46年の時を経て"菊水丸少年"の夢叶う! 河内家菊水丸が「太陽の塔内部再生」事業広報担当アンバサダーに
大阪のシンボ1970年の日本万国博覧会に建てられた「太陽の塔」は、この秋より耐震改修工事に入ることが発表済み。10月29日(土)には、工事前最後の姿が見られる内覧会が催されました。同日、「太陽の塔内部再生」寄附事業もスタート。塔内部に残され老朽化した、芸術家・岡本太郎が生物の進化を表現したオブジェ"生命の樹"を当時の姿に再現するための費用に充てられます。この歴史的な事業のアンバサダーに、万博グッズコレクターで大ファンの伝統河内音頭継承者・河内家菊水丸が任命され、日本万国博覧会記念公園事務所・所長の大門芳一さんより"「太陽の塔内部再生」事業広報担当アンバサダー"任命証書が授与されました。
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アンバサダー・菊水丸の初仕事は、太陽の広場での寄附金募集開始セレモニーへの出席です。開催中の「おおさかカンヴァス2016」出展作品、ポン菓子機をモチーフにした車両(Yotta作『穀(たなつ)』)がパンッと放った空砲を合図に、関西大学チアリーディング&応援団、吹奏楽団によるパフォーマンスでにぎにぎしくセレモニーがはじまりました。
まずは、大阪副知事の新井純さんからご挨拶。「万博公園内には、"人類の進歩と調和"をテーマに開催された1970年の大阪万博の遺産が数多く残されています。その中で、今も人々を惹きつけているのが「太陽の塔」。今回の内覧会参加希望者500人の枠に、全国から8万名もの応募者がありました」と人々の関心の高さに驚きつつ、愛されつづける「太陽の塔」の存在の大きさを語ります。「「太陽の塔内部再生事業」は大阪のシンボルであり、優れた芸術作品を未来に繋ぐ歴史的なプロジェクト。命は、そして夢は次の世代へ引き継いで参らねばなりません」と、新井さんは事業の重要性を訴えます。
つづいて、河内家菊水丸の登場です。アンバサダーとして『寄付金の奨励音頭』、2025年万博の大阪誘致を応援する『誘致音頭』の2つを作って、各地でPRしたいと決意を表明。「当たらなかったけど、内覧会にハガキで応募した」ほどの「太陽の塔」ファンでもある菊水丸は、万博開催中当時に少し苦い思い出が。小学2年生当時、母に連れられて来た会場内のお祭り広場で徳島の阿波踊り、山形の花笠音頭など日本各地を代表する踊りが披露されるのを横目に、すでに少年音頭取りとして活動していたので「なんで大阪の河内音頭が出てこないのか。ここでしたい!」と悔しさいっぱいだったそう。46年の時を経た今、「一節だけ」と河内音頭を歌い上げ「太陽の塔内部再生」事業のスタートに弾みを付けます。大好きな「太陽の塔」を背に、「夢というものは、叶うもんですね」と晴れやかな表情を浮かべ、積年の悲しみを癒していました。
この後、当時会場内に勤めていた方々が登壇。制服に付けていたエンブレムを持参されているのを目にした菊水丸は、「万博マニアからしたら、1番欲しいものですよね」とコレクター魂がむくり。テーマ館スタッフだった女性が「したことがないのに、お客様からサインを求められ戸惑いました」と振り返ると、菊水丸も「僕もテーマ館の女性にサインもらいましたよ。至る所で『サイン!サイン!』って言うてね」と、懐かしそうに返していました。
最後に、新井副知事と菊水丸が「ただいまより、太陽の塔寄附金募集を開始します」と高らかに宣言し、セレモニーは終了。
そのまま一同は「太陽の塔」内部に移動、真っ赤に燃える内装の中心で伸び上がる"生命の樹"が迎えてくれます。
しげしげと見回す菊水丸は時折、新井副知事と言葉を交わしながら、かつての記憶を手繰り寄せているようでした。
「太陽の塔」は耐震改修・内部再生を経て、平成30年3月末に一般公開予定。それまで、"「太陽の塔内部再生」事業広報担当アンバサダー"河内家菊水丸の、今後の活動にご注目ください。
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【「太陽の塔内部再生」寄附事業】公式サイト