激戦の末「JR道」を極めた蛙亭・中野がチャンピオンに!「マニア道第10回記念大会〜知識の異種格闘技王決定戦3時間SP〜」
12月12日(月)、よしもと漫才劇場にて、「マニア道第10回記念大会〜知識の異種格闘技王決定戦3時間SP〜」が行われました。baseよしもと時代から長年にわたり不定期開催されてきたこのイベント。毎回、さまざまなジャンルの「マニア道」を極めた師範たちが、究極のNo.1を決めるべくその知識の"深さ""面白さ"を競ってきました。ここ2回はニコニコ生放送での開催で、劇場での開催はなんと3年9カ月ぶり。しかも記念すべき10回目ということで、いつも以上に白熱した戦いが繰り広げられました。
冒頭、司会のビタミンS・お兄ちゃん、解説の銀シャリ・橋本、藤崎マーケット・田崎がステージへ。橋本は「月刊マニア道」編集長、田崎は堀江で輸入家具店経営(月刊マニア道に広告出稿あり)と、芸人ではなく"マニア道のマニア"であることを強調します。とはいえ『M-1グランプリ2016』から約1週間後ということもあり、お兄ちゃんは我慢できずに「優勝おめでとうございます!」とひとこと。客席からも大きな拍手が起こりましたが、それでもなお編集長キャラを崩さない橋本でした。また、田崎は独自の「田崎メモ」を持参しており、師範たちの裏の顔や意外な側面を紹介する役割も担うとのことです。
さっそくお兄ちゃんからルール説明が。それぞれの師範が1分の持ち時間で、自分がマニアなモノ・コトへの熱い思いをプレゼンし、それを観客の皆さんがジャッジ。今回、エントリーした16人の師範のなかから上位3名が、再度プレゼンを披露し、最も多くの得票を集めた者が「第10回マニア道」優勝となります。
過去9回の優勝者を振り返るなどした後、まずは前半8人のプレゼンから。トップバッターは「青春漫画道」師範のいなかのくるま・木佐です。青春にちなんで学ラン姿で登場した木佐は、漫画『富士山さんは思春期』を取り上げその魅力を熱弁して19票を獲得。
ラニーノーズ・山田は「ホラー映画道」師範。今回は日本の古いホラー映画、大林宣彦監督の『HOUSE ハウス』から「怖いけどおかしい」見どころを紹介。39票で木佐の上をいきます。
「競馬道」師範は、ノーザンダンサー・橋爪。競馬マニアの先輩ともいえるお兄ちゃんも太鼓判の実力者らしく、ここでは競馬に詳しくなくても楽しめるおもしろネタとして、競走馬のネーミングについて語りました。こちらも高評価で66票!
ここからは、4位以下がどんどん脱落していくサバイバル戦に。奈津川みきは、「平成仮面ライダー道」師範。昭和との比較を交えつつ、2013〜2014年に放送された『仮面ライダー鎧武』を題材に平成ライダーの個性的な設定をアピールして、75票を獲得しました。
中山女子短期大学は「高専ロボコン(アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト)道」師範として過去の傑作ロボットにちなんだ自作衣装を着用。今も語り継がれる名勝負を熱く語り、「地味だけどかっこいい」高専ロボコンの魅力を広く知らしめました。得票数は66票!
