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2016年12月 4日 (日)

2017年初夏にはニューアルバムの発売も決定! 藤井隆主宰『SLENDERIE RECORD MUSIC AWARD』ライブレポート

11月27日(日)、東京・恵比寿ガーデンホールにて、『SLENDERIE RECORD MUSIC AWARD』が開催され、藤井隆、堂島孝平さん、NONA REEVESさん、シンリズムさん、乙葉さん、早見優さん、Like a Record round! round! round!(藤井隆、椿鬼奴)、黒沢かずこ(森三中)、TWIN.GKASHIFさん&スカート・澤部渡さん)、宇多丸さん (ライムスター)、オカダダさん、高村佳典さん(tkrm.) が出演しました。

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本イベントは、藤井主宰の音楽レーベル「SLENDERIE RECORD」が開催する年に1度のフェスで、早見優さんのニューアルバム『Delicacy of Love』のプロデュースや、自身のMIX CDDelicacy』をひっさげ、各地でのダブルリリースツアーを行うなど、2016年も精力的に音楽活動を行ってきた藤井隆の活動の集大成ともいえるイベントです。

DJのあと、藤井の『未確認飛行体』から幕を開けたこの日のイベントは、とにかく盛りだくさん! 1曲歌い終えた藤井が開演の挨拶をした後、まずはシンリズムさんのライブからイベント本編はスタート。

弱冠19歳のシンリズムさんのライブはいきなりボイパ(ボイス・パーカッション)から始まり、さわやかな空気を感じさせる曲で観客を魅了します。しかし話し出すと意外(?)にも関西弁で、「今日はボイパを見よう見まねで挑戦してみました」と告白。ループステーションというエフェクターで自身のボイパを録音し、ループさせて使うそうで、「ちょっと微妙やなと思ったら止めますんで、温かい目で見守ってください(笑)」とお客さんに頼みます。さらに、アーティスト名である「シンリズム」が実は本名でもあると告白し、フロア内をざわつかせていました(笑)。

曲が終わると藤井が登場し、「19歳!? バージンヘアですね。シャンプーはたぶんアジエンスやと思います」と勝手に決めつけ「楽屋のたたずまいもカワイイ! アニメみたい!」と大絶賛(笑)。さっきの「シンリズムは本名」話にも「どんな本名? それ~」とツッコみ、「お父さんが音楽好きで、僕の名前を『リズム』にするか『音太郎』にするかで悩んだらしいです」というシンリズムさんに、「もう、話せば話すほどかわいらしい!』とナゾの返しをしていました(笑)。

続くNONA REEVESさんは、さすがの貫禄ある佇まいでムーディな大人の雰囲気を漂わせます。ニューアルバムからの曲や、藤井との出会いの曲だという『ENJOYEE!』を披露した後、Vo.の西寺郷太さんが「僕、今日誕生日でして、43歳になりました。自分で言いますけど、今まででいちばん声出てるんちゃうかな」と自画自賛(笑)。ラストの『LOVE ALIVE feat.宇多丸』ではもちろん宇多丸さんも登場! 宇多丸さんは「せっかくなんで、ラップします!」とラップを披露し、お客さんも大盛り上がりです。

ライブ終了後は「お誕生日おめでとうございま~す!」と特製のバースデーケーキを持って登場した藤井に「もう、サプライズだいなし!『自分で言いよったで』ってなってましたよ!」とツッコまれる西寺さんでした(笑)。

続いては、西寺さんに「僕と不仲説のある......(笑)」と紹介された堂島孝平さん。登場するなりフロアを写メで撮ったり、ギターを歓声に合わせて3度も掲げるなど、のっけからテンションが高いようすを見せますが、「最近はずっと一人で演奏しているので、久々に合奏というものができてすごく嬉しいです!」と、なぜそんなにテンションが高くなっているのかについて自ら説明していました。

