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2016年12月23日 (金)

月亭方正が近畿大学で「すべらん話」の創り方講座を開催!

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近畿大学と吉本興業株式会社は、平成28年12月15日に包括連携協定を締結し、大阪の文化である「笑い」を軸とした人材育成に取り組んでいます。

その第一弾として、12月22日(木)、近畿大学東大阪キャンパスにて、近畿大学の学生を対象に「すべらん話」の創り方講座を開催。芸歴29年目になる月亭方正が、経験に基づいた「すべらん話」の会話術を学生に伝授するべく教壇に立ちました。40歳にしてお笑い芸人から落語家に転身した月亭方正の、さまざまな経験を基にした講座に学生の皆さんは興味津々で耳を傾けていました。

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スタッフに呼び込まれ、教室に現れた方正に、学生の皆さんから大きな拍手が。教壇に立つやいなや教室を見渡して「もっと女の子が多いと思ってたんやけど」と感想を述べ、さっそく学生たちを沸かせていました。今回は「僕の半生をふり返りながら喋りたいと思います」と方正。またこの日、方正が近畿大学で教壇に立つことが事前にインターネットニュースになっていたようで、「インターネットに『すべらない話の創り方』という講座やと書いてて」と驚いた様子。「そんな講座があったら僕が行きたいですよ!」と語り、ここでも学生から笑いが起きていました。

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また、近畿大学について「挑戦する大学ですよね」と印象を。「吉本興業というのは、お笑いという形のないものを扱っています。それがまず芸人。僕たちです。でも、芸人ってデコボコでしょう? なかにはヘンテコな芸人もいますが、それも商品。芸人さんはやっぱり頭いいですよ。純粋やし、人間力もあります。そういう会社とコラボするなんて、普通の学問では学べないので、とても有益なことだと思います。何かヒントになれたらいいなと思います」と語りました。

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あらゆるトークで教室を温めたところで、いよいよ講座がスタート。この日は、自身の半生をふり返りつつ「山崎邦正から月亭方正になった僕が思う幸せ」について語るとのこと。まずは学生の皆さんに「早くやりたいことを見つけよう」と訴えます。「僕の子どもにも言ってるんですけど、やりたいこと見つけた人が勝ちです、本当に。48歳の等身大のおっちゃんが言うんですから、マジです」と方正。さらに「お金も大事やけど、やりたいことじゃないことでお金儲けしていたら絶対に不幸になるから」と断言。「落語をやっていて思うんですけど、やりたいことを見つけると、人生が有益になる。やりたいことが人生のすべてになるかもしれない。仕事じゃなくてもいいんです。仕事をしながらアイドルを追いかけるとかでもいい。なんでもいいんですけど、まずやりたいことを見つけるのは人生にとってすごく大事だなと思います」と語ります。

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また、「人生で大切にしていること」についても語りました「ひとつ目は、『一生懸命やる』ということ。僕、中学2〜3年がものすごく楽しかった思い出として残ってるんです。なんでかというと、剣道も恋愛も一生懸命やってたから。これがあとあと、思い出で最高のものになりました」と語ります。さらに「皆さん、学生で青春の真っ只中ですよね。でも、社会人になっても青春はできますよ」と方正。「僕は40歳で落語を始めて、一生懸命やってます。これって青春ですよ。最初はイベントをやっても50人も集まれへんかった。『タレントが落語ってなんや! 保証がほしいんか』とか言われながらもがんばって、8年。本当に一生懸命やりました。今度、兵庫県立芸術文化センターで独演会を開催するんですけど、800人、完売しました。一生懸命やってきたから、お客さんの心の琴線に触れたんやなと思います」としみじみ。その経験があるからこそ「僕は40歳で見つけましたが、一生懸命やれることが見つかったというのはすごく大きいです」と、「一生懸命の大切さ」を、自身の経験を踏まえて語りました。

もうひとつは、「嘘をつかない」。方正は「自分は自分に嘘つけない」と語り、その理由を「人生の選択があったとして、自分に嘘をつかずに選択したら、その後に失敗しても諦められるねんて。でも、自分に嘘をついて選んだ方で失敗したら、ものすごく後悔する。だから『嘘をつかない』って大事なんです」と語りました。

