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2016年12月 5日 (月)

桂文枝が芸能生活50周年を記念して3月4日(土)に『「桂文枝 半世紀落語会」~三枝から文枝への軌跡~』を開催!

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2016年12月1日(木)、落語家・桂文枝が芸能生活50周年を迎えました。文枝はこれを記念して様々な企画を考えており、その第一弾として2017年3月4日(土)に『「桂文枝 半世紀落語会」~三枝から文枝への軌跡~』をなんばグランド花月で開催させていただきます!

古典落語一席、三枝時代に作った創作落語一席、そして文枝最新作の創作落語一席の計三席を披露と、自身の芸能生活50周年を辿るような内容に。また、ゲストに落語芸術協会会長の桂歌丸師匠を迎え、華を添えていただきます。

12月2日(金)には桂文枝が芸能生活50周年を迎えての心境や、本公演に対する意気込みなどを語りました。

まずポスターの説明を始める文枝。羽織を肩にかけているスタイルは非常に珍しいもの。カメラマンさんのリクエストに応じたとのことで、「自分としてもお茶目で、旅に行くぞみたいな感じです。50年を過ぎてこれからも芸を探りながら歩いてゆくような感じが出ていると思います」と気に入っている様子です。

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ポスターには三枝時代の写真も並べられており、真ん中の笠をかぶった姿は入門直後、落語の「東の旅」を自分の足で確かめるために歩いたときのもの。「手甲、脚絆、わらじ履きで。幸い吉本興業には衣裳さんがいましたので師匠が笠とか借りてくれまして。わらじ履きで行ったのですが、舞台用のわらじだったので日本橋あたりで擦り切れてなくなり、黒門市場で雪駄を買い、雪駄で伊勢まで6日間かけて歩いて参りました。それが一番若い頃で、この頃はこの先どうなるかわからないが、とにかくこの道を歩いていこうと一生懸命歩きました」と振り返りました。12月1日に入門し、伊勢までの旅に出たのは4月1日。エイプリルフールに出発すれば、もし途中で取りやめても嘘だったと言えるからだったそうです。とはいえ、真冬に入門をしたのは「暖かい時期に入ったら怠けてしまいそうだと思ったので、一番寒さの厳しい時期に厳しい世界に入ろうと思いまして」と当時の心境も語りました。

あれから50年。「いろいろ経験して、時には落語口調になれないで苦しんで、これから落語家としてやっていけばいいのか、タレントとしてやっていけばいいのかいろいろ悩みましたが、落語家として頑張ろうと。噺家になるときに学生時代のみんなが応援してくれたという思いもありました」。

この記念落語会では古典落語と創作落語を披露します。

「古典落語は、『抜け雀』『栴檀の森の怪』『皿屋敷』などやりましたが、一番大好きなサゲである『愛宕山』をこの落語会ではやってみたいなと思います。それも自分なりに工夫して私なりの『愛宕山』を。『愛宕山』も入門後3、4年の頃に師匠から習ったのですが、当時はとても難しくてできませんでした。師匠から習ったものを自分なりにいろいろ構成をして、それが師匠への恩返しだと思います」と文枝。春風亭小朝さんが口演された『愛宕山』に感銘を受け、パントマイムを取り入れた落語を演じます! 現在、練習中とのことで、ぜひ高座をお楽しみください!

創作落語は三枝時代作の『背なで老いてる唐獅子牡丹』と271作目である新作、『大・大阪辞典』を予定しています。『大・大阪辞典』は、大阪出身の夫が転勤で大阪勤務となり、東京出身の妻が"大阪時点"で大阪という土地の予習をするというもの。果たして妻は大阪人に近づけるのか...という物語。こちらもぜひご期待ください!

さらにゲストも登場! 桂歌丸師匠が来てくださります!

「歌丸師匠とは何度か共演させてもらいました。歌丸師匠から教わること、習っておかなければならいことがたくさんあるので、歌丸師匠にお願いしたところ快く引き受けてくださいました」と文枝も楽しみにしてます。

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開催発表会見では、ほぼ50年、マスメディアで第一線を走ってきた文枝が大事にしているものは何か?という問いが。「人に優しくということ。それが落語にもつながることだし、それが一番、五代目の文枝に教えてもらったことです。それがマスメディアでも長くやれたことだと思いますし、落語も長くやれたことではないかと思います」とその秘訣を明かしました。続けて、気力が衰えない理由を問われると、「いろんなものに興味があるから」と自己分析しました。

『愛宕山』の魅力については、「『愛宕山』に勝るサゲはなかなかありません。創作落語でもよいサゲを作ろうと思って苦心するのですが、落語の中でよいサゲは難しい。私が考える古典落語の中では最高レベル、日本人が考えたサゲとしては本当に素晴らしいサゲだと思います」。

後進の世代にメッセージをお願いすると、「今はなかなかメディアに乗る機会がなくて、一生懸命やっていてもチャンスがないと。でも諦めずに信じて、自分でいろいろ考えてやれば必ず道が開けます。【意志あれば道あり】という言葉があるように、諦めずにやってほしいと思います。切磋琢磨して一人でも二人でも抜いて上に上がっていって行くぐらいの気概を持って頑張ってほしいです」と鼓舞しました。

最後に、「50年前の自分は本当に不安で、内弟子だったので師匠の家の2階で泣いてばかりいたんです。だから、50年前の自分に声をかけるなら"絶対にええことあるから頑張りや"と言ってあげたい。今の自分には"体に気を付けて、これからも一作でも多く作って、また若い落語家ができるような、東京の噺家もできるような噺を、一作でも残るような噺を作りや"と言ってあげたいと思います」と文枝。

2017年3月4日(土)はぜひなんばグランド花月で、文枝50年の歩みをご一緒に体感してください!

【桂文枝】

『「桂文枝 半世紀落語会」~三枝から文枝への軌跡~』

日時: 2017年3月4日(土)
場所: なんばグランド花月
出演者: 桂文枝
ゲスト:桂歌丸
料金: 1階席6000円 2階席5500円
チケット情報: チケットよしもと