MCでは「藤井さんは、僕が唯一仕事の悩みを相談する人なんです」と藤井への信頼を口にしたかと思うと、「ちなみに僕は2月22日生まれです。あ、当日自分から言うことはないと思いますが(笑)」と、不仲(?)説のある西寺さんへのジョークも忘れません。続いて『ベンジャミン、空を睨む』を演奏したあとは、「こんなにカメラがたくさん入るなんて思ってなかったけど、衣装をハデにしといてよかったなと思います!」と話し、お客さんを笑わせていました。

また、乙葉さんのデビューシングルを書いたものの、ステージで共演していないのが心残りだったという堂島さんたってのリクエストにより、今回なんと乙葉さんとの共演が実現することに! また、堂島さんは「当時、この曲を歌っている乙葉さんを見て、藤井さんはグッときたそうです」と不思議な縁も口にしていました。

堂島さんに紹介されて登場した乙葉さんはキーボードを弾きながら歌うのですが、持ってきたマイクがうまくキーボードの上のマイクスタンドにはまらず苦戦! なんとかセットし終えると、デビュー曲『1秒のリフレイン』を演奏します。演奏終了後、出てきた藤井に「演奏しながらグッときちゃって、泣きそうになりました」と明かす堂島さんでした。

家事や育児に忙しく、なかなか歌の練習もままならず「家で自主練してました」と話す乙葉さんですが、透明感のある歌声は健在。続けて昨年発売された藤井のアルバムでボーカルを担当した『make over』も歌うことになったのですが、「自分で曲紹介をしてください」と藤井に言われ、「はい。では、私で『make over』」と言ってしまい、「『私で』って!!」と藤井がひっくり返って爆笑していました。

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そんな微笑ましい夫婦共演の後は、「いよいよスレンダリーに所属するあの方達が登場です!」と言う藤井の呼び声とともに、椿鬼奴、黒沢かずこが登場。

藤井が「あれ? 僕鬼奴さんにオファーしたんですけど......、萬田久子さんですか?」と怪訝そうに尋ねると、"中村獅童さんの結婚パーティの時の萬田久子さんのモノマネ"というレアすぎるモノマネで客席を沸かせる鬼奴。「どこにも出したことがないモノマネです」とその貴重さをアピールしていました(笑)。

続いて、明日(11月28日)から始まる鬼奴と黒沢の2人が出演する舞台『さがり』についての話題になると、「私たちのお兄さん、小川菜摘さんが主役でね」と、その舞台を説明する藤井に「お姉さんです」と否定する鬼奴と黒沢ですが、「いえいえ、お兄さんですよ」とその男前さを称えてなのか(?)お兄さんと言い続ける藤井にお客さんも大爆笑。黒沢は「テレビでは見られないえげつないものが見られるので是非見にきてください!」と、かなり内容が気になるアピールをしていました。

ちなみに黒沢はこれまでレーベルに参加していなかったのですが、藤井主宰で黒沢も参加しているイベント「Youth Banquet!!!」のCDが2017年にSLENDERIE RECORDからリリースされることとなり、晴れてレーベルにメンバーとして参加することに。

と、ここで「ハワイアンタイフーンが今から巻き起こりますよ!」との藤井の言葉を受けて登場したのは早見優さん。『恋のブギウギトレイン』がスタートし、藤井、鬼奴、黒沢もそのままステージに残って踊り出します。「みんな、トレインを作って~!」という藤井の呼びかけに早見さん、鬼奴、黒沢もトレインのポーズをし、みんなでそろって列車のような動きを見せるなど、息もピッタリ! フロアも最高潮の盛り上がりをみせていました。

1曲目が終わると、開口一番「夏だわ~。夏が来たわ~」と呟く鬼奴。早見さんは「1年前にここで共演させていただいてから、まさか今こんなふうに一緒にやらせていただけるなんて、本当に嬉しいです」と笑顔で話します。早見さんのツアーTシャツを着ている鬼奴のTシャツの袖がフレンチスリーブになっているのを見つけて驚いた早見さんは、「『これどうしたの?』って聞いたら、『藤井さんが切ってくれて』って! 藤井さんはもしかしてデザイナーでもあるの!?」とかなりの驚きよう&絶賛ぶりをみせます。