第9回のチャンピオンである蛙亭・中野は、今回も「JR道」で参戦。2年間、JR西日本で働いていた経歴を生かし、リアルな「JRあるある」で爆笑をさらいます。橋本をして「『タモリ倶楽部』出演も見えた」と言わしめたプレゼンは、なんと100票を獲得。一躍トップに躍り出ました。
学天即・奥田は渋く「田中角栄道」。スーツ姿にたすき掛けで客席に語りかけるさまは、本物の政治家も顔負けの迫力! 故・田中角栄氏の生い立ちや経歴、驚きの決めゼリフなどを立板に水のしゃべりで披露します。実況、解説の3人も「へぇ〜!」を連発したこのプレゼンで、奥田は91票を獲得し、2位に。
前半ラストは、第5回大会で「ミッシェルガンエレファント道」師範としてチャンピオンに輝いたプリマ旦那・野村。今回は洋楽・邦楽問わずの「ロックスター道」で名乗りを挙げました。ロックスターたちの名言から浮かび上がるその生き様は、ときにかっこよく、ときになんかちょっと面白い...野村流のツッコミも冴え、結果は89票となりました。
前半戦について、「順当な線ですね。みんな安定してますから」と橋本。後半戦に入る前には、クロスバー直撃・渡邊、見取り図・盛山、トット・桑原、セルライトスパ・肥後ら「ラップ道」師範による演舞が。DJのツートライブ・たかのりが繰り出すトラックに乗せ、アニメ等のキャラになりきったラップバトルで沸かせます。
後半戦は、ネイビーズアフロ・皆川の「尾崎豊道」から。尾崎豊さんの生前の伝説的エピソードや曲の歌詞などを取り上げながら、マニアしか知らない人となりを解き明かします。結果は64票で、残念ながらトップ3に食い込むことはできず。
続くきみどり・土居は、「家庭菜園道」師範として登場。NHK Eテレの番組にも出演経験がある土居。さらなるステップアップを狙い、家庭菜園あるあるをフリップで紹介するも、49票に終わりました。
古代エジプトのツタンカーメン風かぶりもので現れたのは、「ピラミッド道」師範のサカモト's。謎に満ちたピラミッドの驚異のスケールを、「わけわからん」をキーワードに語り尽くして73票を獲得しました。
第7回大会のチャンピオンであるラフ次元・梅村は、前回同様「キテレツ大百科道」で勝負を挑みます。「ほぼほぼ『ドラえもん』」(梅村)というキャラクターや設定紹介の後、注目キャラのひとり・勉三さんを大フィーチャーしたプレゼンに、客席は大爆笑! なんと94票を獲得し、野村を退け2位に躍り出ました。
偏愛するモーニング娘。の「道長さゆみ道」でアピールしたもみちゃんズ。道重さんの隠れた魅力や素顔を熱く語りましたが、解説陣からは「しゃべり方が気になる」(橋本)など別のところに注目が。結果は51票に。
女と男・市川は「資格道」でエントリー。第2回大会、「耳かき道」で敗退した苦い思い出をバネに、自身の持つ25の資格を生かして観客の皆さんに知恵を授けます。ところが、取得資格の中には謎の検定も多く、得票数は22票と、資格数を下回ってしまいました。
これまで56のバイトを経験したというクロスバー直撃・前野は、「バイト道」師範としてオススメの簡単バイトを紹介。意外なバイトの思わぬ高時給など、深すぎるバイトの世界に爆笑が起こります。沖縄でのバイト体験などマル秘エピソードも続出しましたが、79票でトップ3には届かず...。
トリを飾ったのは、ビーフケーキ・近藤の「WWE道」。第4回大会、「B級喫茶店道」で優勝した近藤ですが、実はいちばんやりたかったのがこの「WWE道」だとか。アメリカのプロレス団体・WWEを17年間、毎週4時間観戦し続けてきたという実績を生かし、人気レスラーのひとり、ストーン・コールド・スティーブ・オースチンさんを紹介。衝撃エピソードでその最凶ぶりをアピールしましたが、女性客の皆さんの支持がいまひとつ得られなかったのか40票となりました。
勝ち残ったのは、中野、梅村、奥田。最終決戦の前には、ジュリエッタ・藤本、コマンダンテ・安田、からし蓮根・伊織、おいらがくさかからなる「広島カープ道」師範たちがゲームコーナーを。観客の皆さんにも参加してもらい、カープにまつわるクイズや、カープの応援スタイルを取り入れたしりとり合戦などで笑わせ、しばしのブレイクタイムを演出しました。
いよいよ最終決戦、プレゼンは3位から順に行われます。3位奥田は白手袋をつけてますます選挙風の出で立ちに。小道具いっさいなし、言葉のみのプレゼンで圧倒します。
梅村は、『キテレツ大百科』の「なんなんこれ!」なポイントをピックアップした内容。
中野は再び「JRあるある」で勝負をかけました。
観客の皆さんに3色いずれかの紙を掲げてもらい、得票数を計算している間、橋本は「難しい!」と3人の拮抗ぶりに脱帽。結果は奥田35票、梅村31票、中野42票で、中野「JR道」師範が、第9回に続く連覇を成し遂げました!
「ウケが優勝につながるとは限らない」と、その奥深さを改めて痛感した様子の橋本&田崎。それぞれの「マニアなモノ・コト」への愛も評価対象となる「マニア道」、次回の開催が待たれます!
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