるノブ。「いやいや、俺がやってほしかった」と返した大輔ですが、「人に口が臭いとか言われるの、いちばんイヤやん。大脇毛もそうやけど、なんでそれで笑い取るん? 信じられん!!!」と千鳥の面白感度への率直な疑問を投げかけると、客席も爆笑。この場でもためらうことなく、上半身裸になって大脇毛のくだりを見せるノブに「なんなん、これ!」と言いながらも「それが好き」と大笑いする宮川です。
その後も大輔のいたずら好きの話、『イッテQ』(日本テレビ系)のロケでのエピソード、過酷なロケが多かったという『噂の現場直行ドキュメン ガンミ!!』(TBS系)のエピソードなどで大いに盛り上がりました。
2本目の漫才後は「目指せ豪華プレゼント 全員協力チャレンジ」へ。大悟とゲストが力を合わせてゲームをクリアすると、本日お越しのお客さまに豪華プレゼントが当たるというゲームコーナーで、ゲストととしてピースとノブが可愛がっている後輩・西野(シンプル)が登場します。
「こういうイベントっていろんな方々からの差し入れが並んでいるもんじゃないですか」と切り出したのは、ピース・綾部。曰く、千鳥の楽屋にはテレビ埼玉さんからのエクレアしかなかったそうで、「しかも抹茶味とストロベリー味。ノーマルなしですよ?」と、独特なチョイスを指摘すると笑いが起こります。
1つ目の「文学的いつ、どこで、誰が、何をした」では、大トリを任された西野。結果、「風が死んだ夜に」(又吉)「月が光る丘で」(綾部)「中国バァさんが」(大悟)「砂と化した」(西野)と見事に笑いを取ってクリア!
西野の活躍に「機能しとる、機能しとる!」と親のように喜ぶノブ。"風が死んだ夜に"という文面の解釈について持論を展開する大悟に「なぁ?」と同意を求められた又吉は、苦笑しながら「そうです」と肯定。「風も止まっていて、湿度もそんなにない状態ですかね」と補足します。
続く「ピッタリ乳首当てチャレンジ」は、まったく観ずに人差し指のみで自身のその位置を当てればクリアというもの。失敗した大悟が「1本(指)はキツい。2本で!」と懇願すると、「又吉からお願いして」と言い出すノブ。言われた通りに又吉が頭を下げると、「うぉおお~~い!」と気を良くしながら承諾します。
結果、見事に全員クリア。ここでもきちんと成果を上げた西野を、「すごい! ライブ中に成長してる!」と絶賛するノブです。
どうやら、このコーナーは西野をクローズアップしたノブ考案企画のよう。3つ目のゲームでは西野を全面に押し出した「チャンスチャレンジ」は西野の相方・大蜘蛛が4つの中から選ぶアイテムを当てるというものですが、「わかるわけがない」と嘆く又吉。「こんなに脳みそ働かへんライブも久しぶりです」と珍しく毒づきます。
1回目のチャレンジは、西野が予想を外してクリアならず。芸人のしてチョイスミスを犯した大蜘蛛に、アイテムとなった帽子を見せながら「こっちかこっちで来い!」と諭す綾部です。1回目の結果から、2回目は大蜘蛛=やさしい子と判断した大悟の予想が見事的中。なんとかクリアします。
最後は「目指せ4西野チャレンジ」。壁にかけられた5つの掛け軸のうち、4つの西野を当てられたらクリア。大悟が失敗してしまいますが、再び又吉がノブにお願いしてもう一度チャレンジできることに。
見事にクリアしたものの......お客さま全員にプレゼントされるのは、綾部の著書『AYABE MODE』の表紙を西野風にアレンジした「NISHINO MODE」シール。「サイン入り色紙10名」「打ち上げ参加権1名」など、千鳥を観に来たお客さまには非常に嬉しい特典が発表されるたびに湧いていた客席でしたが、この特典が発表された途端、微妙な雰囲気に。
結局、ノブの西野に対する深い愛情のみが露になったこのコーナー。参加したピースは「よくわからなかった」(綾部)「寝る前にもう一度思い出しそう」(又吉)と、最後まで困惑しっぱなしでした。
最後にもう1本、漫才を披露。
ここ数年、毎年3本の新ネタが披露している千鳥。今年は"電話""癖"といった現時点で世間に認知されている千鳥らしいキーワードを扱いつつ、より千鳥らしい色を取り入れた2本の漫才に加えて、最後の漫才では"留まる笑い"とも称された1つのボケに終始するかたちで、切ないおかしみを盛り込んだ内容に。これまでの千鳥らしい漫才の系譜を感じさせながらも、より自由に2人の個性や掛け合いが見られた3本の漫才に、客席からは大きな笑いが起こりました。
エンディングで大きな拍手に迎えられた2人は、「シンプル西野推しでした」(ノブ)「舞台袖から観たら、綾部と大蜘蛛が仲良くなってて嬉しかった」(大悟)と先ほどのゲームコーナーを振り返ります。
帰り際に渡される「NISHINO MODE」シールについて、「新しいiPhoneに貼ってください」と呼びかけたノブは「また近々トークライブもやりますんで、来てください!」と劇場への来場を呼びかけました。
【千鳥】【ピース】