『溶けるようにkiss me』『Caribbean Night (okadada love is the destiny remix)』と早見さんの曲が続いた後は、「Like a Record round! round! round!」のもうひとりのメンバーであるレイザーラモンRGより、(なぜか今どき)ボイスメッセージが届きます。「メンバーの佐野元春です。間違えました、バービーボーイズのコンタです」とひとしきりモノマネをした後は、「奴さん、アレ歌いたいでしょ? みんなもアレ、聞きたいよね?」と強引に「アレ」を言い張るRGにお客さんも爆笑。

しかし、RGの「では聞いてもらいましょう、アレ!」という振りを受けた鬼奴は「じゃあアレ、軽く歌わせてもらっていいですか?」と言い、アカペラで歌い出したのですが、なぜかその曲は八代亜紀さんの歌うセキスイハウスのCMソング(笑)。藤井が「それ八代亜紀さんのCMソングやん!」とツッコむのを聞いて、「よくわかったな今の」と驚く黒沢でしたが、藤井は「(その曲は"アレ"とは)違うでしょ!? も~、ドキドキするからやめて!」と自由すぎるメンバーの行動に頭を抱えていました。

そしてここからは「私たちのメンバー、第一興商のDAMです!」と藤井に紹介され、ステージに堂々とDAMが登場。最近、『幽遊白書』と『モンスト(モンスターストライク)』のコラボCMに起用され、歌も披露している鬼奴はその曲を披露したのですが、「依頼を受けたのはいいんですけど『幽遊白書』を全然見てなかったんで焦りました」と裏話をチラリ。続けて黒沢も『お金がほしい』を披露したのですが、この日、早見さんに遠慮してなのか、どことなく控えめだった黒沢は「なによアナタ、『さがり』のことばっかり考えて!」と藤井にツッコまれていました。

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本編ラストのライブを飾るのはもちろん藤井。『絶望グッドバイ』『1/2の孤独』などを披露した後はドナルド・フェイゲンのカバー曲『I.G.Y』を披露しますが、宇多丸さんに「カバーを選ぶセンスがすごい!」と驚かれます。

吉田豪さんと宇多丸さんに「また歌ったら?」と言われたことがきっかけでもう一度歌ってみようと思ったという藤井ですが、宇多丸さんはそんな藤井を「もう、今日のイベントのクオリティたるやスゴイですよね!」とほめていました。

最後は藤井自身が作詞したという新曲『守ってみたい』を披露。曲が終わると、自ら出演者全員を呼び込み、「私たちはすごく楽しかったんですけど、みなさんはどうでしたか~!?」と声をかけると、ものすごい大歓声が。ラストは早見さんの『GET UP』をみんなで歌って踊りながら終了。ラストの藤井の「幸せ~!」という声がイベントの楽しさを何より物語っていました。

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アンコール前に「藤井隆、2017年初夏にニューアルバム発売決定!」というテロップが流れ、ますます盛り上がるお客さんたち。

アンコールではNONA REEVES・西寺郷太さんと堂島孝平さんのユニット、Smalll Boysの『Selfish Girl feat.藤井隆』やLike a record round! round! round! の『kappo!』などのナンバーでフロアは再び大盛り上がり。アンコールラストは黒沢の不思議な明るさのあるナンバー『アーペンダー』。藤井が「みんな一緒に歌って~!」「一緒に!』とフロアを鼓舞しますが、誰もついていけません(笑)。「会場みんなが一体となって!」などと言い続ける藤井でしたが、最後の黒沢の「こんなに(曲が)浸透してるなんてビックリです!」というセリフに至るまで、誰もツッコミを入れる人がいないまま終わっていくというシュールな見せ方(笑)で、この日DJも含めると4時間半にも及んだライブは終わりを告げました。
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終演後に新曲+80年代洋楽の名曲カバー2曲入りシングルが会場限定で発売されただけでなく、待望の新曲も披露されるなど、ファンに嬉しいサプライズもあったスペシャルな夜となりました。


【藤井隆】【椿鬼奴】【森三中】【黒沢かずこ】