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さらに、方正の経験から「緊張した時の乗り越え方」をレクチャーする一幕も。「これから就活とかあるし、みんながすぐ使えることを考えてきました。就活って、緊張するやんか。落語も緊張するんです。誰も助けてくれないし。だから、舞台袖で必ずやることがあるんです」。それは「無理やり笑う」ということ。

「人間って単純なもんで、個人差があるかもしれないけれど、口角が上がっていたら、脳内が口角に引っ張られてプラス思考になるんです。緊張したら『失敗したらどうしよう』とか、マイナスのことばっかり考えてしまうんです。でも、口角を上げて笑うと、考え方がプラスになるのよ。これ、すごいですよ。就活で緊張されると思いますので、その時は『方正、こんなこといってたな』とやってみてください」とのこと。「就活は『本気度』も大事」とも。「本気でこの会社に入りたい、絶対に入りたいんだと思っていたら、緊張する余裕なんてないから。なぜなら、必死なんですもん。緊張するのは、自分がそこまで本気じゃないんかなと思ってもいいかもしれません」と伝授しました。

そのほか、12月31日(土)に放送の『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!大晦日年越しSP』に触れる一幕も。「この間、蝶野(正洋)さんのインタビュー記事がインターネットに載ってたんですけど、びっくりしました。僕へのビンタについて語っていたんですが、去年、浜田さんがビンタされそうになったでしょう? でもビンタされへんかったやんか。それはなぜなのか? というのに対して答えていて、『浜田さんはビンタの素人だ』と。じゃあなぜ僕を殴るのかというと、『方正君はビンタのプロですから』と。そんなプロないから!」と困惑。さらに「なぜ僕に思い切りビンタができるかというと『僕と方正君の間には絶対的な信頼がある』と書いてあったんです。ないから! 1年に一度、あそこで会うだけなんですよ!」と訴え、教室を沸かせていました。

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いよいよ講座も終盤、学生の皆さんからの質問コーナーが設けられました。「方正さんは、芸能界という中で形のないものを商売にしているとおっしゃっていましたが、形のないものを視聴者に伝える中で一番大切にしていたものはなんですか?」との質問が。「思いつかないな〜...」と首を傾げながらも「もうひとりの自分を基準にしていました」としっかり答える方正。「いつもブレない基準がほしいから、僕が大切にしていたのは、テレビでパフォーマンスをするとき、客席やテレビの画面の向こう側にいる僕を基準にしていました。『向こう側にいる方正はおもしろいと思うんかな?』と」と答えました。また、学生と同年代の20歳の頃の自分に想いを馳せ、「20歳ぐらいが精神的に一番苦しかった」とも。「不安で不安でしかたなかった。でも不安をかき消すのは、『一生懸命やること』と、『自分に嘘をつかないこと』。これが役に立てばいいなと思います」と語りました。

続いて、「自分の周りのすごい人」について語る一幕も。「やっぱりダウンタウンさんがすごいと思います。何が違うかというと、普通の人では考えられないことを考えてる」と、笑ってはいけないシリーズを生み出したダウンタウン・松本について語りつつ、「その松本さんが、『すごい』と言う浜田さんもすごい人」と明かしました。また、師匠である月亭八方や尊敬する立川志の輔さんの素晴らしさも語りつつ、「人生のいちばんの贅沢は人間関係。なぜなら、運があるやんか。自分だけの運って自分だけが持ってるものやから、限界があるからね」と方正。そして「運は流さないとダメよ。自分に来た幸福を他人や後輩に渡して、そこから巡っていったらまた運が入ってくるから。うまいことに『運ぶ』と書いて『運』やから。運はぜったいに止めないでください」と語りました。

講座の締めくくりに、方正は「とりとめのない話を話しましたけれど、これも縁です。ひとつでも『試してみようかな』と思っていただけたらいいなと思います。みんな、今からやもんね。就活とか、がんばってくださいね」と学生たちにエールを。

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大阪で大学生活を送る学生の皆さんに送る方正の講座は、コニュニケーション術や人間関係の作り方、考え方など、今後の人生に役に立つことがちりばめられていました。

【月亭方正】